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【絵日記】作詞



前置きとして、私は作詞においてはプロでもなんでもない、ということを書いておく。
作詞でお金貰ったこと無いから。

作詞初心者向けのハウトゥーみたいなものがある。

「5W1H」を意識しよう、というもの。

「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」を設定するということだ。

ぱっと思いついた感じだと、高校2年生の夏、学校で、私(女)が、教師(男、既婚者)を好きになったから告白した、好きだから、教室に呼び出して……みたいな感じになるのだろうか。

ある程度枠組みはあったほうがとっかかりにはなる。

ストーリー性をもたせよう、というもの。

先程の5W1Hから書き出すと、
高校に入学した瞬間から教師に一目惚れした。
好きな思いは募るばかり。
高校2年生の夏期講習後、放課後教室に教師を呼び出して告白した。
既婚者で教師でもある手前、教師には振られた。
学生生活は続く。つらたん。
……みたいな感じになるのだろうか。
我ながら陳腐な内容だ。
この時点でもっとぶっとんだ内容でもいいかなと思った。

ここから詞の舞台や主人公や教師などのイメージを膨らませる。

この時点で文言数が無限に膨らみそうだが、思いついたものは何かしらのかたちでメモしておいたほうがいいだろう。

共感しやすい言葉にしよう、というもの。

(goo辞書より)
共感(きょう-かん)
[名](スル)他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。「―を覚える」「―を呼ぶ」「彼の主張に―する」

「うんうん、そうだよねーあたいもそうだったわー!先生好きだった!その気持ちわかるわかるー!」
ということだ。

「聴かせる」ということは「心に残らせる」ということだ。
それにおいて共感性は大事なことだが、正直私はあまり共感については気にしないで詞を書く。
一般平均の感覚にならして書くとありきたりなものになりやすいからだ。
ある程度は尖った感覚は必要だというのが持論だが、まあ、それっぽく詞を書いてみよう。

できた歌詞

「夏期講習」

夏期講習もうわの空で
ただあなたのことだけ考えていた
長期休暇になると逢えなくなるな
蝉時雨は想いを加速させて

入学式からずっと好きでした
先生あなたが好きなんです

ほのかげに舞うかげろうの道
ずっと見つづけていたその背中
あなたの家には子供の笑顔
青空はそれでも晴れやかでいて

数字的評価内申点
そんなものより「私」を見てよ

ふわりと舞うカーテンと青い季節
チョークの粉が風に輝き綺麗
教室というふたりの空間
エントロピーの増大よとまれ

入学式からずっと好きでした
先生あなたが好きなんです

正解をください

チャイムがただ虚しく鳴り響く

なんというか、頭が痛くなる。

脳内で私の色を出そうという勢力とわかりやすさマンセーという勢力がぶつかり合う構図。
なんとなしにストーカーソングっぽくなったのが私の色なんだろう。駄目じゃん。

単語の聞き取りやすさも大事だし共感させることも必要だし歌詞世界の統合も必要なんだろうけど、枠にはめ過ぎてもかえって難しいということがわかった。

結論。詞は自由に書こう。

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