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秋の彩り⑯ 小さくても大切な命

通勤途中、街路樹として、イチョウの木が植えてあります。
普段は、何気なく通っている道で、気にもせずに歩いていました。
ある時、赤信号で立ち止まりました。信号待ちをしているときには、
空を見ながら、ぼーっとしていることが多いのですが。

ふと下を見ると、イチョウの切り株から、小さな葉が芽吹いていました。
この暑い夏を乗り越えて、立派に育っています。

イチョウは落葉高木。春は新緑、夏は深緑葉、秋には黄色に紅葉します。
四季を通して美しく、色々な顔を見せてくれる樹木です。
秋の味覚である銀杏は、イチョウの種子です。街中では雄株が植栽されていることが多いようで、種子は見ることは難しいようですが。

実家にも、大きなイチョウの木があり、種子が熟してくると、種子が地面に落ちます。とても臭いがきついです。
その種子を拾い、良く洗い焼いたり、加熱してから、皮をむき、塩を振りかけて食べたり、茶わん蒸しに入れて食べたのを思い出します。

父は、綺麗に洗った銀杏を、無造作に一握り紙袋に入れて、レンジでチンし、皮をむいてお塩を振りかけて、ビールのおつまみにして、食べるのが好きでした。

気づかれなくても、イチョウの小さな命は、一生懸命に元気に育っています。
秋が深まれば、このイチョウも紅葉するのでしょう。楽しみです。
小さく大切な命、温かく見守っていこうと思います。
                            御室文美子

追記
このイチョウの木を含めて、3本の木から地面に種子が落ちていました。
雌株が植樹されているようです。

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