【観戦後の雑感】2024 J2第4節 藤枝×岡山

皆さん、こんにちは。
本日の藤枝戦は、劇的な勝利をおさめることができました。
タイムアップの笛が鳴ったとき、うにがしらは、「マジで、勝ったのか」という思いでDAZNを見つめていた次第。
昨シーズン、非常に悔しい形で敗戦しており、チームスタイルのかみ合わせは、決して岡山に分の良い相手ではなかったため、今日の試合は非常に難しいものになる予感がしていました。
蓋を開けてみると、やはり・・・という展開でしたが、お互いにできることをやり続けることで、引き締まった展開となった第4節を振り返っていきたいと思います。


寸評

前半、岡山は、2024のスタイルとして定着しつつある早い攻めを披露。藤枝のつなぎでのもたつきやパスカットができた段階で、選手の質の高さで優位性をもって藤枝陣内に入っていく。しかし藤枝も序盤の攻勢をしのぎ、得意のポゼッションで岡山陣内に侵入する回数を増やしていく。
前半は、ともにラスト1本の精度を欠き、決定的と言える場面までは作れず。しかし、どこかでバランスが崩れれば、一気にどちらかに流れが傾きそうな緊張感があった。
後半も、ワンチャンスでゴールまで攻める岡山、ポゼッションで攻める藤枝の構図は変わらず、お互いの主導権争いが続く。
その中で、選手交代もあって藤枝が、岡山のゴールに迫る回数が増える。しかし岡山は、ブローダーセンを中心に何とかピンチを凌いでいく。
決定打が出そうなのは藤枝、という流れでロスタイムに突入し迎えた後半47分。岡山の左CBの鈴木の持ち上がりから、最後は田中が右足を振りぬきゴールネットを揺らすことに成功。意図した形ではないと思われるが、選手が持っている特長を出したプレーが、藤枝のゴールを破る切り札のような形になったゴールだった。岡山は残り3分弱をしのぎ切り、2024初の連勝を達成した。

岡山で印象に残った選手

No.49 スベンド ブローダーセン
今日の勝利は、この人がいないと得ることができなかったでしょう。後半の顔面でのブロック、そして後半34分のセーブしきれなかったリバウンドをシュートされた場面での身体を使ったブロックは圧巻でした。少なく見積もっても、2点分の働きはしていると思います。また、後半37分ごろの末吉選手への右サイドへのフィードは見事でした。

No.19 岩渕 弘人
ゴールこそなかったですが、今日は調子が良さそうでした。この人も、今日いてくれて本当に良かった一人。開幕戦からではありますが、やはり中盤でのボールの争いでやや不利な球に足を伸ばしたり、相手ゴールに近づく場面での競り合いでマイボールにする事ができます。局面で藤枝のリズムを折っていました。後半の9分ごろ、カウンターになりかけた場面で前線から戻ってスライディングでノーファウルでボールを奪ったプレーはその象徴だったでしょう。前半のテクニカルなシュートは惜しかった。ゴールは近いと思います。

No.4 阿部 海大
藤枝DF陣を圧倒していたわけではないですが、開幕から多くのファジサポさんが指摘されているように、本当にプレーに落ち着きがあります。前半は永田選手、後半は榎本選手という藤枝のキーマンがいるサイドを粘り強く対応していました。少ないタッチでさばくパスが相手に渡ってしまう点は、今後精度の向上が必要な点かもしれませんが、判断力が上がっている事を感じます。パス精度の向上を実戦でトライしていると考えれば、今後がより期待できそうです。

藤枝で印象に残った選手

※正直なところ、藤枝さんは、プレースピードが速いので、素人(うにがしら)は追い付いていけおらず、いつもにまして不正確かも…orz

No.26 西矢 健人
No.15の杉田選手とともに、藤枝のポゼッションを牽引。ボランチとしてボールを展開するだけでなく、岡山の選手間でボールを引き出し、相手ゴールに迫る動きは、岡山にとっては非常に厄介でした。藤枝さんのボール回しは、相手のゴールを陥れる意図を強く感じますが、それを体現している選手だと思いました。

No.2 川島 將
後半35分ごろのルカオの抜け出しに粘り強く対応したプレーは、素晴らしかったです。藤枝さんのCBは、攻撃的なイメージがありましたが、そこに加えて強固な守備が加わっていることを感じました。このプレーだけでなく岡山のFW陣への粘り強い対応は、苦戦の要因の一つだったと思います。

No.10 榎本 啓吾
ちょっとdisりが入りますが、シュート力があれば、間違いなくJ1級の選手ですね。藤枝さんのWBは、どちらかというバックではなくウィングだと思っているのですが、榎本選手は、その中でもゴール前に入る動きが特に優れており、今日の試合でも危ない場面を作られました。出場時間30分程度なんですけどね…。シュート4本はすごい。大卒ルーキー時から、いい選手だなと思って見ているのですが、やっぱり敵に回すと怖い。ここからシュート力が上がれば、一気にスターダムに上がると思うので、今後も注目していきたい選手です。

終わりに ーここから粘り強く戦っていくことができるか。ー

本日の試合を観ていて、思ったことが2つあります。
一つは、パスや最後の精度が向上すれば、もっと圧倒できる試合になるであろうこと。
もう一つは、最後まで集中力を切らさず戦って、最後の最後で「もう一歩」の強さを発揮する試合運びができた試合になったことです。

寸評欄にも書きましたが、最後の鈴木選手の持ち上がりについては、藤枝の選手たちは、あまり反応ができていませんでした。昨シーズンは、頻繁に観られた鈴木選手の持ち上がりですが、この試合では、ここまで見られておらず、奇襲のような形で作用したと思います。そしてゴールは、そこに田中選手の狭いところでプレーできる特徴と執念が乗ったものだったと言えるでしょう。
グレイソン選手がイエローをもらったシーンから見ても、フィールド上の選手は、かなり辛抱強い戦いを強いられていたと思います。その中で、最後に切り札というか、残っていた個人戦術のカードでゴールを陥れた展開は、試合巧者なもので、めちゃくちゃ痺れました。

皆さん、色々な意見があると思いますが、うにがしらとして精度の部分はしばらくは我慢して戦っていく必要があると思っています。具体的には、スペースに走らせるパスが合わないケースや、狭いところでのシュートがミートしないケースを想定しているのですが、この点については実戦の中でトライしていくことで精度が上がっていくのではないでしょうか。
となると、しばらくはターンオーバーのメンバーも含めて、今後も粘り強く戦えているかどうかに注目していきたいと思っています。第2節のいわき戦にしても、粘り強い戦いができていることには違いなく、その意味でチームは、一貫性をもって戦えています。
ここから残り34試合、先頭集団に居続けつつも成長を期待する。そんな贅沢な権利を得た、大きな勝利になりました。
次回の試合も楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?