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スナフキンみたいな人になりたい人

スナフキンと言えばムーミン。ムーミンと言えばトーベ・ヤンソン。
トーベさん(ヤンソンさん?)? 私は高山みなみさん(名探偵コナン「江戸川コナン」役)がムーミンやっていたときのムーミンを子供のときに見てましたね。
だからムーミンの声は、高山みなみさん(魔女の宅急便「キキ」役)で再生されます。
映画も見ました?
「ムーミン谷の彗星」ですね。
そうだ、格闘ゲームのレジェンド梅原大吾さんって、ムーミン詳しいんですよ、知ってましたか? そうだ、スナフキンの声優は子安武人さんでしたね。
でも、私はね、ムーミンで一番好きなのは、ミイですね。
佐久間レイ(らんまにぶんのいち「シャンプー」役)さんの声ですね、私は、ミイはね。
というか、高山みなみさん(魔女の宅急便「キキ」役)で、かつ、佐久間レイ(魔女の宅急便「黒猫ジジ」役)さんですね、はー、こんな感じのペアリングですかね。
私はミイに人生をぐちゃぐちゃにされたいなって思ったことが二度三度あるのかもしれません。
こんなね、こういうね、個人的な物語をナラティブというのですが。
ちなみに、アマゾンでは会議の資料をナラティブっていうみたいですね。ほんとなんでしょうか。
バイオハザードみたいなホラゲーで出てくる怪文書とか、ちょっとした日記って、ナラティブってゲーム業界では言うんですよね。
以上! 知ってること集でした!!!!! 無名人インタビューゴー!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは みさとぅ さんです!


現在:5年後とかに私の動画を見つけても、変わらず楽しんでもらえる。そんなしっかりとした動画が作れるといいな、そういうものを残していきたいなって思った

安東:現在何をしてる方なのか、教えていただいてもいいですか?

みさとぅ:無名人インタビューを申し込んだ時点では何してんだろうっていう状態だったんですけど、12月の頭から活動を始めたことがあって、今はライブ配信、ライバーとして活動をしています。

安東:ライバーの活動としては、どういう媒体でどういう内容を取り扱って活動されているんですか?

みさとぅ:プラットフォームは「ColorSing」っていうスマホアプリです。今年の7月ぐらいにサービススタートしたばかりなので、ご存知の方もそんなに多くないかと思いますが、歌に特化した配信プラットフォームです。なので、アニメソングを歌って、アニメの話をしながらみんなでワイワイ楽しんでるっていう感じです。

安東:このライブ配信をやろうと思ったきっかけってあるんですか?

みさとぅ:今回初めてやってるわけではなくて、以前もやったことがあって。ちょっと思うことがあってしばらくお休みしていたのですが、心機一転、改めて再始動という感じで始めています。初めてライブ配信をしたのは、2020年の7月頃でした。その時はとあるオーディションを受けるためにやったっていう感じで。それは落ちたんですけど、ライブ配信って面白そうだなと思ったので、翌年の2021年は1年間ぐらいほぼ毎日、今と同じようにアニソンを歌ってみんなでアニメトークして……みたいな配信をやったりしてました。

安東:配信の活動に対してどのように1日の時間を使っていらっしゃるんですか?

みさとぅ:今は大体、配信時間としてはお昼の時間帯に2時間半ぐらい、14時から17時ぐらいまでという感じでしょうか。勤めに出たりとかもなく時間に縛りはないので、長い時は5時間やったりとか。楽しくなっちゃうと永遠に歌ったり喋り続けてしまうタイプなので、そのうち朝から晩までやる日も作りたいなと思ってます。

安東:配信以外の時間はどういうことをされてるんですか?

みさとぅ:何をしてるんだろう……。考えてます。作戦を練ってます。動画とかも作りたいものが溜まってたりするので、それをやったりしてることもありますし……。そんな感じですかね。

安東:どういう感じで作戦を立てているんですか?

