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レンジャーとなって年代記に書かれた冒険に挑む『オルトレー』を語る

皆さん、こんにちは。秋山です。
本記事は『アナログゲームマガジン』で連載を始めようと考えている『協力ゲームざんまい』の第0回となります。
わたしは、アナログ推理ゲームとトランプゲームが好きで、今までに『推理ゲームふるあた』を連載し、現在は『トランプ対談』を連載中ですが、第3弾として古今東西の協力ゲームを紹介できないかと考えています
わたし自身、この連載をどのように建てつけるべきか、充分に解像度を高められていないのですが、あまり悩んでいても仕方がないので、まずは走り始められればと考え、この文章をキーボードに打ち込んでいる次第です。

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オルトレー、それはレンジャーたちの鬨の声

むさくるしい男レンジャー2人旅

そもそもレンジャーってなんなんですかね?
辞書を引くと森林警備隊という意味らしいですが、その森林警備隊という存在自体が馴染み深くないです。なんとなく自分たちの住む村落を自分たちで守る自警団の自然版というイメージですが、合っているのでしょうか。
さて、ゲーム開始時、拠点となる砦は半壊状態です。かろうじて外壁はあるけれど、なんの施設も存在していません。砦の外では事件が起こりまくっていて完全なる無秩序状態。キャラクターたちはレンジャーを名乗っているけれど、ステイタスは弱々で、昨日まで農具を持って畑に出ていたんじゃないの、という感じ
山積している事件を解決しつつ、素材を集めて、砦の内部に便利そうな施設を建てようとしたところ、いよいよ物語がはじまります。
このゲームにおいて物語は年代記カードという大判のカードに記されています。年代記カードはハードカバーのようなデザインをしており、表向きにしたカードを横並びに置くことで、見開きになった本のように見えます。本を1ページずつめくるようにカードをめくり、物語を進め、ゲームに訪れる新たな展開を楽しむ。なかなか雰囲気が出ていて良いです
最初のうちはプレイヤーにとって有利となる効果ばかりで、気楽に進められましたが、そのうちに不穏な空気が漂いはじめ、そしてついに事態は急変します。やりたいことが多すぎて、こっちを取ればあっちが立たず、あっちを取ればこっちが立たず「どうすればいいの!」と悲鳴を上げつつも、その時その時で最適と思われる選択肢を採っていきます。
イベントの解決にはダイスを使います。出た目を数えて、基準となる数字を上回っていれば成功、下回ってしまうと失敗なのですが、ここで判定に失敗すると苦境に立たされるぞ、なんていう場面もあったりします。そんな時は、ダイスを振る手にもしぜんと力が入り、つい口走ってしまいます。
「オルトレー!」
その瞬間、レンジャーという言葉は意味不明なものではなく、砦を守護するわたし自身を指す言葉になっていました

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