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研究時間をいつ捻出するか?

看護大学教員の永遠の課題。
研究時間をいつ捻出するか。

正直、私は教員になりたての頃は全く研究時間が作れず、実習指導で疲弊してたし、「え?教育と研究の両立なんて無理ゲーじゃない?」と毎日思ったものだ。

大学の看護学科の教員は、領域にもよるが、下記の理由によりハチャメチャ忙しい。


  • 1年のうち、半年以上を実習指導に費やす

  • 実習がある日は、1日実習先に張り付いていないといけない

  • 科目数が多く、とにかく講義の準備に時間を割かれる

  • 大学業務としての委員会活動がヘビーすぎる。特に教務委員会、実習委員会などに所属したらしんどくて泡を吹く

  • 大学としての社会貢献活動が多い(看護職として地域に無料で出動!)

  • 入試、オープンキャンパスが多く土日も潰れる(手当もミジンコレベル

  • 学生の就活指導などで頼られまくる(ちょっと嬉しい)



他にも様々な理由で、とにかく忙しい。国家試験全員合格!という目標に向けて走っているので、雰囲気は専門学校の感じとさほど変わらないと思う。知らんけど。

以前勤めていた大学の上司からは「看護大学教員にライフワークなんて存在しない。ワーク・ワークバランスよ!」と意味の分からないことを声高々に言われたものだ。

しかし、しかしである。忙しい中でも大学教員として生き残るためには、研究業績が必要だ。
なぜなら教育活動にいくら時間をかけても、後に何も残らない(経験年数や教育上の能力など、少しは加味される。雀の涙くらい)。

そして、雨後の竹の子のように増えていた大学看護学科の数は既にピークを迎えつつあり、今後は少子化に伴って大学教員も淘汰される可能性がある。

出典:https://www.kango-roo.com/work/6219/
1年ごとの増加数はそろそろ頭打ち?


そして看護も高学歴化しており(喜ばしいことである)、若手の教員も優秀な者が増えているため、若手と言えなくなってきた世代である私もうかうかしていられんぞよ。

ということで、昨年、5本の論文を輩出した(まぐれだけど)私が、どうやって研究時間を捻出しているかを紹介したい。

主に私が意識しているのはこちら。

1.朝の時間を活用する

研究活動というのはとにかく頭を使う。使いすぎて脳の糖分が足りなくなり、チョコを食べまくりながら研究しているほどだ(からだによくない)。
頭を使う活動に最適な時間帯は、朝である。やはり夕方の疲れ切った脳で研究するより、断然進む。
気を付けなければいけないのは、「毎朝1時間やるぞ!」とかだと、ハードルを自分で上げて挫折しちゃうので、私は10分でもやれたら上出来!と思うようにしている。
コツとしては、大学の仕事メールやファイルは開かない。あとは、お気に入りのコーヒーを飲んだりチョコを食べたりしながらやろう。

2.研究データやノートを開いておく

これは大事。やる気がないと、研究のためのデータを開く作業すら億劫になる。なので、常に開きっぱなしにしておくか(保存し忘れや破損に注意!)、息を吐くようにデータを開くことをルーティン化する。

「え?開いたところで研究進まなくない?ヤバくない?」と賢明な方は思うかもしれないが、実は取り掛かるまでの最大のハードルが「データを開く」ことなので、すでにそれがされている状況は実は良い意味でヤバいことなのだ(語彙)。
そしてその日はたとえ進まなくても、PCを閉じる時にデータが開いてると「アカン、研究せな…」という気持ちが芽生える。なのでオヌヌメ。

3.友人や同僚の研究者を巻き込んで研究する

私が昨年度、5本も論文を世に出せたのは、ひとえにこれも大きかったりする。大学の後輩や、大学院生など、知り合いと研究の話をして盛り上がり、「じゃあ一緒にやっちゃおうぜ!」といって共同研究をして出したのがそのうちの2本だ。
みんなで役割分担と期日を決め、スケジュールに沿って研究が進む進む。
友人なのでフランクに話し合いながら進められるのもまた良い。
一番大きいと思ったのは、独りぼっちでやる研究より、人のためにやる研究の方が進むということだ。
自分のために料理をすると適当になるけど、恋人や子どものために作る料理は力が入ってしまう理論である(知らんけど)。

4.論文を書くための研究啓発本を読む

これは色んな人に否定されるので(笑)人によるけど、個人的にお勧めだ。自己啓発本は読んだ日から3日間くらいは、カンフル剤のようにやる気が出て、謎の全能感に包まれるので、私は研究系啓発本のローテーションをして、やる気を維持させている。

付箋やマーカーを貼りながら読み進めるといいぞよ

5.業績を積んで昇進した後、やりたいことを思い浮かべてニヤニヤする

4番に引き続き、完全な精神論である(笑)。
昇進すれば自分の裁量で行える講義や研究も増え、経済的にもやや落ち着くだろう(はるまあは未だに奨学金を返済中なのだ)。
博士を修了すれば時間も今よりはできる。我慢している旅行の計画や、家族との時間を思い浮かべてニヤつく(控えめに言ってキモイ)。

あとこの際、大学教員で一番忙しいのは実は教授や准教授だよ!という声はガン無視しておくことがコツだ。

いかがでしたか?来週、博士の中間発表会があるのに何も準備できていないので、30分で走り書きしました。誤字脱字は今後修正しますね。

これを読んで共感し、「頑張ろう!」と思ったそこの貴方!まだこんな工夫があるよ!という貴方!「いや、こんなん書いてないで来週の準備しろよ」と思った貴方(黙って)!ぜひご連絡・コメントください。一緒にがんばりましょう。


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