みさとぅ:頭の整理というか、やることをバーって書き出したりして、優先順位付けしたり。昔読んだ本に「本当に大切な行動に注力するのが大事だ」みたいなことが書いてあって。「80:20の法則」だったかな、うろ覚えですけど。忙しい中で目の前に来たものに場当たり的にワーッと取り組むんじゃなくて、動き出す前にしっかり状況を整理するのが大事だという話に、なるほどなと思って。だから「今何をやれば望む方向にちゃんと行けるかな」って考える時間をちゃんと確保したいなと思ってるところですね。

安東:さっきおっしゃった「動画」ってYouTubeのことですか?

みさとぅ:そうです。YouTubeは「旅」をテーマにした動画をアップしてて、まだそんなに動画数は多くないんですけど、夏に青春18きっぷで奈良県から横浜まで電車に乗って旅をした動画だったりとか。あとは原付に乗ることと歌うことが好きなんで、自分が歌ったカバー曲をBGMにした原付ツーリング風景動画を作ったりしてます。

安東:YouTubeをやろうと思ったきっかけというか、ライバーの活動よりも前からされてらっしゃるんですか?

みさとぅ:後になります。私がやってたライブ配信ってアーカイブが残らなかったので、おしゃべりをして楽しい時間をみんなで過ごせていても、あとには何も残らなくて。2021年は毎日欠かさず配信をしていて、だいぶクレイジーだったので1日6時間とか8時間とかぶっ続けで話したりしてたんですけど、物として何も残ってないんですよね。それはそれで、そういうものなのかもしれないんですけど。でも積み上げていきたいっていうか、ちゃんと残るものを作っていきたいなって思ったことがあって。ライブ配信だと日常会話的な時事ネタとか、その瞬間瞬間のものがテーマになっていくんですけど、そうじゃなくて、例えば5年後とかに私の動画を見つけても変わらず楽しんでもらえる。そんなしっかりとした動画が作れるといいな、そういうものを残していきたいなって思ったのが、YouTubeをやろうと思ったきっかけです。

安東:ライブ配信とかYouTubeとかの発信してるところのお話を伺ってきたんですけど、先ほどナラティブ・アプローチを勉強されているっておっしゃってたんですが、配信以外のところで何かハマっていることはありますか?

みさとぅ:ナラティブ・アプローチの勉強はもうライフワークだと思ってるので常にハマってますし、占星術とかも好きなので、それは趣味って言えるかな。来年お遍路さんをやりたいのもあってウォーキングなんかも、今は若干お休み気味ですけどやったりしてます。ちょこちょこ興味のあるものはたくさんあるんですけど、大きなトピックとしては、そんなとこですかね。あとは最近突然DJを勉強しようかと思ってて。やり始める感じの流れが来てしまったので、始めるかもしれないです。

安東:新しいものに興味を持つきっかけとか、これ面白そうって思う時って、自分の中でどういう基準があると思いますか?

みさとぅ:基本面白そうと感じたら何でも興味を持つ、何でもやってみたい!って思う感じではあるのであんまり基準とかなくて……。なんでもかんでも興味を持つのは自分でも良いことだと思ってるし楽しいんですけど、それはそれでどんどん時間を取られてしまうので。昔だったら脊髄反射で何でも飛びついてたんですけど、最近は「本当にやりたいかな?」とか、ちょっと飛びつき速度を遅めてる感じがあります。

安東:また別の話になるんですけども、お友達とか、もっと身近な人からはどういう性格だねとかどんな人だねって言われることが多いですか?

みさとぅ:人によって見せてる自分が違ってる気がするので、どんな人っていうのはちょっと出てこないんですけど……うーん、難しいです。ただ最近は「好きなものを語ってる時の声が良い」みたいなことを共通してよく言われている気がします。

安東:トーンとか話し方とかが変わるんですか?

