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フリーランス向け報酬即日払いサービス「先払い」のマーケティング戦略を勝手に考える --株式会社unname


皆さん、こんにちは!

アーリーステージのベンチャー・スタートアップ企業のWEBマーケにすこぶる強い株式会社unnameです。

株式会社unnameでは株式会社KAEN(ベンチャー向けの代理店構築事業を展開する)と共同で角ハイ・ベンチャーというウェビナーを隔週で実施しております。当イベントは、毎回ベンチャー企業の経営者をゲストでお招きし、メディアやSNS上では言えないようなベンチャー経営のリアルを深掘りするイベントとなっております。

数々のベンチャー・スタートアップ企業のWEBマーケティング支援を行ってきた弊社が自分たちの知見をほろ酔いでシェアすることで、少しでもみなさんのお役に立てればと思い「角ハイ・ベンチャー」という謎なイベントを開催することに至りました。(※視聴希望の方は本記事最下部のPeatixよりご応募ください!)

角ハイ・ベンチャー第二弾のゲストにはyupの阪井さんをお招きし、経営のリアルについてお話を伺いました。今回のnoteではイベント内容を記事にしつつ、勝手にマーケティング戦略を考えてみましたのでご覧いただければと思います!

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yup株式会社 代表取締役
阪井 優



【第二回】角ハイ・ベンチャーが5月30日(土)に開催されました!

改めて、「角ハイ・ベンチャー」とは、今をときめくベンチャー企業の経営者を招聘し、経営の悩みや成功体験をリスナーと一緒に聞き出すイベントです。お酒を飲みながら緩く参加できる令和的イベントです。

■イベント概要
・土曜の18時に隔週でZoomで実施
・ラジオ形式でリスナーさんは角ハイを飲みながら気軽に話を聴ける
・事前アンケートや当日のコメント欄で自由に質問ができる
・成功談、失敗談などを営業・マーケの視点から深掘りしていく
・イベント終了後、unnameにマーケの相談ができる


早速、yupの代表取締役の阪井優さんとのイベントの様子をお伝えしていきます。

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■yup概要
会社名:yup株式会社
設立:2019年9月
代表取締役:阪井 優
事業内容:フリーランス向け報酬即日払いサービス「yup先払い」の運営


第二回角ハイベンチャーには21名の方にご参加していただきました!(用事があるので、少しだけ参加!という方もいらっしゃいました。そんな緩いイベントです。是非緩い気持ちでご参加を!第三回もお待ちしています)

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▲緩いイベントではありますが、真面目なご質問が大体8割くらいのイベントです。一つひとつのご質問に真摯に回答致します。

イベントでは、パネルトークの6つのお題にしたがってゲストの起業家に質問をぶつけながら深掘っていきます。「本気でヤバかったエピソード」では起業するときに共同創業者になる予定だったエンジニアの方から突然一緒に働けないと言われてしまったというお話を伺いました。(ハードシングス!涙)

普段はなかなか聞くことのできない情報であふれていましたが、その中でも「事業のマーケ戦略について」のお話が今回のイベントで特に印象に残っていました。運営側が「今までの事業のマーケ戦略はどうしていたか?」という質問をしたところ、阪井さんの返答としては

「最初の1年はひたすらオペレーションを回すのに必死だったので、特に戦略はありません!笑」

リアルですね!笑

角ハイベンチャーのコンセプトが「メディアやSNS上では言えないようなベンチャー経営のリアルを深掘りする」ことなのですが、まさにリアルな情報です。キラキラしていて良いところばかりが見えやすいベンチャーですが、実際はその裏側にはものすごく泥臭い努力が隠れています。角ハイベンチャーならではのお話ですね。

また今回のイベントで印象的だった参加者からのご質問はこちらです。

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とある大学生から頂いたご質問ですが、今をときめくベンチャー経営者へ、直接自分の悩みや考えを質問ができるのはきっとこのイベントの良いところです。こちらの質問にはもちろん阪井さんに丁寧にご回答頂きました!

阪井さんご登壇いただき、ありがとうございました!!



フリーランス向け報酬即日払いサービス「先払い」のマーケティング戦略を勝手に考える

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ここからはイベントレポートとは別で、株式会社unnameがベンチャー企業のマーケティング戦略を勝手に考えるコーナーになります。書いていく内容に関しては、角ハイベンチャーでうっすら聞いた情報を基にして弊社の完全なる妄想で書いておりますので、実際に行われれいるマーケティングという訳ではございません。

それではこれからマーケティング戦略についてお話していくのですが、まずは『先払い』のビジネスモデルを解説した上で、どのように戦略を立てていくのかをご説明したいと思います!

