映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を見て

今日は映画を見てきたのでその感想をまとめます。
内容はアイドルグループ・欅坂46のドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』について。

先月発売のシングル「誰がその鐘を鳴らすのか?」を聴いて今更欅坂に興味を持った自分、すかさずApple Musicで曲を聴き漁ったのですが、映画がやるという情報を得たので見たいと思っていたのがやっと見れました。

キャプテンの菅井友香のインタビューから始まったこの映画は、センター・平手友梨奈の経緯と各メンバーへのインタビューを軸にこれまでの欅坂46の活動の軌跡を追っています。

自分はこれまで欅坂に興味を持っていたわけではないのでメンバーについてもほぼ無知なのですが、はっきりとわかったのは他のメンバーも言うように平手友梨奈が天才であること。
それと同時にその才能のせいで平手が一人異質な存在になってしまっていたようにも感じました。

感性が豊かな平手は表現力に秀でる反面、自分の表現に対しても過敏に反応してしまうのだと思うし、それで納得がいかずに休演してしまうのはやむを得ないのかなとも思います。
そして最初はそれに戸惑いつつも、途中、平手不在時の二人セゾンのソロを小池美波がフォローしていたり、平手不在時のセンター代役を立てるようになったりと、メンバーそれぞれが支え合う姿勢に欅坂の温かさを感じました。

けどこれはあくまで欅坂を深くは知らない自分個人の意見ですが、この映画は結局平手を追い込む形になってしまっているんじゃないかと思いました。
というのも、休業という言葉は使いたくないから卒業ではなく距離を置くと言って2019年の紅白を仕舞いに欅坂を脱退した平手に対し、欅坂46の解散からの新グループ結成の流れ。

配信ライブにおけるキャプテン菅井の、前に進むのに過去の自分たちが最大のライバルとなってしまって自分たちらしい表現ができない、といった宣言は、要約すれば平手ありきの欅坂になってしまっているから進むのに平手が弊害と言っているようにしか聞こえませんでした。

「黒い羊」のサビなどの歌詞にも匂わせる部分があるけれど、黒い羊とは端的には平手のことを指していて、秋元康が激励していたのではないかと勘ぐってしまいます。
それくらい、最初は平手に頼り切っていた欅坂が後から手のひら返して追い詰めているように思えました。

秋元康の詞は好きだし、メンバーそれぞれを嫌いなわけじゃないけど、このグループ自体は集団の不条理を体現したようなものだなと思いました。
デビューシングル「サイレントマジョリティー」のときから個を重じてきたはずのグループが、強い個の存在によって同調主義に傾かざるを得なかったと思うと、平手も、周りのメンバーもお互いに可哀想だと思います。

とはいえ映画自体としては圧巻のパフォーマンスの数々を見れたり、ドキュメンタリーとしてもちゃんと追えているので、見て損はない映画だと思います。

まだチケット発売の情報はありませんが、ラストライブも併せてチェックしたいですね。

#映画
#日記
#欅坂46

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