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ちゃっかりの反乱。

マイペースでちゃっかりしていることから「ちゃっかり」の愛称でnoteにもよく登場させていただいている我が家の次女ちゃっかりであるが、昨日ちょっとした出来事があった。

私の稽古場に学校から連絡があり、ちゃっかりが熱を出したから迎えに来てくださいという。

大先生に腕を持っていただき、筆法を学んでいる途中になる携帯を恨めしく感じながら稽古の途中で抜け出さなければならなくなった。

普段熱など出さぬくせに、どうして大切な稽古の時間である月曜日の数時間を奪おうとするのだろう。

朝は元気だったし、普段から熱に強い子で、38℃を超えてもまったく平気なちゃっかりが保健室に行くなどどう考えても腑に落ちず、カリカリしながら小学校まで車を走らせた。

保健室に着くとベッドから起き上がってきたちゃっかり。ケロっとしている。

「熱は高いのですか?」

保健の先生に訊ねると37.5℃だという。元気やないの!仮病か⁉︎

お世話になりましたと御礼を言って、車に乗せようとしていると、1人の教師がこちらを見て頭を下げた。私も頭を下げたが助手席に座るちゃっかりは違う方向を向いて知らん顔をしている。

「先生に挨拶せーへんの?」

「嫌よ!あいつ大嫌い‼︎」

珍しく感情的なのである。

「担任の先生にはちゃんと挨拶してきたんやろね?」

「今日先生お休みなの。代わりに隣のクラスのあいつが来たからほんまに嫌でたまらなかった!」

ちゃっかりが「あいつ」と呼ぶこの先生、以前からちゃっかりを目の敵にしているようで、目をつけられてしまっているのか何かにつけて叱られるようなのだ。

先日は音楽会前にスッキリしようと美容院に行き髪を20㎝ほど切ったのであるが、綺麗にカットした翌日に
「肩から下に髪が長い‼︎ちゃんと結ぶか切るかしろ!」
といきなり注意されたらしい。

私にはそのことを黙っていて、夜ドカ弁と一緒にお風呂に入ったときにドカ弁に後ろ髪を5㎝ほどカットしてもらっていたことを後日知ったのだった。

「中学の校則じゃあるまいし!担任の先生が問題ないって言ってるもんをなんでよそのクラスの担任がネチネチちゃっかりばっかり注意すんねん!ママ、担任の先生にちょっと相談した方がいいで!」

先日ドカ弁からはそう言われていたのであるが、ちゃっかり本人が髪を結ぶくらいなら切っていってやる!と姉にこっそり頼んだのならと少し様子をみることにしていたのだった。

しかし今日、ちゃっかりを可愛がってくれている優しい担任の先生がお休みし、この教師が様子を見にきただけで体調不良になったというからこれはあかんかもしれないと感じ、ちゃっかりに詳しい事情を訊ねてみたのだ。

定年退職後、フォローの先生として残留されている先生も来てくださっていたそうで、その先生の所に行き、「なんか寒いししんどい。」と訴えたところ、優しく「熱を測っておいで。」と言ってくださったそうだ。

このフォローの先生はドカ弁の担任でもあった方で優しいおばあちゃんといった温かい先生なのでちゃっかりも心を許している。

担任の先生も、ドカ弁がよく関わった先生でちゃっかりにも優しい若いパパといった感じの先生でちゃっかりは大好きである。

心許せる大人に守られる末っ子は、大人から理不尽に叩かれる経験をしたことがなく、初めて自分に向けられる大人からの「いじめ」のようなものを体験しているようなのだ。

このいじめ体質な先生が担任だったならもしかしたらちゃっかりは不登校になっていたかもしれないと考えるとゾッとした。

健康で、友達にも恵まれ、楽しい学校生活を送れているはずのいっけん問題なさそうな子どもも、いつ何がきっかけで学校に行けなくなるかはわからない。

案外こういうことがきっかけになったりすることもあるかもしれない。

担任の先生に相談しておこうかどうか今迷いに迷っている母である。

#エッセイ

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