若い頃なんて。
楽しい時に一緒にいたい人。
寂しい時に一緒にいてほしい人。
人は自分の置かれている状況に共感してくれる人を求める時期があるのだなぁとそんなしょうもないことを思い出している。
昔よく遊んでいた女友達は、好きな男に振り向いてもらえず、毎日のようにお酒を飲むのに付き合っていた時期がある。
当時私もあかん感じの彼と付き合っていて、別れたりヨリを戻したりとアホらしいことを性懲りもなくやらかしていた時期だったので、互いに漂う『負のオーラ』が結びついていたのだと今ならわかる。
彼女は酒を飲んでは泣き『どうしても彼じゃないとあかん』と言っていたが、私は女からこんなに想われているその彼の気持ちを想像してみたことがあった。
『気持ちが重いのか?もしかして。』
しかし彼女はあまりにも一途でそんなことを気軽に言える雰囲気ではなかったので口には出さずにただ酒に付き合っていたのだった。
『彼にいっぺん会ってみてくれへん?』
ある日そう彼女が言い出した。
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