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詩ことばの森(195)「忘れた庭に」

忘れた庭に

忘れた庭に
百合が咲いていた
夏草におおわれた野を
明るく灯して

こころに輝いている
思い出の色彩だろうか
それは夕方の空の星や
明け方の澄んだ雲の光

あなたの母上が
車椅子の上で手にされた
白と黄色と橙色の
鮮やかな花々

忘れた庭に
今日も百合が咲く
またいつか訪ねてみたい
あなたとともに

(森雪拾)




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