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詩ことばの森㉗「窓」
長い雨降りのあと、空気を入れ替えようと窓をあけました。
新鮮な空気が、部屋に流れてくるのを感じながら、
自分自身のからだも、さわやかな気分に包まれていくようです。
時には、部屋だけでなく、心の窓をあけることも必要かもしれません。
鬱屈した気分を開放するように。
窓
忘れられた窓を ひらくと
樫の古木は 半ば朽ちかけた枝先を 露わにし
遠くで 白い教会の屋根は
波打っていた
朝の光が
あざやかに染めていく 部屋のなかで
少年は 頬杖をついたまま
いつしか 長い影を引きずりながら
歩いていく日の 来ることさえ
夢想していたのだろうか
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