見出し画像

フォトグラメトリってなに?

はじめまして、UNrealizeの高島です。

弊社は日本では珍しいフォトグラメトリをメインとした3Dスキャンの専門会社になります。

「現実と仮想の橋渡し」をテーマに3DスキャンしたデータのAR/VR、3Dプリンタなどへの利用までサポートしています。

2020年に会社化して1年経ち新しいことを始めてみようということで、noteで情報を発信していくことになりました。
内容はフォトグラメトリなど3Dスキャンに関することが多いと思います。

拙い文章だと思いますが、よろしくおねがいします。


最初のテーマは「フォトグラメトリってなに?」です。

・どのような技術か?
・やり方は?
・どんなことに使えるか?

以上3つのテーマで解説していきたいと思います。


・どのような技術か?


フォトグラメトリは英語では「Photogrammetry」、日本語では「写真測量法」となります。

測量と聞くと難しい印象ですが、簡単に説明すると写真から3Dデータを作れる技術ということです。

もう少し詳しく書くと、3D化したい被写体を様々な角度から撮影し、PC上で専用のソフトで画像を解析し、3Dデータを作成する技術ということになります。

近年よく耳にするようになった技術ですが、歴史のある技術です。
知名度が高くなった理由としては、
カメラ・PC・ソフトウェアの進化が急速に進み、技術の実用性も格段に上がってきたためだと考えられます。


・やり方は?

それでは実際にフォトグラメトリの一連の流れを試していきましょう。

1.機材準備
今回は使用した機材はこちらです。

 ・カメラ(sony rx100)
 ・PC(ゲーミングデスクトップ)
 ・フォトグラメトリソフト(realitycapture)

最低限この3つがあればフォトグラメトリはできます。

カメラはスマホでも可能です。
※被写体や求める品質次第ですが、一眼レフなどセンサーサイズや解像度が大きいもののほうが計算結果は良好になる傾向です。

(今回はコンデジを使用はしていますが、弊社が仕事で使うものはα7などデジタル一眼カメラになります。)

計算にCPU・GPUを使い、非常に重い処理のため最低限一般的なゲーミングPCクラスのスペックはあったほうがいいです。

フォトグラメトリソフトについては次回記事にしたいと思います。


2.撮影
今回はざっくり被写体の周りから撮影しています。
被写体は近所の切り株です。

撮影した写真は25枚になります。

画像1

コツはブレずボケのない写真を撮ることです。

※フォトグラメトリは撮影が8割くらい重要です!
(今回はざっくりすぎて若干失敗しています、、、)

3.生成
写真をソフトに読み込ませて計算させたところです。

画像2

切り株が薄く見えていますね。

画像3

メッシュ化と色付けをしました。

フォトグラメトリでは被写体の形状(メッシュ)、色(テクスチャ)を取得できます。

特に色は実際の写真から作られるため非常に高品質です。


・どんなことに使えるか?

WebやARは服や靴などアパレル商品、美術館で展示されている美術品、アーティストの作品などと相性が良いです。
自社サイトやSNS上で見られるといいプロモーションなると思います。

3D出力用にデータを最適化する必要はありますが、3Dプリントも可能です。
特にフルカラー3Dプリントとの相性は抜群です。

もちろんゲームや映像などにも使用は可能ですので、今後さらに活用される分野は多くなってくると弊社では予想しています。


いかがでしたでしょうか?

今回撮影した切り株はかなりフォトグラメトリしやすい被写体でしたので、簡単そうに見えたかもしれません。

ただ難しいものになると、照明など実際の写真撮影の技術を求められることもあり、なかなか奥が深いです、、、

利用分野も多くとても面白い技術なので少しでも興味を持っていただいたら幸いです。



スケッチファブ

スキャンサンプルをsketchfabにて公開しています。
公開可能なものは順次アップする予定ですので、ぜひ見てください!
https://sketchfab.com/info_unrealize

※sketchfabは3D閲覧のwebサービスです。


弊社では3Dスキャン・撮影装置の開発など行っていますので、ご依頼があればご連絡ください!

UNrealize LLC.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?