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ScHoolboy Qの新しいアルバムが良かったです。


 3月1日にリリースされた、アメリカのラッパー、ScHoolboy Qの新しいアルバム、『Blue Lips』が良かったです。



 僕は高校の頃、クラスの明るい人にNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの『UPRISING』を借りて聴いてHIPHOPに目覚め、同時期発売されたBEASTIE BOYSの『To The 5 Boroughs』で更に目覚め、以来自分を「HIPHOPが好きな人間」と自覚しているのですが、それから20年の歳月が流れてた今、いつの間にか"最近のHIPHOP"がわからない人間になってしまっています。

 カニエ・ウェスト氏など、「どうしてこの人、こんな感じになっちゃったんやろ・・」という感じの人の新作を、「まだ名前がわかる」という理由でボンヤリと追いかけている以外は、最近流行りのHIPHOPと称される人達の音楽を細々と聴いては、「またなんか、変な遅いビートの上で定期的に「ウェッ!ウェッ!って言うだけの奴だな…。」と思ったり、そんな感じでイマイチしっくり来るラップに出会えないまま、結局新しいHIPHOPを聴く事を諦め、Seldom Seenなど、誰が聴いてるねんみたいな古のラッパーを追いかけていました。

 しかし、昨日の夜、Apple MusicのHIPHOPの新着に来ていて、「またどうせ変な遅いビートの上で定期的に「ウェッ!ウェッ!って言うだけの奴だろうな。」と思いつつも、「でも、そういう音楽もいい加減に聴けるようにならないと先が無いよな。」と思って入れた、このScHoolboy Qのアルバムが凄く良かったです。

 まず、「変な遅いビートの上で定期的に「ウェッ!ウェッ!って言うだけ」みたいな、最近のHIPHOPにありがちな曲が少ないです。(そういうのをトラップというのかもしれませんがよくわかっていません。。)

 ラップもビートに合わせてノンビリおしゃべりする感じじゃなくて、僕のような人間が聴いて「ちゃんとラップ」だなと思うオールドスクールなラップです。

 そして、何よりも、90年代や00年代初頭のHIPHOPを思わせる、あけすけなソウル・ミュージック音源が駆使されており、「ブラック・ミュージック」や「ヒップホップ・カルチャー」へのリスペクトを感じます。

 アルバムとしては、「いいんじゃない」のMAXが「名盤」まで振り切れないみたいな、「あともう1曲滅茶苦茶良い曲があれば。。」という感じの作品かもしれませんが、聴いていてとても楽しいアルバムでした。

 

 例えばこのFreddy Gibbsと共演している「oHio」という曲のイントロ一つを取ってみても、最近のアホが「ウェッ!」「ウェッ!」と言ってるだけのHIPHOPではとても感じられない、「知性」が宿っているように聴こえます。

 律儀にサンプリングしてるのかそういう素材見繕ってるのかはわかりませんが、権利問題も厳しい今、こういうのをちゃんとやろう、という気持ちで音楽作っている感じがいいですよね。

 PVになってる「Yeern 101」という曲はオラオラ系のブレイクビーツの上で高圧的にラップする今風の曲ですが、このアルバムを聴いて好感度が高い今では滅茶苦茶カッコ良く聴こえます。
 
 PV内のムキムキで半袖キャップのScHoolboy Q氏も滅茶苦茶カッコ良く見えます。

 これからはScHoolboy Q先生を追いかけます!!


 

 


 



 


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