見出し画像

台風の発生件数。増えている?減っている?

こんにちは、経営者のための保険代理店ユナイトコンサルティングのnote担当です。

これから本格的な台風シーズンがやってきます。最近は異常気象のためか、台風も多く、かつ大きくなっているような印象もあります。しかし実際のところは台風の増減や規模はどう変化しているのでしょうか。 今回の記事では、台風の発生数の推移を見てみたいと思います。

■1951年~2022年までの台風の情報

期間は1951年~2022年です。グラフは、気象庁|台風の統計資料 (jma.go.jp)をもとに、筆者作成したものです。
まずはグラフを見て、その後所感を述べようと思います。

▼台風の発生件数

まずは発生件数です。
1951年~2022年の全期間の平均値(26.125)を基準として棒グラフにしました。下に伸びるものは平均よりも少ない回数です。

次に10年ごとの平均発生数の推移をみていきます。1960の場合は51~60年の平均、1961の場合は52年~61年の平均という意味です。 破線は凸凹をならした場合の線で、全期間の平均はオレンジです。どちらかというと減少傾向と言えそうです。

▼台風の上陸件数

次は日本全体での上陸数を見ていきます。2004年だけ突出しています。外れ値といえそうですが、そのままで行います。また最低数は0回で、複数年ありました。

次に10年ごとの平均上陸数の推移をみていきます。若干右肩下がりですが、ほぼ横ばいです。先ほどの2004年を外せばより減少傾向となると思われます。また、もしデータを70年からの50年間などと絞れば、右肩上がりになりそうです。1950年よりも前のデータが加わればまた見え方が変わるかもしれません。

▼台風の接近数

次に接近数を見ていきたいと思います。日本全体と私の住んでいる関東で見てみたいと思います。

  • 全体

中心部分だけ平均より下が多く見えます。最大数は19回で複数年ありました。

次に10年ごとの平均接近数の推移をみていきます。右肩下がりですが、最近は平均か少し上回る推移のようです。

  • 関東

次に関東に接近したものを見ていきます。最高回接近数は7回、最低は0回でいずれも複数年ありました。

次に10年ごとの平均接近数の推移をみていきます。平均するとほぼ横ばいです。日本全体と比べても大きくは変わらなさそうです。ただ最近だと2016の時に一度大きく下がっているのが特徴と言えそうです。

▼台風の大きさの上位

すべての強さのデータがあればよかったのですが、今回のデータでは上位のみの紹介でした。そのためあくまで最大値の紹介です。最大で見ると50年~60年代が強い台風がようです。ただ全体としての規模や割合などは見ることができませんでした。 また強いことが、被害の大きさとは必ずしも一致しないことはご留意いただければと思います。

気象庁|台風の統計資料 (jma.go.jp)より

■私の所感

以上のデータを見た感想をいくつか書いてみたいと思います。

  • 発生件数は減少傾向といえそうです。

  • 上陸や接近数は平均に近いですが、近年少し上がってきているようにも見えます。また、60年代半ばから80年代半ばまでが平均を押し下げています。何かあったのでしょうか。環境問題が騒がれ始めたころの気がしますが関係あるのでしょうか。地球レベルで見れば誤差かもしれません。

  • 件数が少なくなり、上陸や接近がほぼ変わらない、むしろ最近は高めとなると、毎回近づいてきているように感じるかもしれません。

  • 上位に入るような強い台風はあまりありません。しかし私には強くなっているという印象があります。私がそう思っているのはこういう理由ではないかと思っています。 強い台風の件数が多い可能性。 温暖化だから強くなっているという印象。 SNSなどで、生の間近の被害映像を見ている。 東日本大震災以来、水災は非常に恐ろしいものという意識の変化。 台風以外の、線状降水帯なども一緒にしている可能性。(ちなみにこれはchatGPTに論理的でないと否定されました。でも非論理的な印象で決める傾向が私にはあります。)

■注意点

最後にあらためていくつかの注意点を述べます。

  • 今回参考にしたもの気象庁|台風の統計資料 (jma.go.jp)のみです。

  • 日本のデータです。もっと小さな地域(県など)や、大きな地域(東アジア)、別の国(大陸側や南側の国々)ではまったく異なるデータが集まる可能性はあります。(発生件数は変わらないはずですが。)

  • 論文などでは、大きさや強さなどが増していることや、発生場所の北上化など発表されているものがあるようです。


■まとめ

今回の記事では、台風の発生件数と、上陸数、接近数を紹介しました。以下にまとめます。
1951~2022年の傾向を見ると

  • 発生数は若干減少傾向と見える。

  • 上陸数と接近数はわずかに減少傾向だが、ほぼ横ばいと言える。

  • いずれもここ数年は上昇傾向と見ることもできる。

私の所感も書きましたが、皆様はどのように感じられたでしょうか。同じデータでも感じ方や考え方は異なるかもしれません。皆様の考え方の参考になることを願っています。

今年もすでに台風が3件発生しています。被害にあわれた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。たとえ発生回数や規模がどうであったとしても、日本では台風被害がなくなっているわけではありません。日頃の防災や減災への意識をあらためていきたいところです。

また、台風に限らず水災について、火災保険でカバーされることもあります。最近はハザードマップや保険会社独自の情報をもとに、細かい地域で保険料が変わることもあります。弊社でも取り扱っておりますので、ご興味あればコメント等でお問い合わせください。

お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。


■問い合わせ先

保険の質問やご相談は以下のフォームがございますのでご覧いただけると嬉しいです
https://unite-consulting.co.jp/contact/
instagramはこちら↓
https://www.instagram.com/hoken.keieisya.houjin.unite/
また感想や質問などコメントいただけると嬉しいですっ!


■参考

▼気象庁