見た目が全て。人
無名人インタビューというからには「名」という心の第一印象から逃れる戦いをずっとしているんですよ。
社長っていう肩書の人にはなんか頭がさがるとか。
高校生って言われたらちょっと親目線になってしまうとか。
無職って聞いたら。生活保護受給者って聞いたら。大学教授って聞いたら。アイドルって聞いたら。
そういう心の第一印象をぶんぶん振り払ってインタビューに臨むわけです、なぜなら無「名」人インタビューなのですから。
人は見た目が9割というのは、人間の目の高性能さ、つまり目に入ったものを瞬時に処理して相手にどういう対応をするか無意識レベルで決めてしまう産物であって、それはもーもーもー否定できないんですよね。
私、予備校生時代の時に、隣の席に座った人が押井守監督に似てて、年齢ぜんぜん違うはずなんだけど似てて、やっぱり押井守監督に似ている人っていうと、なんかちらちら見ちゃいますよね。似てるだけで本人じゃないですよ本人じゃ。そもそも人間は、牛っぽい顔をしていたら牛っぽい性格なんじゃないかなとか思ってしまうような非科学的な生き物、魔術的思考を持った人間なんなんでね、仕方がないね。
だからね私たちは、第一印象に支配されてしまうという前提で第一印象を捨て去ったインタビューしたいね、思うんです。
あー無名人インタビューゴー!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】
今回ご参加いただいたのは sally さんです!
x:https://twitter.com/kantanbeauty94
現在:ただ可愛いだけは駄目なんですよ、綺麗なだけだと駄目です。何かないと駄目なんです。
ナカザワ:今何をされている方ですか?
sally:札幌で、パーソナルカラー、骨格診断、スキンケア、メイク指導をやっています。骨格とパーソナルカラーは対面でもしていて。来年から収納事業も入るんですね。イメージコンサル、見た目とか綺麗とかを追求してる仕事だと思います。
ナカザワ:お客様としては、女性が多いですか?
sally:女性も多いですが、男性も少しいらっしゃいます。
ナカザワ:お仕事は、開業してお1人でやられていますか?
sally:そうです。
ナカザワ:いつもどんな形でお仕事をされていますか?1日に何人とか。
sally:月によるんですけど。それこそ企業のメイク講座とかになったら、一気に50人とか見ちゃうんで。ちょっと1日に何人とかは言えないですね。
ナカザワ:診断そのものだけじゃなくて、多岐にわたってお仕事されているんですね。
sally:そうですね。
ナカザワ:札幌で、とおっしゃっていましたよね。
sally:そうですね。ただ、道外のお客様の方が多いので、飛ぶこともたくさんありますね。
ナカザワ:募集はオンライン上でされている?
sally:私、基本的に紹介オンリーでここまでやっているので、ネットから集客したことほぼないんですよ。紹介だけ。
ナカザワ:お客さんの繋がり経由でいろいろやってらっしゃる。お客さんはどんな方が多いですか?
sally:起業当初は、いろんな人が来ました。現在は、大抵は社長様とか、個人事業主の方が多いです。もちろん一般の主婦の方だったり、脚本家だったり、女優ですとか。いろいろいますよね。
ナカザワ:表に出る方がやっぱり多めなんですかね?
sally:そうでもないですね。今まで服に無頓着だったけど、どうしようかなみたいな社長様とかも多いので。あと現場一筋みたいな方だと、何着てけばいいか分かんなくなったとかも結構あるんですよ。
ナカザワ:最初はどうやって仕事を始められたんですか?
sally:Twitterしてたんですよね、今はXですね。最初何人か声かけてもらって、そこからは紹介が圧倒的に多いです。紹介が紹介を呼んでっていうので。ネットから純粋に集客したのは、起業したての1回だけで。それから全部紹介ですね。
ネットからの集客は実は苦手なんですよね。残念なことに。
ナカザワ:イメージコンサルとか、パーソナルカラーの技術は、どうやって身につけるものなんですか?