<下記の流れで攻め方を考えていきます>
①ビジネスモデルの理解

②売上の因数分解とKPI設計

③企業フェーズの理解

④KPIごとのマーケティング戦略・戦術の策定



①ビジネスモデルの理解

『yup(ヤップ)先払い』とは、フリーランスの皆様のお仕事の成果をこれまでよりも早くお手元に届ける事を目的としたサービスです。

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フリーランスや個人事業主の方がお仕事を終え、取引先に送った入金前の請求書情報をyupのマイページ上に登録する事で、本来1〜3ヶ月後に入金されていた報酬を『yup(ヤップ)先払い』が前もって支払ってくれます。そしてサービスの利用履歴に関しては、取引先に知られることはないようです。取引先から請求書に対しての支払いを受けた後に、yupまで振込みをして取引が終了します。

デザイナーやクリエイター職の方も多くyup先払いを利用されているようなのですが、経費を自分たちで持ち出しで仕事を請けることが多いようです。仕事の着手開始から入金までが3~6ヶ月先になることもあり、そうなるとキャッシュフローが厳しくてもし仕事の依頼があったとしても、キャッシュフローを理由にお断りをしないといけないこともしばしばあるようです。そんな時にyup先払いがあれば、請求したタイミングでyupから報酬の先払いを受けることができるので、お金を理由に諦めたかけた仕事にもチャレンジできることがあるみたいです。そしてなんと、請求書の登録から最短当日に振り込みがあるようです!(素晴らしいスピード感!)

サービスの利用料としてはフリーランサーが請求書をyupに登録して、報酬を受け取る時に申請金額の10%が差し引かれて振り込まれるようです。初期費用や月額費用は完全に0円なので、不測の自体に備えて登録だけでもしておくと、何か起きた時に心強いサービスだと思っています。

yup先払いは①登録ユーザーを増やすことと、②登録ユーザーに利用してもらうことよって売り上げが伸びていくシンプルなビジネスモデルなので、ここからは「どのようにマーケティングで事業をグロースさせるのか?」ついて考えていきたいと思います。



②売上の因数分解とKPI設計

ビジネスモデルを理解することができたので、次のステップとして売上を因数分解していきます。

売上(KGI)を因数分解をしながら、売上を伸ばしやすい指標(KPI)を決めていきます。すでに実績(や競合情報)があればKPIの優先順位付けは簡単なのですが、スタートアップの場合まだ実績やマーケット自体が存在しないことがしばしばです。また、そのKPIがどういう施策でどれくらい伸ばせるかも想像がつかないことが多いので、一旦数字をおいてアジャイル的に "やりながら" KPIや数値目標を設定・修正のサイクルを回していきます。

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 KPI①:登録者数
 KPI②:利用単価/月

yup先払いはビジネスモデルがシンプルなのでとにかく、登録者数を伸ばすことが重要なKPIだと考えています。そして登録者を増やした後に、利用単価の高いセグメントの分析を行い、LTVの高いセグメントを優先的に獲得していく戦略が望ましいと考えます。


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本来は登録したユーザーに対してカスタマーサクセスを行って、利用率向上のための施策を行うのが定石ではありますが、yup先払いの場合はその施策は不要だと考えております。理由としては、資金繰りに困っていないとyup先払いを使う必要がないこと、そして資金繰りに困っていたらこのサービスを使うはずであるということです。

つまり、必要がなければ不要なサービスであり、必要があれば(ほぼ必ず)使われる可能性が高いサービスであると思っています。なので、啓蒙フェーズではKPIとして利用率を改善させる優先順位は低く、まずは登録者数を徹底的に増やし(認知からの登録率の改善は必要だと思っています)、その先で利用単価の高いセグメントを発掘していくことがyup先払いでは重要だと考えています。なので、個人情報などの入力が必要な登録まで持っていければ、どんどん利用が増えていくサービスなのではないかと思っています。



③企業フェーズの理解

狙うべきKPIも決まったので、ここからは企業フェーズの整理をしたいと思います。ベンチャーマーケで最も注意すべきことは

社内リソースと相談しながら戦術を決めること

だと考えています。

潤沢な予算とその予算を有効活用できるアセット(社員やパートナー会社など)があれば、王道の戦術で戦えるのですが、なかなかそういうわけにはいかないのがベンチャーマーケだと思います。なので、理想はしっかり描きつつ、戦術は企業のフェーズに合わせて実行と継続が可能なレベルに落とし込む必要があります

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現在、yupさんは上記の表では「Seed / Early」ステージにいます。イベント中には「特に戦略はない」とおっしゃっていましたが、企業フェーズとしては正しいマーケティングをされていると思っています。

■ノンペイド系の施策がメイン
・業務提携メインでユーザーとの接点を作っている
・プレスリリースも2~3本/月のペースで出している
・最近やっぷんレターというnoteを出して発信している

上記のように、すでに「Seed / Early」ステージのマーケティングに着手されています。ですので、今集まっているユーザーの職種、年齢、利用シーンなど溜まっているデータを可視化・分析を行うい、次のフェーズでマーケティングを拡大するための準備を進めると良いと思っています。