みさとぅ:変わるみたいです。それを今やってくださいって言われても無理だと思うんですけど。本当に嘘無く、自分の中で気持ちが動いたことをそのまま素直に出した時の「好き!」みたいな気持ちが、純度100%1000%でパーン!っていくみたいで。確かに声のトーンとか喋る速さとかが、急にスイッチとかギアがパンッ!て入る感じになるのは、何となく自分でも分かる気がします。

過去:自分の人生を根底から本気で考え直さないといけないなって思って、「子供の頃に本当に好きだったことって何だろう」とか、そんなところを内省や深掘りをしていくなかで、やっぱり歌うこと、演じることとかをやってみたいなと思い始めた

安東:子供の頃はどういう子供だったなって思いますか?

みさとぅ:幼稚園の頃はセーラームーンが大好きで、ごっこ遊びをしていました。当時からオタク度が高かったみたいで、卒園アルバムに「〇〇ちゃんはこういう子です」みたいな他己紹介が一言ずつ書かれるんですが、普通だったら「絵が上手です」とか「お喋りが好きです」とか書いてあるのに、私だけ「セーラームーンのことを何でも知っている」って書いてあって。あとは、一人っ子なので1人でごっこ遊びしてました。アルプスの少女ハイジが好きで、ハイジの真似をして駆け巡ったりとかしてました。

安東:セーラームーンはどこが魅力的だったなとかどこが好きだったんだろうなって、覚えてらっしゃいますか?

みさとぅ:言われてみると分かんないですね、当たり前に好きだったから。多分今すぐ答えは出ないんですけど、ゆっくり考えて答えを見つけ出したいです。見つけ出したらブログに書きたいと思います。

安東:周りの方もセーラームーンが好きっていうのを知ってたからそうやって書いてくれたと思うんですけど、どういう感じで周りに表現してたんですか?

みさとぅ:小学校高学年以降になると、自分の好きな漫画の普及活動をし始めるタイプだったんですけど、幼稚園の頃ってなんでしょうね……。たぶんですけど、そもそも親が漫画とか結構好きだったので、セーラームーンの設定とかが書いてあったりするガイドブックみたいな本とか雑誌を買うんですよ。それに載っている登場キャラクターの誕生日や好きな色なんかを全部暗記してたり、テレビアニメのエピソードも繰り返し見て全部頭に残ってるから、「この時のポーズはこうするんだよ」とかやってたんじゃないかと思います。攻撃名とかも多分全部覚えてたので。そういうところなんじゃないかなって思います。

安東:小学校に上がって、先ほども布教する方に移ったっておっしゃったんですけど、小学校の時はどういうことに興味があったとか、これにハマってたみたいなのはありますか?

みさとぅ:色々ありすぎて全部語ったらもう終わりそうにないので、あえて違う方向に持ってくと、邪馬台国にすごい興味持ったりとか。こどもエコクラブっていう環境保護の課外活動をしたりとか。わりと早い段階からインターネットに興味を持って、公民館に置いてある共用のパソコンを使ってチャットをやったりとか。あとはポケモンにハマったりとか。そんな感じです。

安東:何かにハマった時の楽しみ方って、まず1人でハマるところから始まるのか、それとも友達から影響を受けて始まるのか、物によって違うかもしれないんですけど、どういう流れなんですか?

みさとぅ:完全に自分主導ですね。他人に影響を受けるってそんなに多くはないと思います。本が好きだったので、図書室に行って「これ何だろう?」って気になって、どんどん深掘っていくみたいな感じだったと思います。

安東:趣味は「自分の中で楽しむもの」なんですね。

みさとぅ:最近すごくそういうことを考えてて。「人と分かち合いたいから新たに何かを自分に取り入れる」ってのをしたことがなくて、ずっと「自分が好きでやりたいからするものでしょ」みたいな感覚だったんです。でも、誰かとコミュニケーションを取りたいっていう動機がまず先にあって、そのために作品を見たり何かをやったりするっていう順序の人も、案外多いんだなってことに、本当に最近になってやっと気づいたんです。もちろん私自身そういうことが全くなかったかっていうとそんなことはないと思うんですけど、割合としては自分が好きだから見るし深めるしひたすらそれに時間費やすしって感じだったので、本当に最近、ここ数か月になってから、もうちょっと人と物事を分かちあう時間を取ろうと思い始めたところです。

安東:ありがとうございます。もうちょっと大きくなった頃、中学生とか高校生の時とかは何かハマってましたか?