sally:そうですね。私の場合なんですけど、全国の複数のサロンを周りましたね。最初は、北海道だけだったんですけど。協会ってあるじゃないですか、パーソナルカラー協会とか。
ナカザワ:ありますよね。
sally:どこかに属するとその技術しか使えないので、私は協会に属するのが嫌なんですよ。自分で闇鍋状態にして、美味しいものを作るみたいな感じ。
ナカザワ:今は、どこにも所属されていない?
sally:協会には全く属してないです。そもそも協会とか資格に興味はあんまりないんです。
ナカザワ:今お仕事されている中で、どういう点をやりがいに感じていますか?
sally:他のイメージコンサルの仲間はいないので結構ちょっと異質かどうか分かんないんですけど、みんな綺麗になるとかオシャレになるって、もう当たり前なんですよね私からしたら。私はその先を目指したくて。
例えば、オシャレとか綺麗になることによって、どうなるか。
私のお客様って結構いろんな人がいて、例えばマルチ商法に引っかかっちゃったりとか、騙されたとか被害に遭ったって人結構多いんですよね。そういう悩みを聞いていたら、その人たちがしてる服装やメイク、もう顔立ちがね共通点あるんですよ。生き様って顔に出るんですよ。
それに気づいて、人相とか観相学の分野を勉強し始めました。
綺麗になっただけだったら、その分だけしょうもないの寄って来ちゃう可能性があるって思ったんですよ。あとは、街で声をかけられるってあるじゃないですか。
ナカザワ:ありますね。
sally:あれってつまり、かけやすいんですよ。嬉しいとかそうじゃなくて。
素敵って言って声をかけるならまだしも、多分その可能性が高いんだろうなって思って。
綺麗になるだけじゃなくて、そういったものから自分を守るような服装もご提案するのが私です。可愛いとかそういうのやめろっていうわけじゃないんだけど。可愛くても、なんか芯が強いとかあるじゃないですか。ただ可愛いだけは駄目なんですよ、綺麗なだけだと駄目です。何かないと駄目なんです。そういうのを見つけることができたってお客様は、やっぱすごく続いています。
ナカザワ:sallyさんにとってのイメコンの目標は、綺麗になるだけではない?
sally:綺麗になるだけではないです。当たり前なんです。
ナカザワ:いらっしゃるお客様は、何を求めているんですか?
sally:やっぱり自分に合うのが分からない、メイクやスキンケアが分からない、だと思うんですけど。さっきちょっと一瞬私の顔見たと思うんですけど、私コンシーラーもファンデーションも使ってないんですよ。38歳なんですけど。
一応美容医療もしたことないですね。糸とか注射とかシミ取りとかしてないんですよ。どうやってなったんですかって聞かれることが多くなったんですよね。起業する前に10年ぐらい、ただ友達とそうやって話してたんですよ。これ使ったら良くなったって。それは経験値として絶対的にあって。そこから起業して、その後パーソナルカラー骨格って勉強し始めたんですよ。
スキンケアとメイクが先でした。
ナカザワ:元々やっていたスキンケアやメイクに、パーソナルカラーや骨格診断が加わった。
sally:そうそう。そこに来年から収納が入るんですよね。私のTwitter見たら分かるかもしれないです。結構綺麗なんですよ私の家。普通の家っぽくないんですよ。
ナカザワ:今ご自宅ですか?
sally:はい。自宅です、ここ。よくこんなにしたなってよく言われるんですよ。
ナカザワ:お1人で暮らしてますか?
sally:2人ですね。
ナカザワ:プラスアルファの、余計なものから身を守るというのは?
sally:本格的に来年からやるって感じですね。そのお客さんがどうなってくかってやっぱ見てきたんですよね。このままじゃ駄目なんだろうな、綺麗にするだけじゃ多分良くないなって思って。
私自身も昔肌が汚くてちょっと悩んでたときがありましたし、私自身もストーカー被害に遭ったりとかしてるんで。やっぱり犯罪被害に遭ってるとね、いろんな思いになりますよね。
ナカザワ:徐々に業態や内容を増やしながら3年間されていたんですね。
sally:そうなんです。
ナカザワ:普段お仕事以外にされていることはありますか?
sally:仕事が趣味みたいなもんですからちょっと難しいですかね。誰かからお願いされた動画を編集してます。
ナカザワ:動画編集をされるんですか?
