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  薬王孫思邈と虎の伝説

明けましておめでとうございます。
2022年になりました!
今年は、十二支の三番目の寅年🐅
ところで、虎と孫思邈(そんしばく)との伝説は
ご存知でしょうか?

    薬王 孫 思邈 

孫 思邈(581/682)は、隋・唐代の中医師、道人。
中国及び世界史上有名な医学者と薬物学者です。
薬王とも称されています。
著書『備急千金薬方』と『千金翼方』は
第一部臨床百科事典と言われています。

彼は養生を極めて重視しています。
142歳も長生きしたという説もありますが
記載された歴史書で推測すると101歳説が有力。
いずれにしてもかなりの長寿です!

彼は7歳で学業を始めまして
勤勉でかなりの努力家。
日に暗唱すること1千字あまり、
百家学説に通じていたという。

彼は小さい頃から体が弱く多病で
治すために貧しい家がさらに貧乏になり、
周りの百姓はみな貧しく、
多くの人が病気を治すお金が無く死んでいきました。

自身の経験や周囲の影響により
彼が18歳の頃から医学を志すことに
20歳頃から村人に診療をはじめたという。

『貧しい百姓の病を治す』と彼が誓ったように
出世を拒み、各地を回り病人を治療しました。
晩年山中に隠遁して
後世に残す著作に専念しました。
一生涯勤勉に研究実践を続けたという。

虎との物語

孫思邈はかつて山へ薬草を採集に行き、
家に帰る途中で虎に遭遇しました。
虎は彼に突進するつもりはなく、
ただ地面に伏しただけでした。

苦しそうに口を大きく開けて、
両目に涙が浮かべて
悲しそうに何かを求めているようでした。

彼はゆっくりと虎に近づき、
注意深く観察したところ
大きな動物の骨が虎の喉に深く
突き刺さっていることを発見しました。

孫思邈は慈悲の心の持ち主です。
虎のためにこの骨を取り出すことを決めました。
痛みで虎が突然口を閉じたりしないように

天秤棒から大きな銅の輪を外して
虎の口に挿入し、虎の口に手を入れ、
力を込めて骨を抜いて、傷口に軟膏を塗り、
ついに虎の痛みを和らげました。

それ以来、虎は感謝の気持ちを持ち
孫思邈は薬草を採集に出かけるたびに
虎は彼を背中に乗せました。
彼が家に戻ってきたら
玄関に伏して彼を守りました。

虎は孫思邈に長年同行していましたが、
彼が亡くなったとき
虎は彼の住居の周りを3日間
悲しく吠え続け、ついに姿を消しました。

虎の感恩の心を記念するために
孫思邈の旧居の門の前に
虎の石像が彫られて置かれました。

それ以来、孫思邈を描く絵に
虎に乗った姿が多いのは
この感動的な物語があったからです🐅

2022年元旦にこの物語を翻訳しながら
胸が熱くなりました💓
薬王孫思邈の高い志に心が打たれ
彼の慈愛に満ちた人格に深く感動しました🥺

孫思邈に関する物語はまだまだたくさんあります。
続きは明日以後に整理してアップします。

古代の名医達の人間物語を知れば知るほど
中医学は慈悲と愛の医学だと感じます❣️
今年は寅年だからこそ
孫思邈を偲び、大医精神に励み
全身全霊で中医学の道を精進したいと思います。









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