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6/28オリックス対ロッテ戦況〜バントの使い方と代走の役割〜

ヤクルト戦と被りなかなか見れなかったオリックス戦。今日はスワローズが初っ端から失点を重ねた(結果0-12)ので早々にオリックス戦をメインに見ていました。1勝7敗の借金6、今日負ければ6タテという絶対に負けられない中でピッチャーは日本代表にも選ばれている山本由伸投手。まずは結果から。

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はい。6タテ達成されてしまいました。早くも借金7と厳しい試合が続きます。継投や采配や個々の力など問題は多いですが、ここからは2つ改めるべき内容を書こうと思います。

1、バントの使い方

まず今日の出だしはいかんです。山本由伸が一回表を押さえたあとの一回裏。中川選手がツーベースを放ち、バッター2番安達選手。

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ワンストライク取られたあと、バントの指令ははっきり言って勿体ないノーアウト二塁、ネクストに吉田正尚という強打者を置く中で、最高にフリーに打てる場面なはずです。まだノーアウト一塁なら少しは理解できますが、初回ノーアウト二塁でのバント指示は得点期待値を下げるだけです。一点は確かに取れる確率が上がりますが、いまのオリックスは初回の一点を守りきる野球なのでしょうか。バントによる得点期待値を見てみましょう。

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出典: https://r.nikkei.com/article/DGXMZO54338470T10C20A1000000

無死二塁でのバントは得点確率こそ上がれど、得点期待値は大きく下がっています。結果的に安達選手は追い込まれてヒッティングし、一塁方向に転がし次の吉田正尚選手の内野ゴロ間に一点を獲得しました。

相手にとって嫌なことをするのが野球の醍醐味だとするなら、この一点の取り方はロッテにとって嫌な取られ方でしょうか?ノーアウト二塁で安達、吉田正尚、ジョーンズの3人を迎える中でアウト一つをくれるのはほっと一息つけるのではないかと思ってしまいます。

2、代走の役割

今日のターニングポイントは先に挙げたバント指示と、8回の佐野選手の走塁でしょう。

2点ビハインドの8回表、安達選手吉田選手が塁に出てT岡田選手がタイムリー。一点差のワンアウトランナー一、三塁となった場面で、三塁吉田選手に代走小田選手、一塁岡田選手に代走佐野選手。ここでの代走もなかなかサプライズで、ビハインドの中三塁まで進んでいる吉田選手に代走を出す=ゴロゴーの積極走塁は約束されたようなものですよね。そして、佐野選手が盗塁を決め、ワンアウトランナー二、三塁。一打逆転をしなければならない場面でバッターロドリゲス選手。

甘く入ったスライダーを叩いて三遊間を抜け、多分テレビを見ていた誰もが逆転を確信したと思います。が。佐野選手は帰ってきません。

改めてレフトの守備位置を見てみると、頭の上を越されるのを嫌がったロッテ陣営はレフトを最深部に下げているのが分かります。この場面、回さなかった風岡コーチが袋叩きにされているのは分かりますが、佐野選手もあまりにも準備不足と言わざるを得ません。なぜ投球前に一目でも外野に目を転じなかったのか。もしレフトの位置を一目でも見ていたら、コーチを見ることもなくまっしぐらにホームに帰っていたはずです。吉田選手への代走が起用された時点で、このイニングは足を使って何がなんでも勝ち越そうとする中、この走塁はベンチの采配を無に帰する凡ミスでした。

この走塁は前日の走塁が響いているのかもしれません。

9回表、セカンド佐野選手、バッターロドリゲス選手でなんと全く同じシーン。ここでは一点を阻止するためにレフトが浅めに守る中でロドリゲス選手の痛烈な三遊間を抜く打球。サードコーチャー風岡コーチがグルグル腕を回しますが、さすがにレフトが捕球したところで三塁にも到達してないのは無謀でしょう。この走塁があったからこそ、佐野選手にしてみればレフトが前に来ているという決めつけがあったのかもしれませんね。

3、さいごに

個人としてもチームとしてもうまくいないオリックス。個々の力は決して悪くないのですが、初戦から1番2番が決まらずいまだ点の取り方が見えてきません。投手陣に不安を抱える中で、先制点が欲しいのに上位打線を固定できないのは苦しい試合をになるのは当然の帰結です。私としては打順を詰めて1番中川2番吉田3番ジョーンズにすれば、と思うのですが、決して吉田選手を2番にしないのは本人の意図もあるのでしょうね。

いずれにしても2番に起用した安達選手に初回からバントを命じるのは明らかに悪手です。相手にしてみれば次に吉田正尚が見えるからこそランナーが貯まればたまるほど嫌なはずなのにアウトをあげることないんです。最悪、三振しても吉田正尚選手のヒット一本で帰ってこれるんですから。難しく考えず、以下に得点期待値を上げるかを考えたいところですね。週明け、切り替えて行って欲しいです。

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