sally:はい。
ナカザワ:時間で考えると、もうほぼお仕事されている?
sally:そうですね。仕事をしているか、インテリアとか部屋のことを見たりとか。あと、クジラが好きなんですよ、私。クジラのモチーフが好きで。クジラのモチーフないかなって、クジラグッズとか漁ったりする。それぐらい。あとは、ご飯食べるか寝るか、お風呂入ってるか。そんなのしかない。
ナカザワ:ちなみに、なんでクジラが好きなんですか?
sally:祖父がデカかったんですよ。身長は180cmあって、横100cmぐらいあって、脚30cmある方だったんですよ。私隔世遺伝で、祖父を全部受け継いでいて。よくお腹に乗ってね、なんかそういう写真いっぱいあって。
あと、叔父が航海士なんです。世界を周る仕事。ハワイとか、ロシアのチョコとかよく持ってくるんですよ。
そういうグッズのなかで、クジラだけが特に好き。亀とかイルカも好きなんですけどね、クジラ。あと、シャチも好き。
ぬいぐるみがたくさんあって。私の顔を見たとき、鏡があったじゃないですか。鏡が後ろにあって、ハンモックの反対側にクジラ吊るしてるの見えるんで、ちょっと見せていい?
ナカザワ:大丈夫です、ありがとうございます。
sally:ここ。
ナカザワ:ハンモック。あっ結構大きい。
sally:右の大きいクジラはね、30歳なんです。
ナカザワ:30歳。じゃあ、随分一緒にいるんですね。
sally:ちゃんとお風呂に入れるんで。
ナカザワ:よく見ると後ろもすごいクジラですね。
sally:むちゃくちゃクジラなんです。パソコンの前にもシャチとかいる。デスク周りとか結構こだわってます、仕事は楽しくなるように。可愛いのが基本好きなんですよ。
過去:言えます、断言できます、成長してます。じゃないと、こんなに続かないはずなんで。
ナカザワ:sallyさんは、小さな頃はどんな方だったんですか?
sally:宇宙人でしたね。やること全部ズレるんですよ。すぐズレちゃって、よく怒られてました。怒られてもね、先生が怒る顔を見て面白くなっちゃうタイプ。
ナカザワ:宇宙人というのは、自分でもそう思ってたんですか?
sally:自覚してなかったんですよ。なんでみんな同じことしてるんだろうとか、本当に理解できなかったんです。そんな状態でずっと暮らしてて。会社勤めしても宇宙人だから、全然続かなくて。
会社もいくつか転々としたんですけど。そこで、もう将来性ないと思って会社勤めをやめて。そのときもたくさん会社と揉めたんですけど。
そこから、どうせ人生1回しかないし、起業しちゃえって思ってしちゃいました。当時のねフォロワーさんがね、金取るべきだって言われて。その知識に対して。それで起業しました。
ナカザワ:人とズレていることを自覚したのは、子供の頃ですか?
sally:幼稚園とか保育園くらいですね。
ナカザワ:元々発信はされていたんですか?
sally:あんまりしてなかったです。収納とかちょこちょこ喋ってるだけのTwitterでしたね。
ナカザワ:メイクやスキンケアの知識は、ご自身で身につけたんですか?
sally:皮膚科さんの本とか読んでたんです。20代で肌が汚くて、このままじゃ大変と思って。太ってたから、すごい痩せて頑張って。すごい肌綺麗になったら褒められるんで、これ使ったこれ使ったって教えて。友達もやっぱ気になってたんですよ。で、嬉しかったんですね。
ナカザワ:ご自身がまず綺麗になりたいとか、勉強しようとか思ったのは、いつぐらいのことでした?
sally:やっぱり肌が汚かったんですよね、20代前半。太ってたし、綺麗とは真反対みたいな感じ。ある日具合が悪くなって、風邪とか腹痛だったと思うんですけど。そのときに血圧測ったらひどかったんですよね。このままだったらやばいなって思って、危機感が人を成長させるんですよね。すっごい痩せて、スキンケア勉強してみたいな感じ。
ナカザワ:その自覚で、努力が始まった?
