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【履歴書・職務経歴書の書き方:短期間の職歴が複数ある時】(省略はNG、でもどうする?)

先週のコラムでは短期間の職歴でも記載しないリスクは大きいこと、最悪の場合は経歴詐称で内定取り消しとなる可能性もあることをお伝えしました。でも、会社都合で仕方なく短期間で辞めることになった会社や、就職・転職活動中の「つなぎ」のつもりで働いた短期派遣などが複数重なってしまい、意図せず職歴が増えていること等もあります。

しかし応募先の人事の中には、会社都合の短期退職であっても、最初から短期間の派遣や契約であっても、理由を確認することなく転職回数を数えて、一定の転職回数を超えると一律に書類選考NGとする会社もあります。そんな会社は、学歴・職歴が綺麗で、年齢の若い、世間一般が優秀と考える人しか採用しないことで、社内が似たような人材ばかりとなる硬直した採用方針の会社であり、多様な経験を積んだユニークな人材には居心地の悪い会社であることが多いです。だから応募する必要は無いし、応募しても書類選考でNGとなります。

一方、転職回数が多くても、短期離職の経歴があっても、きちんと経歴を一つ一つ丁寧に確認してくれる会社は少数派ですが存在するので、そんな会社であれば特に工夫をしないで経歴を全部あるがままに書き出して、下記の例のように9回の転職であっても、書類選考で簡単にNGとしないで、面接で本人から直接経歴を確認して合否判断をする可能性があります。

しかし、この例のように9回の転職を時系列に並べると、パッと見ただけで経歴が多いこと=文字数が多いことにより、他の経歴の少ない応募者より見劣りする印象がすることは否めません。では、どうすれば良いか? 幾つか書き方の工夫がありますが、その中の一つに履歴書には主要な経歴は通常通り記載をしつつ、それ以外の経歴は隠すのでは無く、短期の経歴はあるけど職務経歴書を参照して下さい、と履歴書に明記する方法があります。

この例は1年間を区切りとして、1年未満とそれ以外の主要な経歴を分けていますが、区切りは1年で無くても良いです。大事なことは、履歴書において全ての経歴を正しく記載しない場合は、この例のように同じ履歴書の中に「記載してない職歴あり」と、経歴を詐称する意図は無いことを明記することです。そして履歴書の上では省略した経歴を、職務経歴書に最低でも会社名と期間だけは記述すると良いです。

例えばこのような形で、履歴書では省略した経歴を職務経歴書の後半にでも明記すれば良いと思います。履歴書上で省略する経歴は、この例では1年を区切りとして短期間の経歴を省略しましたが、もし1年未満の短期間の経歴の中に特筆すべき経験や、応募先にPRしたい担当職務などがあれば、他の主要な経歴と同じように職務の詳細を明記した方が良いですが、応募先にPRするほどの経験をしてない経歴は、この例のように職務経歴書にシンプルに会社名と期間と雇用形態だけを明記して、担当業務などは省略して良いです。そうすれば、職務経歴書の文字数も減らすことができます。

本来、履歴書は学歴・職歴を時系列に全てを記載するものです。でも、応募先にPRする必要が無い経歴などを隠すのでは無く、文字数や行数を減らし、主要な経歴が見やすくなる履歴書・職務経歴書の書き方の工夫は、応募先の人事が「この人は面接で詳しい話しを聞きたい」と思うように工夫することが大事です。何をPRして、何が不要なのか?自己中心的な判断ではなく相手=応募先が何に興味を持つのか?考えながら工夫しましょう。

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