詩ことばの森(78)「自然の言葉に」
自然の言葉に
丘の上から
風が吹くと
木々がざわめき
鳥が羽ばたく
そして そのあとは
何もなかったように
静寂がもどるのだ
歩いているわたしに
自然が語りかける
気がするのだ
もっと気づかねばならない
おのれの足元を見なくてはいけない
わたしは立ち止まる
生き急いでいないか
大切なことを忘れていないだろうか
空を見上げると
雲間から陽光が
顔をのぞかせはじめる
まぶしくて
思わず 目を閉じた
森雪拾
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