sally:そうですそうです。美容としてはだいぶ遅咲きの方だと思うんですよね。学生から綺麗になりたいとかあるじゃないですか。
ナカザワ:ありますね。
sally:ただ、クジラみたいだった祖父はめちゃくちゃオシャレでした。体が大きいので、ちっちゃい頃からオートクチュールしかできなかったんですよ、オーダー。大きい既製品がなかった時代なんで。
今はちょっとね、大きいサイズも出たけど。やっぱり基本的には、オーダーとかを当然のように着る祖父だったんですよ。もう見た目が全てみたいな考えをする祖父でした。多分そこも隔世遺伝してます。
見た目で人を判断するなって言うじゃないですか。ちょっと炎上しそうだけど、私からしたら見た目がほぼ全てですね。例えば、悪い人が逮捕されて、恐喝とかするじゃないですか。あっ、悪いことしてそうって思う人いません? 服装が、あーこれやばいじゃん、関わらないようにとか、結構いません? そういうことなんですよね。
顔とか服装とかメイクとか、あと顔立ち生き様。全部外に出るんですよ。そこを整えることで実はマインドが変わるんです。
ナカザワ:整えることで、生活にも影響してくるということですか?
sally:してきます。見た目が綺麗になったら、部屋これじゃあ彼呼べないとかなりません?
ナカザワ:あーなるほど。
sally:やっぱ、家も可愛くしたくなるんですよ。私はそれをめちゃくちゃ追求してるんです。部屋もうクジラまみれ。すごい捕鯨してますよ。ここまで捕鯨しなくてもいいんですけど。ちょっと落ち着ける場所ってあった方がいい。家って絶対的に安全で、安心できる場所でないといけないと思ってるんで。
ナカザワ:ご自身の生活も何か変わりましたか?
sally:食事とかすごい気を遣うようになりましたよ。今はもう管理栄養士とか入れて、アドバイスとか受けながら、見てもらってますけど。すごくね、よくできた管理栄養士さんですよ。何人か栄養士さんとお話したけど、この人が合ってるかなと思って。
コンソメ使わないんです。コンソメ持ってないですし、だしの素も持ってない。じゃあコンソメ味も食べられないかっていうと、そうじゃないんですよ。
基本的なだしを、例えば中華風だって食べたくなるじゃないですか当然。和食だけ食べてたいわけじゃないんで。そしたら、とある調味料、万能だしみたいなのがあって。それにごま油と醤油を調合して、それっぽくするとか塩を混ぜる。その塩もこだわってます。沖縄のものを取り寄せたりとか、砂糖はてんさい糖だったりとか。あと野菜も、自然栽培というかフルオーガニックなんですよ。そういう野菜を取り入れたりとかするようになりますね。
ナカザワ:その変化は、別のところに影響したりしますか?
sally:そうですね。心臓だったりいろんなところが悪かった祖母からの遺伝で体調が悪かったんですよね。私も不眠症になったりとかいっぱいあったんですけど。今はサプリ以外飲んでないです。医者から奇跡って言われるぐらい。
ずっと献血とか行ったことなかったんですけど、行きました。
ナカザワ:行ける体調になったんですね。
sally:そう、献血って薬飲んでたら駄目じゃないですか。そういうのも気にせず、ちょっと社会貢献しようかなって。それが今年だったんですよね。お客様に私も救われてるんですよ。私がお客様を綺麗にしたり救ったりすることもあるんだけど、私自身も救われてるんですよ。
ナカザワ:具体的にどういう意味ですか?
sally:やっぱね、お金払うだけが、応援ではないんですよ。ただ別に、私のお客様になるだけが応援じゃない。もちろんいろんな出会いと別れを経験したけど、みんな応援でした。本当に感謝しています。その経験ですよ、経験。この経験をさせてもらえた。それは全て応援です。
ナカザワ:起業されるまでは、どんなお仕事をされていたんですか?
sally:事務員とか、会社勤めとかアシスタントとかそんなんです。本当普通で美容とは全く関係ないです。アパレルもしたことないです。アパレルも美容も経験してないのってやっぱよく言われてたけど、そんだけ続いたのでもう別に何を言われようと平気です。続いてるんで。
ナカザワ:今の仕事が?
