納棺師こぼれ話
先日、会社の健康診断に行ったんですよ。
ごくごく一般的な、採血とかバリウムグルグルとかやって(すごくシステマチックで待ち時間のない素晴らしい病院だった)、最後問診の時。入室するなり突然、
「紺野さん。はいはい。あの、ところでこの会社、なんの会社?何してるの?」
資料の社名を指差してます。
「あ、納棺師です」
と答えると
「のうかんし?のうかんし?」
とわからない様子。
そこで、後ろに立ってた看護師さんが
「ほら、亡くなった方を綺麗にするお仕事ですよ」
と言った途端
「うわあ!そうなんですね!ありがとうございますありがとうございます!あなた方のおかげでこちらも安心して送り出せています」
と、両手を合わせ拝まれるという突然のハイテンション。
わたしは
「いえいえ、いつもお医者様方の一生懸命治療された形跡を拝見しています。こちらこそありがとうございます」
と言うと
「あーりがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!頑張ってください!」
と、満面の笑み。
「はい、先生方も頑張ってください」
と言って問診終わり。
わたしの健康状態はわからないまま終わりました。え、えー…。
でも、なんか、なんか、ちょっとホッコリしました。
先生、頑張って。私たちも頑張るから。
(こんな感じのエッセイも書いていきます)
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