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ピザ100枚をたった1時間で。販売開始から1週間で完売したロボットシステム

アメリカにとっては国民食であるピザ。ニューヨーク市の中心部にも、一面の砂漠が広がるテキサス州の田舎にもピザ屋さんは常に存在しています。そんなピザの製造を自動化するロボットシステムが注目されています。

株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。このマガジンでは、海外の情報を中心に様々な社会課題の解決のために開発されたロボットを紹介しています。

また弊社では最新ロボットの導入支援も行っております! 今回ご紹介した製品に興味がございましたら、お気軽にご相談ください。

販売開始から1週間で完売したピザロボット

2021年8月、食品自動化技術のイノベーターであるPicnic社は、同社のピザシステムの初回先行販売分が、1週間で完売したことを発表しました。

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▲ピザに関する展示会「International Pizza Expo and Conference」でのPicnic社のブース Picnic社プレスリリースより

同月に開催されたピザに関する展示会「International Pizza Expo and Conference」でも、熱狂的な反応を受け、開場して10分も経たないうちにPicnic社のブースは満員になったといいます。需要の急速な高まりを受け、同社は製造を加速し、第二弾の販売のための準備も進めるとしています。

1時間で100枚のピザを製造

このピザシステムは幅2m、高さ1.4m、奥行き1mの箱型の機械です。

利用するにはまず、ソース、チーズ、ペペロニといった具材を所定の位置にセットします。そして、製造したいピザのメニューをタブレットで選択。その後、ピザ生地をベルトコンベアにセットすることで、生地が運ばれていき、その上に各種の具材が自動的に置かれていきます。

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▲ピクニックピザシステム 上からチーズやソースなどの具材を投入し、横からピザ記事をいれていく。タブレットから作りたいピザの種類を指定する Picnic社プレスキットより

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▲具材を投入する様子 Picnic社公式サイトより

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▲タブレットでメニューや量を指定 Picnic社公式サイトより

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▲ピザ生地に自動的に具材が置かれていく Picnic社公式サイトより

Picnic社は、同社のシステムを使うことで最大100枚のピザを1時間で製造できるといいます。必要なオペレーターはたった1人で、材料をセットしてタブレットでメニューを指定するだけなので利用もとても簡単とのこと。人不足に悩む店舗にはとても役立ちそうです。

また同社はコストパフォーマンスの高さも利点として挙げます。初期費用は不要で、定額費用はひと月3,500ドルから5,000ドル(およそ40万円から55万円)と公表しています。発送代金やセットアップ代金は無料で、オンサイトでのメンテナンスチェックも定額費用に含まれているとのこと。高いコストパフォーマンスとPicnic社によるサポートにより、大規模チェーン店だけでなく、個人経営の店舗にも利益をもたらすことができると強調しました。

コストパフォーマンス以外の利点も

ピクニックピザシステム導入の利点は人手不足解消やコスト削減だけではありません。Picnic社はまず、食品衛生の向上を利点として挙げています。人の作業は材料のセットとピザ生地の投入と取り出しだけなので、人がピザに触れる時間を大幅に減らすことができます。

また、どのピザにも正確かつ均質な量の具材をトッピングすることができるため、食料廃棄率を大幅に下げることができます。ピザ店舗では食料廃棄率は少なくとも10%に達するとされていますが、同社のピザシステムを利用することで、2%までに下げることができるとしました。

試験導入した店舗では、従業員たちが同システムを気に入った点として、セットアップや後片付けの手軽さを挙げています。セットアップは10分、後片付けは15分で済むとのこと。また、具材を入れる容器など洗浄が必要なパーツは簡単に取り外すことができ、食洗機で洗うことができるそうです。

エンターテイメント施設やテーマパーク、レストランなどで試験導入が進んでいるPicnic社のピザシステム。米国大手販売代理店や老舗レストラン経営企業とのパートナーシップも締結したとのこと。今後製造が需要に追いつけば、自動ピザ製造ロボットが当たり前になる日も近いのかもしれません。

株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。当社では、新規ロボット・ITシステムソフトウェアの開発や最新ロボットの導入支援を行っております! 今回紹介した製品含めてご関心がございましたら、こちらのページからお気軽にご相談ください。

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