sally:そう。今の仕事。お客さん絶えたことないんで。今月売上ゼロとかやったことないんで。
ナカザワ:起業してよかったという実感はありますか?
sally:家で仕事できることです。北海道なんで、結構雪とか大変なので。もちろん運動もね、1日1万歩は必ず歩くようにしてるんで、早朝とか。
やっぱ自分の家で好きな仕事ができる。好きを仕事にっていうけど、ここまで好きなことしてるのは私ぐらいなんじゃないかと。ちょっとおこがましいかもしれないけれど。ここまで好きを仕事にできるのが嬉しい。ここは、もう最大のメリットだと思います。
ナカザワ:これが好きだ、仕事にしたいというのは、会社員時代から思っていらっしゃったんですか?
sally:何も思っていませんでした。おかしいでしょ?
ナカザワ:元々、美容には興味はあったんですか?
sally:興味はあるんですけど、実は服もコスメも、多分周りのイメコンより好きではないと思います。
私はお客様を綺麗にするとかオシャレにするとか、垢抜けさせることが好きなのであって、服のブランドが好きとかあんまりないんですよ。ブランドとかさすがにもうちょっと覚えようかなと思ってますけど。
ナカザワ:人が魅力的になること、そのものが面白いというか。
sally:そうです。自論ですが、コスメとか服があまりにも好きすぎて、服とかコスメが主役になったら、もうオシャレとか綺麗じゃないんです。好きなのはいいんだけどね。主役はあくまで自分であって、服とかコスメだったりそういうのって、ツールじゃないといけないんです。そこが主役になったら、その人はマネキンなので。マネキンになりたいわけじゃないんでね。
ナカザワ:事業を始めることに対して、ハードルはありましたか?
sally:いや、特に。勉強不足なのにやっちゃったみたいな感じ。とりあえずやってみようみたいな。足軽なんです。でも、それも良かったと思いますよ。
個人事業主ってスピード命なんで。とろとろとやってたら、駄目。完璧にしてから完璧にしてからっていうけど、いつ来るんだそれって。早く経験した方がずっと自分のためになるんで。良かったと思います。
ナカザワ:そういう性格は、昔から持っているものですか?
sally:持ってるみたいなんですけど、自覚はなかったんですよ。私って本当に腰重いよねって言ったら、はぁ? とか言われたりして、足軽だよみたいな。えっ私めっちゃ腰重いよって。どこが? みたいな。
自分は意外と見えない。人って得てしてそうだと思うんですけど。客観視できないんですよ、自分のことを。私こうやって見られてるんだって。びっくりしました。
ナカザワ:周りの方からは、どういう風に言われることが多いですか?
sally:気分屋とか。友達から言われたのは。やるときはやるとか。
自分では言わないようにしてるけど、この前中身がおじさんって言われました。
これを自分から言う女性起業家は、縁を切るようにしてるんですけど。自分で言う人はほぼ女々しいって思ってるんだけど。でも、人から言われたんで、そういうことかって。自分のことすっごい女々しいと思ってたんですけど、おじさんとか男性って言われたんです。
どうなんですか、ナカザワさん。逆に、私はどう見えるんですか?男性的ですか? 生物学上メスですけど。
ナカザワ:いや、どうなんですかね。中身おじさん。あんまり人を見るときにどっちっていう風に考えることはないですけど。確かに極端に女性らしさというか、そういう印象はあまりないです。
sally:言われてすごく嬉しかった。それを自分で言う女は嫌いなんだけど、人から言われるのはすごく嬉しい。やっぱそれだけの仕事をしてきて、そういう考えに到達できたっていうことがやっぱ成長性ですよね。危機が人を成長させるっていうけど、ジョジョで言うスタンドの成長性SSSみたいな感じだと思います。
スタンドのポテンシャルみたいなのがあって、成長性とか攻撃力とか遠隔力があって。それがSとかAとか。それが成長性SSS。自分で言っちゃうんです。経験としてそうだったんで。
ナカザワ:今までの経験から自分でそう言える?
sally:言えます、断言できます、成長してます。じゃないと、こんなに続かないはずなんで。
未来:不幸を選ばないっていうのをやらないと。
ナカザワ:将来的に、どういった人になりたいというのはありますか?