みさとぅ:中学の頃はアフレコ遊びにハマってました。テレビの音をオフにして、友達と一緒に自分たちでアニメの映像に合わせてセリフを当てるんです。そのためには台本が必要なので、まずは台本を書き起こすところから始めるんですよ、友達と手分けして。今思い出してもよくそんな情熱と時間があったなと思うんですけど。正直、書き起こしってめちゃめちゃ大変じゃないですか。それでもやっぱりやりたくてしょうがなかったのか、友達と一緒にそんなことをして遊んでました。

安東:アフレコ遊びはその友達と楽しむっていうのでずっとやられてたんですね。

みさとぅ:そうですね、やってました。

安東:高校生ぐらいになるとまた変わってきますか?

みさとぅ:そうですね、高校からが私の暗黒時代の始まりで。中学までは本当に楽しかったんですけど、高校の雰囲気が全然合わなくてちょっと登校拒否みたいになっちゃって。特別何かがあったわけじゃなくて、なんか行きたくないって感じで。卒業に必要な出席日数を教えてもらってそれをギリギリ達するみたいな感じでしたね。あんまり思い出せないぐらい何も覚えてないです。

安東:卒業した後はどういうふうに過ごされたんですか?

みさとぅ:1年浪人して東京の大学に出たんですけど、もともと目指してた大学に入れなかったので、そこで人生最大の自信喪失というか、生きる意味を見失ったというか。その頃の私は、良い点を取れることだけが自分の価値だって思ってたところが正直あって。志望大学に入れなかったことで自己価値が地の底に落ちて、大学時代は死にたいって心の中で毎日毎日つぶやき続けてるような生活で、単位はちゃんと取るけどそれ以外はすぐ家に帰ってアニメ見るような日々でした。今思うと勿体なかったな、何かサークル入ればよかったな、もっと海外にも遊びに行けばよかったな、とか思うんですけど、でも全部真っ暗だったかっていうとそんなこともなく、田舎から東京に出て見れるアニメが増えたことが嬉しくて、毎クールごとに新番組の1話は全部チェックしたり、オタクの聖地・秋葉原&中野に足繫く通ったり、アニメクリエイターさんのトークショーや映画の舞台挨拶行ったり、なんだかんだで楽しんでた面もありました。なのでアニメオタク的にすごい充実してたのと希死念慮に苛まれていてた、両方を抱えてた時代だなと感じます。

安東:ありがとうございます。大学を卒業した後はどういう道に進まれたんですか?

みさとぅ:最初はITの会社に入りました。プログラマーをして、それ以降は2年在籍した会社がないくらい転職を転々として、途中ワーキングホリデーで1年半ぐらい海外に行った時期もあったりして……ちょっと一言ではまとめられない感じです。

安東:ワーキングホリデーはどちらの国に行かれたんですか?

みさとぅ:ニュージーランドに丸1年行ってきました。オーストラリアにも3ヶ月ぐらい行ったし、その流れでちょこちょこ、カリフォルニアとかフィリピンとかヨーロッパのほうにも行きました

安東:海外に興味持ったきっかけみたいなものはあるんですか?

みさとぅ:社会人になる直前の最後の春休み、卒業式と入社式の間みたいな時期に、初めての1人海外旅行でドイツに1ヶ月半ぐらい行ったのが、多分きっかけです。語学学校に通った時にクラスメイトが8人ぐらいだったんですが、同じ国籍の人が1人も被ってないような状態で。みんなでワイワイ英語とドイツ語を交えながら話すっていう体験がエキサイティングだったし、私ずっとここにいたいなって思って、そこで海外に目覚めました。なんで大学4年生の最後でそこに目覚めるんだ、もっと早く目覚めておいてくれよって今突っ込みたいんですけど、それがきっかけですね。

安東:ありがとうございます。転職されたりワーキングホリデーに行ったりして、ライブ配信を始めるまでにはどういう経緯があったんですか?