④KPIごとのマーケティング戦略・戦術の策定

ここからはyupさんがMiddleフェーズで行うべきマーケティング戦略・戦術について考えていこうと思います。

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次の資金調達を行い、社員も20人くらいに増えるタイミングでは社内の人員的にも資金的にもできることが一気に増えてきます。ユーザーを大量に増やすための施策と、そのユーザーが入ってきた時に事業が回るオペレーションと体制の構築(カスタマーサクセス)が大きなテーマになってくるでしょう。

まずは、KPI①である登録者数をどうやって増やしていくかを考えていきたいと思います。

■yup先払いのマーケKPI
 KPI①:登録者数
 KPI②:利用単価/月

ベンチャーマーケを行う際に最もポイントとなるの「マーケットはそこにあるか?」という点。すでに競合がひしめくマーケットに参入していくのであれば、いわゆる「3C分析⇒STP分析」を行い、競合との差別化を明確に図る必要があるのですが、マーケットが存在しない場合はむしろ啓蒙が必要になります。今までになかった技術やイノベーションとなれば、消費者に受け入れられないことも多いです。

法人向けのファクタリングサービスや、消費者金融・カードローンなど広義の意味で競合にあたるプレイヤーは存在していますが、yup先払いの場合はビジネスモデルが全く同じの「いわゆるド競合」は存在していません。なので、見込み客も必然的に「それ、俺のためのサービスだ!と理解してくれている人」(顕在層)は少なく、「あ、それ俺に関係のあるサービスだったんだ!となかなか気づけない人」(潜在層)の方が多いと想定されます。そして、そのことを想定してコミュニケーションやプロモーションを行っていくべきだと考えています。

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上記の図のようにニーズが顕在的な顧客は、サービスを認知すると同時にそのサービスが自分に関係のあるものだと理解できます。自分ごと化ができると、より深く理解しようと努めてくれるので、よほど雑なコミュニケーションをしない限りはサービスを理解してくれます。そして価値を感じればyup先払いの登録まで進んでくれるでしょう。

しかし、ニーズが潜在的な顧客は一見するとyup先払いを認知しても「あ、自分には関係がないサービスだ」というように誤解され、ドロップしてしまいます。なので、認知して少しでも関心を引いたタイミングで、「yup先払いが自分のためのサービスである」というような自分ごと化をさせる必要があります。

そのために最も重要な施策が、事例化です。

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あらゆる職種とその人の利用シーンをコンテンツとして事例化しておけば、そのまま広告として活用することもできます。潜在顧客も自分の属性に似たユーザーの事例に接触すれば「自分に関係あるかもしれない?」とコンテンツを消費してくれやすくなります。

その際に「yupは初期費用も月額費用も無料なので不測の事態に備えて、登録だけは予めしておこう!」「キャッシュフローを理由に仕事を諦めることがなくなるかもしれない!」とユーザーに思ってもらうことが大切だと思っています。yup先払いは必要があれば使ってもらいやすいサービスなので、上記のような印象を残せればKPI①である登録者を増やすためのCVRが向上すると想定しています。


また、下記の画像の通りyupさんのユーザー属性は多岐に渡るので、母数と利用率の高いセグメントから優先順位をあげて事例化をすべきだと思います。

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▲2020年4月末時点のデータ


yup先払いは、まだ顕在的なキーワードの検索数も少ないので、リスティングやSEOよりは、SNS広告などでリーチすると良さそうです。その際に意識したいのが下記になります。

顕在層:とにかくCPCを抑える方法でLPへ流入させる。
潜在層:自分ごと化させるコンテンツでサイトへの流入を図る。


また、WEBマーケ以外にこのフェーズで実施したい施策が「友人招待キャンペーン」です。理由は3点あります。

①フリーランスはフリーランスの友達が多い
②平均顧客単価がそこそこ高い(想定2~3万)
③利用者のリピーター率が高い(74%)

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▲2020年4月末時点のデータ

利用者の中でのリピーター率の高さから、一度yup先払いの価値を感じると、リピートされやすいことがわかります。なので、登録から早めに初回利用まで促進できるより、利用者は増えていくと想定できます。

招待キャンペーンを行う条件としては

①招待者、被招待者ともに無料ないし利用料のディスカウント
②招待は何回でも可能
③ありがとうキャンペーンみたいな形で期間限定で実施

あたりがベストだと思っています。SNSでうまく掛け合わせて招待キャンペーンが口コミで広がっていくと、成果報酬方のユーザー集客施策となるので、サービスの特性上ぜひ実施したい施策だと思っています。


その他にもやりたいことは山ほどあるのですが、超大作となってしまうため今回はこのくらいにしておきます!自社のマーケ戦略をどうするか相談してみたい人は下記の問い合わせフォームからご連絡ください!(その他なんでもざっくばらんにお問い合わせください)


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