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食堂ホールレイアウト

社員食堂を見学に来ていただいた際に、よく説明をしていた食堂ホールレイアウトで工夫した特徴的な点は、次の三点でした。

一つ目は、社員食堂入口の混雑緩和のためのアイデアとして、サンプルメニューのところ滞留緩和を狙ったものでした。

サンプルメニューの台を大きな三段の楕円形ラウンド形状として、利用者はサンプル台の周りを回遊しながらメニューを選ぶようにしたものです。人の入れ替えがスムーズになり、滞留が少なくなったことで混雑緩和につながりました。

二つ目は、食事を提供するところを向かい合わせに配置して、商店街のアーケードのような店構えにしたことです。

この狙いは、並んで待っている時から会話の弾む雰囲気になるようにして、にぎわいと笑顔が生まれるような空間の演出です。路面店のような店構えにすると厨房を分ける必要が生じて、イニシャルコストは高くつきますが、プロジェクトのなかから提案があがって実現したもので、明るい雰囲気の社食になりました。

三つ目は、下膳コーナーを食堂ホールの中央に配置したことです。

通常、社員食堂では下膳コーナーは、食堂の端に位置していますが、計画の段階で食堂フロアーの真ん中にレイアウトしてもらいました。

狙いのひとつは、総務目線ですが未払いの防止です。食事後に精算をする方式の場合でも、精算の音や仕草が食事をしている周りの人からもわかるようにして、いわゆる衆人監視の状態にする事で、抑止をはかったものです。

もう一つの狙いは、下膳コーナーの混雑緩和です。設計当初は、下膳しているところは食べている人から見えないようにするべきだとの意見もありましたが、食堂フロアー内のほとんどの場所から下膳コーナーに並んでいる列が見えるので、立ち上がるタイミングを皆さん自身がコントロールしてくれます。

社員食堂を新たに立ち上げる計画段階で検討するところのご紹介でした。

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