みさとぅ:ワーキングホリデーに行った後に「パソコン1台だけ持って世界を旅しながら働きたい」って思って。フリーランスになりたいと思って、ライターやったり、アフィリエイトに挑戦したり、Webマーケティングを学んだり。色々やったんですけど、やっぱりなかなか上手く立ちゆかないところがあって。歳も歳だしそろそろ落ち着かないといけないのかなと思って、2019年にはITの会社に正社員に戻ったんですけど。

安東:はい。

みさとぅ:そしたら1年と経たないうちに今度は心身ともに不調を抱えて、起き上がれなくなって辞めざるを得なくなったっていうのが2020年の1月だったんですよ。それまでは自分なりに「今やってることは私のやりたいことじゃない」という感じで、次に何かやりたいことがあるから辞めるって感じだったんですけど。最後のITの会社は、社員さんも良い人達だったし、会社としてもすごく良い会社だったので、私はこれからここで勤め上げていきたいなって思ってたのに、身体と心が参ってしまって。この時初めて自分の意思じゃなく辞めるみたいな感じになっちゃって。

安東:はい。

みさとぅ:そこまで来てしまったので、これは自分の人生を根底から本気で考え直さないといけないなって思って、「子供の頃に本当に好きだったことって何だろう」とか、そんなところを内省や深掘りをしていくなかで、やっぱり歌うこと、演じることとかをやってみたいなと思い始めた。小中高の時は、良い大学に入って良い会社に入って安定したお給料をいただきながら生きていくのが幸せだというような価値観で生きてきて、勉強頑張らなきゃ、成績優秀じゃなきゃっていう感じでやってたんですけど、もしそういう考え方を一切持ってなかった私って一体何をやりたかったんだろう? ってちょっと考えたりして。さっきもアフレコ遊びしてたって言いましたけど、実際高校の時には演劇部に入ってたりとか、中学生の時も地元のアマチュア市民ミュージカルみたいなのに毎年オーディションを受けて、合格したら出てたりしてたんです。だから、私って何かを演じるとか、ダンスも習ってたんですけど、そういう表現活動が結構好きだったんだなって改めて思ったりして。2020年は身体の療養も兼ねてとにかく好きなことをやろうとボイトレを受けたりしてたんですが、そしたらあるとき不意にTwitterの広告でオーディションの情報が流れてきて……VTuberってご存知ですか?

安東:はい。

みさとぅ:VTuberの声のオーディションみたいなのがあって、それやってみようかなみたいな流れで、今に至ってます。

未来:旅をしながら音楽を奏でながら物語を聞いたり語ったり伝えたりしながら生きてく、スナフキンみたいな人になりたい

安東:5年後とか10年後とか、死ぬ時ぐらいまで想像してもいいんですけど未来でこういうことやってみたいなとかこうなっていきたいなとかっていうのは今の時点であったりしますか?

みさとぅ:吟遊詩人っていうのを目指してるんですけど……吟遊詩人って聞いたことありますか?

安東:聞いたことはあるんですけどどういうものかお聞きしてもいいですか?

