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人生は20代で決まる

人生は20代で決まる メグ・ジェイ

本書は、20代に関するメグ・ジェイの研究者についての本です。

あなたの20代の日々は重要な意味を持っています。人生を大きく決定付ける出来事の80%は35歳までに起こり、生涯賃金の伸びの3分の2がキャリアの最初の10年間で起こります。我々半数以上が、30歳までに結婚しているか、誰かと付き合っているか、将来の伴侶と同棲していると言われています。

本書は、自分を変えたいなら、パーソナリティーは人生のどの時期よりも20代で1番変化する大切な時期であることを理解してもらうことを目的としています。

いま、20代の大半はかつてないほど不安定で不確実な状況に置かれています。数年先でさえ、自分が何をしているか、どんな生活をしているか、誰と一緒にいるか全く予想がつかないでいるし、不確実な状態にいれば人は不安になり、刹那的な快楽と気晴らしを求めるようになってしまいます。

私は30代から40代になった人々のカウンセリングしましたが、過去の生き方を悔やむ声をたくさん聞きました。多くの20代は、30歳を過ぎると一気に目鼻がつく、20代に何も起こらなくても30代で何かが起こる可能性があると想像していますが、それは違います。

いま決断しなくても、全ての選択肢はずっとオープンになっていると楽観視していますが、選択をしないことも選択の1つです。

みなさんには、20代の期間が人生設計に無関係な休み期間ではなく、人生でただ1度の発展のためのスイートスポットであることを認識して欲しいのです。20代は成人期を決定する大切な時期であり、20代でスタートすれば望みの人生を手に入れることができます。

●第1章「仕事」
非正規雇用やアルバイトは、なかなかスキルが身に付かないのですが、今日では非正規雇用の経験なしに30歳を迎える人は稀です。お金に困ると非正規雇用やアルバイトに向かいがちですが、仕事を金銭面ではなく、夢への投資として考えてはどうでしょうか。

大学を卒業後、学校の成績について聞いてくる人はいません。実際、大学で専攻した内容と全く異なる仕事をしてる人もたくさんいます。だからこそ、社会人になってから、学生の時もっといろいろやっておけばよかったと思うのです。何をすべきか突き止める方法は、とにかく行動するしかありません。

●第2章「ゆるいつながりこそ大事」
多くの20代にとって、仲間は楽しい機会をたくさん作ってくれる存在です。みなさんも、週末に遊んだりお酒を飲んだりする友達がいると思います。

しかし、こうした仲間とばかり付き合うことにはマイナス面があります。考え方が似通ったグループとばかり付き合うことで、自ら制限を設けてしまっています。確かに病気になった時に助けてくれるかもしれませんが、劇的に人生を改善してくれるのはほとんど知らない人々なのです。

社会学者でスタンフォード大学教授のマーク・グラノヴェッターは、25年以上も前にもソーシャルネットワークに関する論文を発表しました。ボストン近郊で転職した人たちを調査した結果、仕事探しを助けてくれたのは親しい友人でも家族でもなく、むしろ「たまにしか」、あるいは「めったに」会わない人物によってもたらされていたのです。これは全体の数の3/4以上にものぼりました。この結果をもとに、「弱い紐帯の強み」という論文を出すに至りました。

しかし、なぜ付き合いを深める相手とそうでない相手がいるのでしょうか。100年にも及ぶ社会学の研究では、似ていることがつながりを育むと示しており、人は最も似ている者と密な関係を結ぶようです。

別の社会学者ローズ・コザーは、親密な友人がいかに人の進歩を阻むかについて述べています。強い繋がりは似た者同士なので快適さと親密さを与えてくれますが、支援以外に提供する物を持っていません。共感以上の物を与えるには似過ぎているのです。

一方ゆるい繋がりは、自分とは違うように感じられるので距離が離れている場合が多いですが、だからこそ新鮮な何かへ導いてくれたり、材料や人を提供してくれるのです。

●第10章「似た者どうし」
ある研究によると、特に若いカップルはパーソナリティが似通ってるほど、2人の関係の満足度が高くなるという結果が出ています。

わたしは、とても相性の良いカップル数組に注目しました。どんなに複雑な性格でも、同じように複雑そうな相手を見つけた人々を対象にしました。驚くことに彼らに共通していたのは、マッチングサイトで知り合ったということです。マッチングサイトは、あなたが何を求めているかというよりも、どういう人物であるか(パーソナリティーのプロフィール)に重きを置いており、この種のサービスを通じて結婚したカップルは、他の出会いによるカップルよりも幸福度が高いという報告がいくつかの研究でなされています。

自分や他人のパーソナリティーについて考えるのに有効なのが、ビッグファイブ(特性五因子論)という分類モデルです。このモデルは、人々の社会との関わり方を、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5因子に分け、自分はどの因子に当てはまるのか、あるいは中間か当てはまらないかを見るものです。

ビッグファイブは、あなたの好みではなく、あなたがどういう人間か、どのように生きているかを問うモデルで、50%が遺伝により決定されています。自分と向き合う手段としては、かなり確率された手法ですので、ビッグファイブを活用して自分と向き合ってみてください。

●第11章「結果を予測する」
20代になると、人間の脳は最終的な大きさになりますが、神経細胞のネットワークは依然として発達中です。思春期に芽吹く数千もの新結合の大半は前頭葉で起こり、私たちは前頭葉で将来のことを考え、仕事や日常生活の予定と計画を立てます。

20代は「大いなるリスクと偉大なるチャンスの時」であると言われるように、脳の成長にラストスパートがかかる時期でもあります。20代以降も脳は発達しますが、20代の時のような大きなチャンスは2度とないし、素早く学べる時期は2度ときません。こうなりたいと望む人間になれるのは20代しかないので、今行動しないことがとてもリスクになります。

20代は、脳を良い仕事と良い人間関係に使わないといけません。コントロールと成功がうまくできれば、さらに幸福になり自信も獲得できます。20代は本当に忙しくなる時期でもあるので、前もって考え、予見する力が必要になります。

●第14章「折り合って、前進する」
30歳以降に人は変われるかどうかについて、おびただしい数の研究によりどちらかと言えば変わらないということが分かってきました。とはいえ、どのくらい変わらないかという正確な数字はまだ出ていませんが、少なくとも20代ほどパーソナリティーが変化する時期はないということです。

●第16章「ハッピーエンドから逆算して人生を設計する」
20代は、時間の観念を作り、その後に開けている歳月を過ごすための計画を立て始めるべき時です。キャリア、結婚、家族など将来のことをまだ遠い出来事として捉えがちです。しかし、時間を無視して生きる20代は、決して幸せではありません。気付いた時には遅すぎたということが往々にしてあります。

将来のことは何の保証もありません。だからこそ、意識的に行動するのです。計画、定職、家庭を真剣に考え、なりたい未来から逆算でして人生を設計すること。自分という人間を確立すること。自分が知らないことや体験していないことによって物事を決めつけないこと。

あなたの人生を決めるのは、いまです。

興味のある方は読んでみてください。

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