「演じる」と言い表すのは

ご訪問ありがとうございます。

当方、主に音声シナリオを執筆させていただいております中、非常に個人的な感覚で、なにかと気になってこだわってしまうところがございます。

そのひとつとして、「演じる」という言葉。

世間一般ではキャスト様方に対して「演じてください」「素晴らしい演技でした」等とお声かけされているのを普通に目にします。

ですが当方、この「演じる」と言い表すのには、非常に違和感をおぼえております。

何故かと申しますと、「演じる」という言葉に含まれるニュアンスとして、「そのように見せかける」「表面的に真似をする」といったものを感じるからです。

(何度も申し上げますが、非常に個人的な感覚です)

キャスト様方がその役を務められるためには、体力ももちろん消耗することでしょうし、なによりもその役、その人物としての心、内面を整えることからはじめられてらっしゃることと存じます。

そういった様子を「演じる」と言い表してしまうのは、失礼なのではないか、と。

そう思ってしまった時から、当方は「演じる」という言葉を使うことにとても抵抗を感じるようになりました。

代わりに、といいますか、「表現する」と言い表すことが今のところしっくりきております。

その役その人物を、キャスト様方がどのように受け取り、感じて「表現」してくださるのか…

当方の携わった作品が完成される度に、非常に楽しみにしております。

当方といたしましても、キャスト様方が気持ちを乗せやすい台詞回し、場面展開などの工夫を熟考しながら、今後も執筆に励む所存でございます。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。


亜結太



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