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【夢日記⑤】歯並びのいい魚
私は母と妹と一緒に、海の上にいた。
少し緑ににごったガラスの箱のようなものに乗っている。その下を大きな魚が泳ぎ交っているのが見えた。
妹がシャチほどの大きさのある魚を指さして、「あれがいい!」と言う。母は分かったというう風に嬉しそうに頷いた。そして、その魚をむんずと掴むと私たちの足元にいとも簡単に引き上げてしまった。
体表に斑な模様のある、少し気持ち悪い見た目をした魚だったが、妹は目を輝かせて喜んでいた。母はどこから出してきたのか、大きい包丁を手にその魚を絞めようと試みた。
母が左手で魚の口を掴んで固定しようとすると、口の端がめくり上がった。魚の真正面に立っていた私は、否が応でも口の中を見る羽目になった。目に飛び込んできたのは、保健室で見る模型のような、ピンク色の歯茎に白い歯たち。
恐ろしく歯並びのいい魚だった。
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