「得体の知れない箱で都市を過ごす」というプロジェクトのざっくりとした説明
祈りは、わたしたち人間が古来から続けてきた根源的な営みである。踊ってみたり、歌ってみたり、描いてみたり。他者からはなかなか見て取れない個人による祈りのかたちもあるけれども、誰かと共有できる、人から人へと受け渡されてきた祈りのかたちもある。たとえば神道や仏教といった宗教や、各地の民俗芸能、祭りだって祈りである。でも、科学の進展に伴い、次々と生み出される新しい商品に価格を付けて誰かに売り、それら商品に囲まれた生活を理想とする昨今の価値観の下、祈りは力を失いつつある。なぜなら、祈り