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2023年度第1回英検1級を解いた結果と感想、解説

こんにちは。とげまるです。

先日行われた2023年度第1回英検1級の問題を解いたのでその結果と感想、語彙問題のみ解説を書いていきたいと思います。

解いた結果と感想

結果はリーディングが40/41(15番をミス)、リスニングが22/27でした。

内訳は語彙問題24/25、空所補充6/6、内容一致が10/10でした。

リスニングはpart1 8/10 part2 9/10 part3 3/5 part4 2/2でした。

全体の感想として語彙問題がやや難、読解は普通、リスニングはpart3が難しめ、part4も訛りのキツい男性スピーカーがいて少し聴きづらかったと思います。

語彙問題解説

今回の記事では語彙問題のみ軽く解説したいと思います。

⑴ (extricate) yourself from〜 〜自身を解放する
→extricate oneself fromやextricate fromという形でよく使われる。因みに語源はex(外)+ラテン語のtricae(困りごと)→困りごとを外に出す→解放するという意味に。困難や負担から解放するという意味。

⑵ 〜is (conversant)in 精通している、言語を会話で使うことが出来る。
→be conversant withという形でよく使われる。例 He is conversant with British tradition.(彼はイギリスの伝統に精通している)。
また今回みたいに前置詞inとセットに使ってbe conversant inで言語を会話で使える程度に操るという意味もある。
語源はラテン語のconversari(一緒に時間を過ごす)。一緒に時間を過ごすくらいに相手を熟知すると覚えておくと良い。

⑶ in a difficult (predicament)難しい局面にいる、苦境に立たされる
→in a predicamentというフレーズで覚えておくと非常に便利。またはfind oneself in a predicamentで自身が苦境にいることに気づくというフレーズも存在する。
セットでout of predicament(苦境から脱する)も覚えておくと便利。
例  Thanks to generous donation from the local community, our club was out of financial predicament.

⑷ make an (indelible)impression on 拭えない印象を残す、印象がずっと残る。
→indelible impressionというコロケーションを知っていれば即答可能。他にはindelible mark/memory/fact/truthなどのコロケーションも存在する。
語源はin(否定の接頭辞)+delere(破壊する、消し去る)deleteと同じ語源になります。
例 His performance on the stage made an indelible impression on us.
例  I have an indelible memory of the news of her sudden death.

⑸ 文脈依存型問題。自分の夫が子供に厳しすぎると感じた妻が取る行動を考えたら正解はintercede(仲裁する)が正解。
ラテン語intercedere(介入する)から派生。inter(中へ)+cedere(行く)→中に行く→仲裁する。
intercede withという形で使われる。

⑹これも文脈依存型で解く問題。Gregは理由なしにクビにされたと言っていたが彼の業績が著しく悪いのでその決断はarbitrary(独断的な、根拠のない)ではなかったという文脈になる。正解はthe decision was far from (arbitrary)。
arbitrary decision(不公平な決断)というコロケーションを知っていれば解けるかもしれない。
例 The government has been accused of making arbitrary decisions.
arbitraryの語源は、ラテン語のarbitrarius(権力者)から派生。さらにarbitriumという単語もありこの単語には自由裁量という意味がある。

⑺ ( conducive ) to studyingが正解。後ろの前置詞toと相性の良い単語を考えれば解きやすい。因みにconducive to で~の促進となるという意味。
例 Human activities are conducive to climatic disaster.
    A sheer lack of food can be conducive to international conflicts.
語源はcon(一緒に) duct(導く)→一緒に導く→促進すると結び付ければ覚えやすい。

⑻ (calibrate) your computer monitorが正解。calibrateは目盛りを調整するという意味。語源はラテン語のcalibrare(測定する)から派生。
calibrate the equipment/scale/thermostatなど装置系の単語とコロケーションとなることが多い。

⑼ 文脈依存型の問題。100年戦争は100年ではなく116年続いたものだということからこの100年戦争は誤称だとわかる。その意味をあらわす英単語はmisnomer。misnomerは誤った名前という意味。ラテン語のmīsus(誤った)とnōmināre(呼ぶ)から派生。→誤って呼ぶ。

⑽ 正解は(alluded) so indirectly to the rumorsが正解。allude toというフレーズで~をほのめかすという意味になる。フランス語alluderまたはラテン語のalludereから派生。どちらもからかうという意味がある。また1500年代から間接的な発言をするという意味が使われだした。
例 The campaigners alluded to the situation in which many poor people are in the grip of financial difficulties.

⑾ 文脈依存型。high-tech foamが実際沈まないくらいにそのボートを浮かせていられるということからbuoyantが正解。
buoyantは浮力があるという意味。語源は、フランス語の「boier(浮かぶ)」と「boille(流れ)」から派生。船が浮くという意味以外にも雰囲気が明るいまたは市場が活気付いているという意味もある。
in a buoyant moodやThe market remains buoyant due to economic development.というフレーズでも使える。

⑿ the floors and walls made ( eerie ) sounds that frightened her.が正解。空所の直後の彼女を怖がらせるという文脈からeerie(奇妙な)を正解に選ぶ。
eerie sound/noise/pattern/feelingというように音や感覚という単語と相性が良い。
例 I had the eerie feeling that I had seen the man before.
古英語の「earg」から派生。「不思議な、怖い、恐ろしい」という意味がある。過去に慶応法学部でも出題されたことがある。

⒀ 文脈依存型。The history teacher showed her students ( footage) taken from wartime newsreels.が正解となる。歴史の先生が生徒たちに戦争時代のニュースから取られた映像を見せたという文脈からfootageを正解に選ぶ。
ケンブリッジの辞典にはnewsreel footageというコロケーションが載っていたのでこれを知っていれば瞬殺ですね(笑)

