読解力は本だけに限定されない

「あなたのアカウントが不正に利用された形跡があります。直ちに下のリンクからパスワードを変更して下さい」
Googleを名乗るメールが届いた。あなたは指示に従い、リンク先で現在のパスワードを入力して、新しいパスワードを再設定した。メールを送信した者は、あなたのパスワードを入手する事に成功する。
情報を発信した者の意図を読めない。あなたは「読解力」が足りなかった。

つまらない企画を、さも素晴らしいものと誤解させるための「企画書」
自分の不手際を隠し、先方の都合により取引が流れたとする「業務報告書」
役立たずのセミナーを、画期的なものとして宣伝する「セミナーのお誘い」
粗悪品を売らんが為の「広告・チラシ」雑誌を売るための「見出し」ネットニュース・書籍・note記事の「タイトル」等々…
あなたの読解力を試される場面は無数にある。ここで大事なことは、目の前の文字から「発信者」の意図をどれだけ読み取るかである。勿論、文字情報だけからと言う訳ではない。あなたの経験に照らし合わせて、文書・文字列の裏にある「意図」を推測する。
例えば、この記事を書いている人物。私が、こんなに真面目ぶった文章を書くなど「おかしい・不自然・違和感しかない」等を感じ取った、あなたは素晴らしい。他の記事を読んで頂けたのだろう。「前置きが長いっ!」と突っ込んだ、あなたはパーフェクト。
前置きは、ここまで。

言いたいのは「読解力は、その先に人を意識して成り立つ」と言うこと。
そして、「本では無い物」に対する読解力を育てましょう。文字通りの「物」人が作った物。道具・家電・パソコン・自転車・所謂ユーザーインターフェースを持つ物。
あなたの身近にも居るだろう「パソコンに強い」人。情報機器との親和性が高い人。経験値による「慣れ」も有るだろうが、中には初めて触る機械を使いこなす人がいる。こう言う人は「機械に対する読解力」が高い。設計者の意図を読む。そして、操作方法を推測する。設計者が使う人を意識して施したデザインが、製品を介して伝わる。コミュニケーション。余りにも良くできた製品は、人に感動を与えるかも知れない。それは、読む人次第。
読解力成長途上の人は、マニュアルを読みましょう。

本文、短かっ!
読解力は、直接「人間」にも有効。あなたは、読みやすい人間?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?