みさとぅ:RPGゲームのドラクエとか、ああいうのに出てくる人で、スナフキンみたいな感じなんですよ。さすらいの旅人みたいな雰囲気で、プラス何か楽器弾いてる感じの。音楽を奏でながら世界をフラフラ遍歴しながら生きてる、そんなのになりたいイメージがあって。ゲームのなかでは、吟遊詩人ってあんまり戦闘の役には立たないんですよ、攻撃力ないし、防御力も低いし。どっちかっていうとパーティーのサポート役で歌を歌ったり音楽を奏でたりすることで、みんなの体力を回復したり攻撃力アップさせたり敵を眠らせたり、そんな役割なんですけど。そういう歌や音楽で癒したりできるような存在になりたいなっていうのと……ナラティブ・アプローチが好きなので。ナラティヴって「物語」って意味なんですけど。吟遊詩人って日本の中でいえば、一番近いのは琵琶法師だろうと私は思ってて。道端で物語を語り伝える人。例えば、私達は昔源平合戦があったことを当たり前に知ってますけど、それって当時の琵琶法師達が語り伝えてくれなかったら残ってないはずで、実はすごいことだなって個人的には思ってるんですけど。そんなふうに物語を聞いてそれを伝えていく、みたいな意味も含めて吟遊詩人って存在になりたくて。旅をしながら音楽を奏でながら物語を聞いたり語ったり伝えたりしながら生きてく、スナフキンみたいな人になりたいなって思ってます。っていうか絶対なるぞぐらいの気持ちではあります。

安東:今やられてるライブ配信と、ナラティブ・アプローチっていうところはどういう形で、やっていきたいなって思いますか?

みさとぅ:これが難しいところで、元々は1対1の対話セッションみたいなことをしたいなと思って、この1年ずっと準備してたんですよ。カウンセリングになると仰々しいので、お話聞き屋さん、愚痴聞き屋さんみたいな名前で。日本ではカウンセリングが「深刻な問題を抱えた人が行くところ」ってイメージが強いじゃないですか。海外ではもっと日常的に第三者に入ってもらって話をしたり、自分のことをしっかり語ったりする場が割と身近にあるけど、日本ではあんまりそういう機会がないと思うんです。私的にはコンビニエンスストアとか、1000円ヘアカットとか、電話ボックスとかそのぐらい当たり前に道端にあるぐらい、愚痴聞きボックスみたいな物ができたらいいなっていう気持ちもあったりして。ライブ配信とはちょっと繋がらないんですけど吟遊詩人と繋げるのであれば、それこそ辻占いみたいな感じで道端に愚痴聞きますみたいな感じで座って、帰り道のサラリーマンの愚痴を聞いてちょっとお気持ちで何かいただけたらなと、そんなイメージはあったりします。

安東:愚痴聞き屋をもし将来やってみるとしたら、どういう人達の話を聞きたいなって思いますか?

みさとぅ:どういう人とか特になくて。基本的にみんな実は話を聞いてもらいたいだけなんだろうなって個人的に思ってますし、もうちょっと日常的に話を聞いてもらえる時間があれば、みんなもっと幸せになるし、悲しい事件とか起こらなくなるし、世の中のハッピー度がものすごく上がると思うんです。今は自分語りをする時間が足りてなさすぎるし、そういう時間を持つことの重要性にみんな自身、気づいてないと思ってて。「何か話聞くよ」って言っても「いやいいよ」と答える人も、本人に自覚はなくても、心の奥底には語られたがっている物語があるはず。……と、私は勝手に思ってて。だからもうどんな人とかなくて、みんなですけど、そのうえで敢えて言うなら、悩んでる人、誰にも相談できなくて困ってる人、吐き出せる場所がなくて苦しんでる人、優しかったり慎み深かったりする人、こんなこと言っちゃいけないとか誰にも言えない悩みを抱えてる人などでしょうか。例えば不倫してますとか一般的には咎められるようなことであっても、どんな話題であれ、世間的にどうこうっていうのを全部一旦脇に置いて、フラットに聞いていきたいです

安東:自分が話を聞くことによって、話す人側がどういう風になったらいいな、みたいなのってありますか?

みさとぅ:元気になったり、浄化されたり、毒出しができたり、スッキリしてほしいなというこっちとしての願いはあります。けど、それって願うだけに留めておくしかないんだなって最近思ってるところがあって。相手にこうなってほしいというのは、相手への介入が少し起こり始めているんじゃないか? って最近考えたりしてるところで。あくまでも私は、ただただあなたのお話を聞きますっていうところまでしかできないなって思います。

安東:個人的に気になったところなんですけど、ナラティブアプローチを勉強しようかなって思ったきっかけとか理由ってありますか?