sally:こういうことをしたいっていうのはあります。見た目が全てだってことは、まず伝えたいです。見た目が全てじゃないというのは幻想であるということ。ちょっとね、ルッキズムとか難しいところではあると思うけど。
逆説的に言うと、整形だったり、女優さんはバッシングとか経年劣化したとか言うじゃないですか。ああだこうだって論争になる根本はね、見た目が全てだからなんですよ。それを認めたくないとか、いろんな思惑で何かいびつになるんですよ。
それをまず受け入れて、それで自分がどうするべきかっていう理念というか芯があれば、何を言われてもブレないはずなんですよ。そこですよね。そういうのをやっぱちゃんと発信したいなと思います。
それと、お客様で騙された方とかいらっしゃるんです。マックス2000万騙されたお客様がいますからね。すごいですよ。それで一家離散みたいになっちゃう。そういう方を見てると、報われない人が1人でも減るような活動はしたいと思います。
SNSコンサルとか変な人からいっぱいDMくるんです。マックスで3日1回。今はそんなに多くないんですけど。
連絡が来ると、絶対Zoomとかその集会行くんですよ。行って、ある程度罵声を浴びせて帰ってくるとか、それかブロックしていただくとか結構やるんですよ。うん、全然行くんです。
ナカザワ:DMとかも返しますか?
sally:返して、Zoomまで引っ張られたフリして、そこでめっちゃめちゃに言うんですよ。そういうマルチの勧誘もバンバン行って、みんなの前ですごいぎったぎたにするのが好きで。これをすることによって、そういうことをする人たちの顔と服装とか全部頭に入ってるんです。
騙そうとするひとが、どういうZoomの画面にするかとか、どういう場所でやるかとか、もうデータが絶対的にある。これはネットで拾ってきてこういうのありがちとかじゃなくて、本当に実践してるんで。そういう人たちが好みそうな人の顔も完璧に把握しています。そういうときのために、わざと丸い眼鏡とか買って馬鹿なフリをして行くんですよ。
ナカザワ:それは戦略的に参加されていたんですか?
sally:ただ興味本位でした。で、あるときに気づいて、どんどんデータをつけていたんですよ。10人、20人じゃないですからね。
ナカザワ:集会場にいる人がどういう人かとか?
sally:そういうの、全部見ています。ヤバい人たちも。
やっぱ好奇心ですね。宇宙人だったから、もう好奇心がいろんなとこにあるんです。手だしてね、火傷してね、学習はあんまりしない。子供の頃はやっぱ学習能力がなかったんで。今はちょっと微妙に学習能力、データを残して学習しているっていうか。
パーソナルカラーもデータで出すんですよ、私。この人のはこうってデータを数字で出して、数値化してるんですよ、パーソナルカラー。その数値をもとに判定してるんですよ。開発の試みだと思います。
ナカザワ:あんまり聞いたことないですよね。
sally:骨格診断もそうです。データで判断するんですよ。主観だけで出さない。しかも、もちろん入るときもありますよ。それと、もうあと経験則で出しているんで。とはいえ、精度はどんどんどんどん高くなってると思うんです。
ナカザワ:最初に言っていた、見た目が全てとか与える印象というのも、ご自身でデータ化している?
sally:してますね。その人たちがどういうアイコンにするかとかも全部データ取ってますよ。LINEのアイコンとか、公式LINEやってるんで、もう全部データ取ってます。
ナカザワ:それは集めるのが楽しいんですか?
sally:気づいたらデータにしてた。あともうデータって言わずとも、頭に全部叩き込まれてるんで、データを消失しても全然大丈夫です。それくらい覚えてるんで、データに関しては。
ナカザワ:そこから、見た目によって被害を受けてしまう人を減らしたい?
sally:騙されやすそうって人いません? そういう人こそ、あえてチンピラみたいな格好して、集会所に行ったら良かったのにとか思ったりする。私はわざとちょっと丸眼鏡して、馬鹿っぽい顔にして、メイクとかもパーソナルカラーを外して行くんですよ。ヤバいですよね。
ナカザワ:騙される人を減らしたいというのは、どういうきっかけからですか?
