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01 居待ち月 16 星を見るひと この頃同じ夢をよく見る。 それは絵を描いている自分が人…
01 居待ち月 15 天狼星 星も凍るような寒い夜だった。 スパイスを入れたワインを暖めて…
01 居待ち月 13 月に群雲 花に風 いらっしゃいませ。 あら、ディーターさん今日は寒い…
01 居待ち月 12 星の紛れ 隣村に住むアーロイスという名の少年が村と村を隔てる川に落ち…
01 居待ち月 11 星のささやき 幕間 待降節 あの日のことは良く覚えている。 冬から春…
01 居待ち月 11 星のささやき それはクリスマスも近づいた、ある午後のことだった。 忙…
01 居待ち月 10 月に想ふ 広い広い野原で、風の声を聞く。 『リーザは、今、幸せ?』 ずっとずっと遠いところからやってくるママの声。それにリーザは心の中で答える。 「うん、幸せ……多分」 最近リーザの回りではいろいろな事があった。 ずっと病気で寝ていた神父様の所に、ディーターお兄ちゃんがやってきた。ディーターお兄ちゃんがずっと看病してくれたおかげで神父様はどんどん元気になってきて、最近は教会でリーザ達に読み書きを教えてくれるようになった。ディーターお兄ちゃんは
01 居待ち月 09 月に磨く 「日が暮れるのが早くなったな」 ヴァルターはレジーナの店を出…
01 居待ち月 08 幻月 「レジーナおばちゃん、オットーさんの所からパン買ってきたの」 赤…
01 居待ち月 07 月待ち月 私がその村を訪ねようと思ったのは、アルビンという行商人…
01 居待ち月 06 月の剣 さあさあ皆様お立ち会い、今日はいい物が揃ってますよ。どうです…
01 居待ち月 05 星の船 月光の下、木を彫り続ける。そうすると自分の気持ちが落ち着いて…
01 居待ち月 04 かささぎの橋 毎日同じ時間にこの木の下で逢いましょう。 私が雨でここ…
01 居待ち月 03 弓張り月 毎日同じ時間にこの木の下で逢おう。 雨でここに来られない時は俺の家に来るといい、あそこからならこの木が見える。 君の具合が悪くて来られない時は、俺が君の家に行く。ノックを三回したら黙って二回返してくれればいい。 それを二人の合図にしよう。それが続く間は、お互いがお互いを信じられる……。 昼食時を過ぎた昼下がり、オットーのパン屋にヨアヒムとペーター、リーザがやってきた。午後からは大抵菓子を焼いていることが多い小さな店の中にはバターと