⒁ 文脈依存型およびコロケーションで解ける問題。文脈を使って解くのであれば彼の友達が反体制派を支持するようになってもロビーは信念強い支持者のままだったという文脈からadherentという単語を正解に選ぶ。因みにadherentは支持者という意味になる。またコロケーションの知識を使うのであればfaithful (adherent) 信念強い支持者という意味で解ける。
ラテン語adhaerereから派生した英単語。ad(方向)+haerere(くっつく)→ある方向に向かってくっつく→支持するという意味になる。

⒂ 文脈依存型で解く問題。何人かの兵士がトレーニングの事故でけがをした後で軍事基地の診療所に連れて行かなければならなかった。この文脈でinfirmaryを正解に選ぶ。自分はinfirmaryを知らなくてfortitudeを選び不正解でした。。ラテン語のinfirmus(病弱な)という単語から派生した単語だそうです。infirm(虚弱な)という単語と結びつけそうですね。注意しなければならないのはdetrimentですね。to one's detrimentというコロケーションに飛びつかないように気を付けましょう(笑)。

⒃ 個人的に一番難しい。これは消去法で解きました。
正解はhaphazardly。意味は手当たり次第に、無作為に。バーバラは急いでいたので彼女は無作為に車のトランクの中に買い物袋を投げ入れたという文脈からhapharzardlyを正解に選ぶ。ほかの選択肢のamiably(友好的に)、fervently(熱心的に), covertly(こっそりと)は文脈的に合わない。
16世紀のフランス語の"hap"(機会、偶然)と"hasard"(危険)から派生し、偶然に危険なことが起こるという解釈から偶然なという意味になったと考えられる。haphazardly arranged / piled と相性が良く雑然と配置されたという意味でつかわれることが多い。
例 The luggage left on the train has been haphazardly piled near the station.

⒄ 文脈依存型で解く問題。The motorbike manufacturer has decided to ( revamp ) its classic Road Rider model. そのオートバイクの製造者は古いRoad Riderモデルを改良することにした。という文脈でrevampを選ぶ。
動詞で改良するという意味だが名詞でも使える。
例 The local facility underwent a significant revamp and gained huge attention.
例 The company system has been revamped dramatically, consequently making it possible for employees to streamline their work process.

⒅ 文脈依存型で解く問題。後半のHis ability to play in almost any position has helped the team win many games this season. からversatilityを選択する。versatilityは万能さという意味を持つ単語。show/display/exhibit/demonstrate versatility またはgreat/surprising/astonishing versatilityというコロケーションを取ることができる。
例 He dealt with these serious problems with great versatility.
語源はラテン語のversatilis。回転することができるという意味を持つversareから派生しており様々な場面に用途出来るという意味から万能さという意味になったと考えられる。

⒆ これも難しい。この問題も消去法で正解できました。grim(深刻な)cozy(心地よい), smug(鼻にかけた)の意味から消去法でtartを正解に選ぶ。
The ( tart ) taste of the ice cream surprised  Hubert. tasteにつながりそうなものを消去法で選ぶ。tartはすっぱいという意味。ほかにも名詞でタルト、形容詞で辛辣なという意味がある。tart statement/claim/remark/reply/commentというコロケーションを取れる。

⒇ 文脈依存型で解く。後半のEven simple questions received very long and complicated replies.をヒントに答えを導く。正解はthey found him to be ( verbose)。verboseは冗長なという意味。語源はverb(動詞)からだがproverb, adverbというように幅広く使われていることから言葉数が多い→冗長なという意味になる。
verbose lecture/explanation/report/speechというように説明や講義、報告というような英単語と相性が良い。
例 His verbose style of explanation made the audience in the conference bored.

(21) 文脈依存型で解くしかないが正直少し悩みました。。正解はbrazen(大胆な)。後半のwhich stated that they would never be able to catch himをヒントにする。自分を捕まえることができないだろうと主張するくらいにその罪人は大胆だったという文脈でbrazenを正解に選ぶ。
brazen lieというコロケーションが存在する。
例 Tom always tells a brazen lie.

(22) 句動詞問題。The rescue workers decided to ( fan out ) across the area so they could cover more ground as they searched for the lost child.
その救急隊員たちはその地域中に広がることにしたのでその行方不明の子供を探す際により広い土地を包括することができた。fan outは散らばるという意味を持つ句動詞。fan(扇子)+out(外)→扇子が広がるのを想像するとイメージしやすい。

(23) コロケーションで解く問題。live down the experienceでその経験(特に失敗したような経験)を笑って受け入れる、乗り越えるという意味になる。
今回のはHe will never live down the experienceなので彼はその経験を決して忘れないだろうという意味になる。

(24) コロケーションまたは文脈依存型で解く問題。
コロケーションだとrein in her spending出費を抑えるというコロケーションで解ける。
文脈依存型だと月末のクレジットカードの値段がどれだけ高いかを見た後に何をしなければならないのかを考えたときにrein inを正解に選ぶだろうと思う。rein in costs/expenditure/excitement/angerなど値段以外にも感情を抑えるという意味でも使える。

(25) 文脈依存型問題。会社からオファーをもらったけど給料の面で条件として良くないのでもう少し粘ってみるという文脈からhold out forを選ぶ。
hold out forでもう少し粘って頑張るという意味がある。
特に条件面で交渉する際に使われる句動詞になりますね。
例 I'm going to hold out for a pay raise given my contribution to the success of project.




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