sally:コスメによって、悲しいことになったりする人たちを目の当たりにして。あと、騙された人がやっぱ結構ね、私の友達もねいきなり変な人に30万貸しちゃったとか結構あるんで。なんで貸すねんみたいなとかね、あるんですよね。その子は今も仲良しで、あのとき馬鹿だったわとか言ってたけど。やっぱ彼女たちは可哀想ですよ、騙されてさ。そういう人が減らなきゃ駄目ですよ。頑張って稼いだお金を奪われて。
極論幸せっていろんな形があるんですよ。パートナーがいない、独身、年収とか。幸せって、価値観って人それぞれ。
でも、不幸の価値観って一緒じゃないですか。騙されるって不幸ですよね。
それをないようにしたら、あとは幸せしかないんですよ。幸せしか選べなくなるんです。それほど幸せなことってなくないですか。不幸を選ばないっていうのをやらないと。
不幸の基準って明解でしょ?あとは、幸せの形なんて人それぞれなので。議論の余地がないよね。その人の考えでしかないから。ここは絶対的なものです。そうやってみんな幸せになることで、悪い人が減ることによって、不幸な人が減ることによって、もうちょっと優しい世界になるんじゃないかなと思う。それを元旦からね。理念とかも、ライターさん、お客様に書き直してもらって。
ナカザワ:ご自身のなかでも、そういった考えを固めている?
sally:来年から商品形態も変わるんでね。
ナカザワ:それぐらいこだわって?
sally:こだわってますね。
ナカザワ:見た目が全て。
sally:見た目が全てですよ。悪いことしてそうって分かる。たまに分からない人もいます。そういう人はプロの詐欺師だと思う。やっぱ分かるよ。派手だもん。なんか派手っていうか、大阪のおばちゃんみたいにいっぱい着ちゃうとかそういうのじゃなくて。全部ハイブランドで固めときゃいいとかそんな感じ。ハイブランドが悪いとかじゃないんだけど。俺に似合うのはこのハイブラだけだって、レッテルを貼るの。そういうのって、服が主役になっちゃってると思いません?
ナカザワ:でも確かに、見る人が見たらすぐに分かりますからね。
sally:やっぱそういう人が圧倒的に多いですよ。
ナカザワ:全体として、幸せしか選べない世界。
sally:その個人、それに対して誰もああだこうだと言わなくなるような、そういうこと言う人がいなくなる世界がいいよね。いなくなるのは多分無理なんだろうけど、減ったらいいよね、1人だけでも。ルッキズムの問題だと思うんですけど。
ナカザワ:見た目が全てから始まっているけど、でもみんなが幸せになるんですね。
sally:ルッキズムは結構難しい問題だと思うけど、ちゃんと向き合わないと。例えばね、顔が障害でこうなっちゃったって人いるでしょ? その人はちゃんと綺麗だって言うけど、そういう人たちは本当に努力してるんですよ。差別されるから、顔で。
そういう人たちのような死ぬほどの努力なんてできないと思う。そういう人たちと一緒にするなって感じ。
なんだったらノーメイクで出ていい女性、なでしこジャパンぐらいだと思ってますね。あの人たち試合中ファンデーションとかさ、口紅とかしたらドロドロになるじゃないですか、当たり前だけど。
あんだけの結果を残して、あの人たちメイクはいいよねみたいに言えるでしょう。そう思いません? なでしこジャパンは優勝して、準優勝いっぱいしてね、あんだけ結果を残して、なんなら男子より結果を残して。メイクああしろこうしろって彼女たちに言わなくない?