みさとぅ:そこを語らせていただけるのは大変ありがたいです! 2020年に心身ともに不調を抱えて……と、こんな遠回りな言い方をしているのは、自分で自分を十把一絡げにしてしまうようなレッテルを貼ってしまいたくないからなんですけど、話をわかりやすくするために敢えてこの言葉を使うとすれば、まあ、いわゆる鬱だったんです。その時に出会ったのがナラティブ・アプローチ、NPACC(えぬぱっく)という団体が提供してくださってるナラティブ・カウンセリングだったんです。

何回か受けていくなかで、本当に息がしやすくなった瞬間があったんですよ。「私今まで30数年間生きてた中で、ちゃんと息してなかった!」って思うぐらい、ふっと軽くなった瞬間があって。その感覚があまりにすごかったので、なんだこのアプローチは!? と思って本を読んだり、学びに行ったりしているところです。

安東:ありがとうございます。ここまで話してきて、話し残したなとかもうちょっとここ喋りたかったなってことって、あったりしますか。

みさとぅ:割といい感じに話せたんですけど、振り返ると占星術の話を全然話してないなと思いました。人はそれぞれ完全に固有の存在で、人それぞれ全然違うんだってことを気づかせてくれたのが占星術で。だから、みんな一律にこれを学んでこうすればいいよっていう成功法則やセオリーやノウハウじゃなくて、この世にたった1人しかいない”自分”という存在の持ち味とはどんなもので、それをいかに発揮するか? を考える大切さを教えてくれてる世界観という意味で、占星術も私にとってすごく大事なものです。自己理解ツールであり、他者理解ツールでもあり。あとは天気予報みたいな側面もあって、目に見えないけど今実は超土砂降りだから家でゆっくりしといた方がいいよとか、そういうことも伝えてくれます。だから、なんかすごく楽になるんです。生きてくこと、生活することがいろんな意味で楽になるツールとして、占星術も大いに活用しながら生きてるなっていうのは、ちょっと入れときたいかなと思いました。

安東:ありがとうございます。最後に何か言いたいことやメッセージはありますか?

みさとぅ:まずはとても楽しかったので、ぜひこれを読んでいる皆さんは何も悩むことなく申し込みボタンをポチッとしましょう! ってことを言いたいですが、メッセージ、何だろう……。人生なんとでもなります、みたいな。本当にもう絶望しかないなとか、こんなにつまらないし、苦しい毎日をあと何日続ければいいんだろうとか、早く楽になってしまいたいなって思う時もあると思うんですけど。人生終わったとかもう本当に駄目って思うこともあると思うんですけど、そんなことは絶対なくて、絶対に、息苦しさのない、心がほっと落ち着けるような毎日を過ごせる未来が絶対誰にも必ずあると思ってるので、大丈夫です! ということを言いたいです。

安東:ありがとうございます。

あとがき

「聞き手」になることで人との関係を作ってきたことが多い気がします。
どうやら話を聞いてもらえると喜ぶ人が多いっぽい、ということを子供の頃に感じ、意識的に話を聞く側に回るようになりました。楽しそうに話す相手を見てうれしい気持ちになる一方で、我が強い自分を抑えながら会話をすることもありました。私にとって聞くことは他人とのかかわりの中で自分を生かす手段でした。「話し手」から撤退し、聞くことで居場所を作っていたように思います。
本当は自分も話を聞いてもらいたいのではないか、という気持ちがどこかにあったのですが(ないわけではないと思うのですが)、「聞くことによって癒される」という経験を無名人インタビューで何度かしています。語ることによって息がしやすくなる感じはなんとなく分かるのですが、この聞くことによる効果は何なのでしょうか。聞き手のコンディションなのか、話し手の声やトーンなのか、それとも会話の内容なのか…そんなことを改めて考えたインタビューでした。

【インタビュー・あとがき:安東まつ】

【編集:さめこ】

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