YESと言いかねます!

ちゃっかりの誕生日を明日に控え、今日はお刺身やらバースデーケーキの予約をしに行ってきたのだ。

鯛のお刺身は、通常ならば一尾で1500円くらいで尾頭付きの盛り付けにしてくれるのであるが、正月の睨み鯛用に冷凍確保しているのか、「尾頭付きはできませんし、値段は3000円を超えます。」と言われてしまった。

「倍以上の値段で尾頭なしですか?そしたら他の刺身を混ぜたものをお願いします。」

「ママ!鯛のお刺身高いねっ!」

「ほんま高いなぁ!」

ちゃっかりと驚きながら、ケーキの予約をしに駅前にある不二家に向かったのである。

「バースデーケーキの予約をお願いします。」

「本日ですか?」

「いえ、明日が誕生日なので明日の予約です。」

店員さんとそんなやり取りをしていると、ちゃっかりがケーキを選びながら、
「チョコレートケーキがいい!」と自己主張した。

すると店員の顔つきがキッ!とした表情になり、いきなりこう言ったのだ。

「現在クリスマスケーキの関係がございまして、在庫確認をしませんとYESと言いかねます‼︎」

思わずちゃっかりと顔を見合わせた。

するとカウンターの後ろわずか50㎝の場所にいるケーキ職人さんに向かってその店員はこう問いかけたのだ。

店員「チョコレートケーキいけますか〜⁉︎」

ケーキ職人さん「はい。」

は?である。

たったこれだけの確認を目と鼻の先にいる身内に訊ねるだけのことについて、バースデーケーキを楽しみにやってきた子どものリクエストに
「YESと言いかねます‼︎」などという店員の神経は如何なものか。

不二家といえばペコちゃん。

子どもからお年寄りまで長きにわたって皆に親しまれているキャラクターが看板のお店である。

バースデーケーキを注文すれば、店の入り口にいるペコちゃんの横に置かれたボードに「ちゃっかりちゃん、おめでとう!」と書いてくれるシステムであり、それだけのことでも子どもは喜ぶのだ。

お洒落なケーキ屋さんがたくさんでき、別に不二家で買う必要もないが、こんなサービスや暖かい雰囲気を求めて不二家を利用している人は多いはずである。

この店員さんは新しく見る顔だったが、対応は非常に残念であった。

どこで覚えた言葉なのかしらないが、
「YESと言いかねます‼︎」などとお客さまに言ってもよい職場から転職された方なのだろうか。
もしかして前職はリスクマネージメント担当者だったとか?

あまりにあっけにとられてしまい、何が何やらなことを想像してしまったではないか。

「ママ、さっきのおばさん、なぁに?YESと言いかねます‼︎って。日本語で言ってよ、普通に‼︎」

スマートに対応している自分に酔ったよようなドヤ顔を最後まで貫いた‘言いかねます店員さん’よ。
まさかJSに失笑されているとは夢にも思っていないに違いない。

#エッセイ


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