ナカザワ:確かに。
sally:それくらいの実績残したのかお前って言いたいです。土俵が違う。偉人たちと同じ土俵に上がってんじゃねえって感じ。少なくともイメコンが使うべき言葉じゃない。
ナカザワ:ルッキズムっていう言葉の使い方も含めて、社会でも向き合えていないのかもしれませんね。
sally:受け止め方とかね。この考え方に至るまで、アドラーとか勉強しましたよ。だから、その辺の人よりは心理学を学んでいます。そういうのを受けさせてもらえるのも応援ですよね。全てが応援なんですよ。
ナカザワ:応援を受けつつあるんですね。事業としては形を変えつつも続けていく?
sally:続けていくということを選択しているもの。それにひたすら特化すればいいです。
ナカザワ:やっぱ最終的には生きやすい社会を目指してらっしゃる。
sally:少しでも歯車の1つになれたらと。変えるとかそういうのは違う人がやって。歯車の1つにもしなれたら、幸せだと思う。
ナカザワ:ご自身としても、社会の生きづらさみたいなのは?
sally:宇宙人だったんでね。笑っちゃったりとかするから。怒られて笑うとかね。反省。
ナカザワ:学校時代とか、会社勤め時代の話があまり出ませんでしたけど。
sally:宇宙人のエピソードしかないんで。忘れ物しょっちゅうするとか、ろくなエピソードないもん。
ナカザワ:なぜみんな普通に同じことやってるんだろうみたいなのは、自分の中にはずっとあったんでしょうか?
sally:そうですね。苦しかった。あと、体育はめちゃくちゃ苦手でしたね。50m12秒ぐらいかかるんですよ、全速力で走って。
できないことがいっぱいある。型にはまったことをするとか。でも今こうやって仕事ができてる。ちょっと昔だったら、もう本当に人生落第みたいな感じの人間だったんだけど、その人間でも働いてるっていう。今の時代に生まれて良かったとは思う。でも、ただちょっとみんな生きにくいなとは思う。
ナカザワ:今後のサービス展開も含めて、いろいろ楽しみだなと思いました。
sally:収納はね、防災面をやるんで。防災とか食料1ヶ月分ストックとかしてますよ。
ナカザワ:整理整頓ってそういうメリットありますよね。
sally:私自身胆振の地震を経験してるので。3日間停電したんですね。それは東日本に比べたら、ザコみたいって言われてるみたいですけど。でも、私の地域ですら震度5強で3日間断線したんです。本当にもう、生きた心地がしなかったです。たった3日でですよ。
東日本の人たちの心情を、もう察するだけで気が狂いそうになる。本当に壮絶な経験をされてると思います。その経験ですよ、経験。経験だったり歴史が全て今に繋がってると思います。こういう目に遭ったからこれを備えるって、明快に言えるんで。経験してなかったら絶対言えないんで。
ナカザワ:そういうところがあれですか、成長性SSS?
sally:危機こそ人は成長するんで。
ナカザワ:何か言い残したこととかそういったものはありますか?
sally:いっぱい捕鯨したいんで、クジラグッズをお願いしますですかね。クジラ通報みたいな。
ナカザワ:クジラを集めている方はぜひ。
sally:こんな記事がありましたとか、そういう通報が好きです。そのためだけに公式LINEに登録されてる方もいるんで。DMもバンバン、リプも来るときがある、それだって応援ですよ。
ぬいぐるみにも、いろいろ顔があるんですよ。同じじゃないか、っていうけど、この顔銭ゲバっぽくていいかもとかあるんですよ。
ナカザワ:そこも見た目が全てなんですね。
sally:見た目は全て。あーこいつ一癖ありそうみたいな、そういう感じ。
ナカザワ:ありがとうございました。
あとがき
本質を読み取れない方が読むと炎上しそうな記事になっているかもしれません。
見た目もその人の一部であるという事実と、見た目を理由に人を傷つける行為は別のレベルの話です。
私も、仕事できる人で人に不快感を与える見た目の人って少ないよな、と思うことはあります。宗教勧誘とか「誰でもよかった」の極みのような雑なナンパとかいろいろ受けるので声かけられやすい見た目なんだと思います。
面白かったのは、多様性の時代でも不幸は共通認識である、というところでした。確かに、不幸をどうとらえるか、そこを起点にどう行動していくかは人それぞれであれど、「不幸」ではあるし、可能なら避けられた方がいい。
だれかが不利益から逃れようと立ち上がると、多様性の名のもとにその行為自体が批判にさらされるいびつな構造を目にするとなんだかなと思うのですが、不幸や不利益で人はコントロールされてしまうものなのかもしれないと改めて思いました。
【インタビュー・あとがき:ナカザワ】
【編集:花梨】
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