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隣のおじさんが揺れはじめました、in京浜東北線

祝前日の月曜日、21時22分。


京浜東北線、大宮行き。乗り込んだ東京駅でラッキーなことに席に座れ、向かい側に座る乗客をぼんやり眺めている。


平日の夜に電車に乗るのはずいぶんと久しぶりのことで、眠るサラリーマンやスマホをいじる若い男女や首を折れそうなくらい曲げて眠る中年女性を見つつ、「あー、みんな家に帰るんだなあ」なんて、馬鹿みたいなことを思った。


思えば昔からわたしはそうで、高校時代の下校中にも、「みんなそれぞれに家があって、帰った先に生活があるんやなあ」なんて想像(妄想とも言う)していた。


すごいよねえ。こんなに世の中には人があふれていて(緊急事態宣言中だけど)、その一人ひとりにそれぞれの価値観とか感情とか家族とか友人がいるんだよ。人生。


ほんのちょっと想像(妄想とも以下同文)するだけで、なんとなーくやさしい気持ちになれる気がしなくもない。あの人もこの人も、たぶんみんなそれぞれの今日をがんばったのです。花丸。


そんな極めてどうでもいい何の意味もない思考をぼんやり働かせながら、わたしもわたしの暮らしに帰っていくのです。皆さま、祝前日の月曜日、お疲れ様でございました。

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