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今日見た夢

高校生の私だった。
なぜか元旦の朝に、ヘアカットの予約を入れていた。
私はいつも、寺尾聰さんが家に来てくれて、髪を切ってもらっている。
家(古いけど立派で素敵な日本家屋だった)でお茶菓子など用意して待っていると、携帯に着信。出ると「元旦の早朝から大変失礼いたします。初めまして、わたくし芦田伸介と申します。実は今日、寺尾にどうしても外せない用事ができまして。わたくしがお迎えに行き、大変申し訳ないのですが別のものが担当させていただきます。」
芦田伸介さん?誰だっけ…?検索しようとスマホを見ると寺尾さんの訃報が。未明に亡くなったらしい。
小さいころからずっと寺尾さんに切ってもらってて、いつもほんとに優しくて、私のことお嬢お嬢って呼んでくれてた。寺尾さんにもらった素敵な文房具や小物がうちにはたくさんあって、どれも大切にとってある。もう会えないのか、寂しい。
箱から取り出し、遺品を眺めるような気持ちでそれらの品々を見ていると、芦田さんが到着した。
「寺尾くん、よくあなたの話をしていましたよ。今日の約束、どうしても果たせなくて申し訳ないと言っていた。」
芦田さんの車に乗って移動、誰かの家へ行く。呼び鈴を鳴らすと、出て来たのは佐藤浩市さんだった。
「よ、お嬢。久しぶり。」
小さい時に寺尾さんとうちに来てよく遊んでくれたお兄ちゃんは佐藤浩市さんだったのか。
では私はここで、と芦田伸介さんは帰っていき、佐藤浩市さんはわたしの髪を切ってくれた。髪なんか切れるのねとわたしが言うと、「わりと何でもできちゃうんだよね」と笑う。そうそうこの笑いかた、なんでお兄ちゃんが佐藤浩市だったと気づかなかったのだろう。
昔一緒に行ったことのある、有馬の神社で初詣をし、喫茶店に寄ったがそこも小さいころに連れてきてもらった記憶がある。
佐藤浩市さんも私もクリームソーダを頼み、そうそういつも2人ともクリームソーダだったんだ、全く忘れてたけど、こんなふうになぞると色んなこと思い出してくるんだな…
と考えていると遠くのほうから
カタカタとパソコンの音。
夫がもう仕事してる。
まだ続きが見たい、起きたくない、この感じだとまだ夢の世界に戻れる…と覚醒しないようにしないようにしていたら
6時のアラームが鳴った。
起床。
佐藤浩市さんの「よ、お嬢」。
絶対に一般の人は言わないであろうセリフがあまりに自然だったな。
あと寺尾聰さん、なんかごめんなさい。
夢の話、他人にしてもしょうもないだけやけど、あまりにも鮮明だったのと、登場人物が斬新だったので書いとくことにした。

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