名も知らぬ遠き島より流れ寄るもの

画像1 名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ 故郷の岸を 離れて 汝はそも 波に幾月 旧の木は 生いや茂れる 枝はなお 影をやなせる われもまた 渚を枕 孤身の 浮寝の旅ぞ 実をとりて 胸にあつれば 新なり 流離の憂 海の日の 沈むを見れば 激り落つ 異郷の涙 思いやる 八重の汐々 いずれの日にか 国に帰らん ◆ 清水に行ったのは台風の翌日だったので、三保の松原、海岸には漂流物が山ほど流れ着いていました。島崎藤村の美しい詞を思い浮かべつつ眺めていた。
画像2 「石田洋介、童謡・唱歌似合う説」を勝手に唱えてる私ですが、昨年夏、初めて「椰子の実」を聴いたときには心底痺れました(夏の九州ツアーで沈む夕陽を感じながら歌ったそうでそれも聴きたかったなあ…)。 ◆ 今年は唱歌聴けてないなぁ…毎年春に聴いている朧月夜も聴けなかった。秋から冬にかけて、なにか歌ってくれるといいな。ほんといいんですよ。声の翳りが日本の童謡のもつ物悲しさにぴったりなのです。日本語の美しさをきちんと伝えてくれる人ですしね。

いただいたサポートは私の血肉になっていずれ言葉になって還っていくと思います(いや特に「活動費」とかないから)。でも、そのサポート分をあなたの血肉にしてもらった方がきっといいと思うのでどうぞお気遣いなく。