あの人が見えているもの
タモリさんは坂道が好きだ。
日本坂道学会の副会長だ。
正直、私にはわからない趣味だ。
坂道を見ても特に何も思わない。
『観点』
つまり『見ているもの』と。
『見えているもの』が私とは違うのだ。
世の中には。
誰かが創った素晴らしい物や工夫がある。
守られ引き継がれてきた歴史がある。
辛い人生を生き抜いてきた優しい人がいる。
目の前にあるものは。
誰かの歴史と工夫の到達点である。
そこに面白さを見出すことができる。
驚き、興奮して、感動することができる。
「見える」ようになるには。
「好奇心」と「知識」が必要だ。
私には見えていないものがたくさんある。
隣にいる人は、すごい人かもしれないし。
目の前にある物は、すごい物かもしれない。
そう思うだけで楽しい。
タモリさんが好きだからといって。
自分まで坂道を好きになる事はない。
こうやって書いたけど。
見えないし、気づけないのも、また一興。
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