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詩/詩ことばの森⑱「その花はきっと」

庭に花が咲いているのをよく目にします。
その家の住人の方が、よく手入れをされているらしく、
みごとな百合の花が、整えられたお庭を輝かせていました。
手入れをしなければ、藪だらけになってしまう庭も、手入れをされる人がいてこそ、花は美しく咲くことができるのだと思います。

その花きっと

その花はきっと
自分の姿の美しさを
みたことがなかったのです

日のひかりが 花の影を
庭の土や家の柱に うつしだしても
雨のあとの 水たまりに
白い立ち姿を 浮かばせても

ひとが花を愛でるとき
花は はじめて 
自分の姿の美しさを
知るのでしょう



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