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4.消費税は弱い者いじめの税金?―あのお店なくなったん? インボイスのせいやな

(書きかけの項目です。ご意見などありましたらunitekyoto2020@gmail.comまでお寄せください。)

♤中・小の事業者ほど重い負担

 消費税導入時(1989年)には、価格に転嫁しにくい下請けや自営業などの零細事業者を守るために、売上3000万円以下の事業者は消費税納税が免除されました。 
 2004年4月に売上1000万円以下に引き下げられ、2023年10月1日から売上1000万円以下(所得ではなく、仕入、交通費、光熱費、人件費など諸経費を引いた後に残るものは会社員に比べ、驚くほど少なくなります。)の事業者にも消費税納税が課せられました。
 免税事業者のままでいると取引先は仕入税額控除ができず、負担が増えるため、取引停止や、値引きを要求される恐れがあります。ところが納税業者になると、売上が300万円なら30万円もの消費税納税(ほかにも所得税、住民税などの税金も)が要求されることになるのです。どの道を選んでも地獄です。

♤インボイスのために独立も起業も難しくなる

 売上1000万円以下の伝統工芸の職人、タクシー運転手、飲食店、声優、落語家、インストラクター、ピアノ講師、英会話講師、デザイナー、ライタ―、格闘家、農家、酪農家、漁師、一人親方、作家、宅配業者など多岐にわたり人々の生活を支えてきた人達が、今、廃業の危機、生活の危機に立たされています。
 フリーランス以外には関係ないように思いがちですが、電力会社のように太陽光発電の個人の売電はインボイスがないのでそのぶん電気料金への上乗せをするなど価格転嫁による物価高がおこったり、会社の経費でおとせないからと、地元の小さな店が使えなくなったりします。
 農家、酪農家、漁師など食を支える人がいなくなると、食料安保の問題だけでなく地域の衰退、環境の悪化にもつながります。一人親方がいなくなるとリフォームも出来なくなります。画家を支えるアシスタントがなりたたなくなると漫画が読めなくなるかもしれません。

♤消費税は輸出大企業のため?

 消費税はもともと輸出企業に合法的に補助金をだすために考えられたもので、輸出大企業は所管の税務署が赤字になるほど巨額の輸出還付金を得ています。一方、法人税や所得税と違い、赤字でも払わなくてはならない消費税は、税の滞納のうち一番多くを占めています。
 派遣社員は人件費ではなく、派遣会社からの仕入れとなるため仕入額控除の対象となり、社会保険料もいりません。消費税は人権費と利益にかかる税金のため、節税のためにも企業は派遣社員を増やします。
 消費税があがるたびに法人税が下げられているのはよく知られていることですが、こうしてみると、なぜ経団連が消費税増税を要求するのかその理由がよくわかります。

〔参考リンク――もっとよく知るために〕

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