見出し画像

平和

今日もこの国は平和だ。争いも起きなければ、格差も存在しない。なのにどうしてここで生きるのは苦しいのか、それはもう死んでしまいたいくらいに。それでも生に縋りたい、いや縋らなければならない。なぜなら約束の期限はまだ過ぎていないから。少なくともあと100日は生きなければ。。。

今でもあの瞬間は現代映画のようなグラフィックを保ちながら、僕の脳裏から消えることはない。ここにも技術革新が存在するのだろうか。ひと昔前ならこんな映像褪せて、烏賊墨色に変色してしまうものだが。

もうこんな時間が経ったのか。時間というのは数直線で表すようなものではないとベリクソンは唱えていたそうだが、僕にははっきりわかる。少なくとも僕の知覚する時間には明らかに変遷が存在し、それが他に影響を及ぼしている。僕はあの日からの地獄の時を永遠に感じている。動いているようで動いていない。僕以外の人間がすべて亡くなったあの日から。

そして僕は今日も後悔を現状と自身の間に介在させながら嘆いている。これが本当の平和だと。

できればサポートしていただけると嬉しいです。お金は僕の本代になると思います。。。本を読めばきっともっといい記事が書けるはず。。。