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旅行記:スイス
内容:旅計画のノウハウ、旅行中の体験記
旅程
2023/5/2 (火) チューリッヒ泊、市内観光
5/3 (水) グリンデルワルト泊、フィルストでハイキング
5/4 (木) グリンデルワルト泊、ユングフラウ展望台
5/5 (金) ジュネーブ泊、市内観光
5/6 (土) ジュネーブ空港発
1. スイス旅行のための基本ノウハウ
1.1 物価
基本的に高い
スイスの物価は、世界でもトップクラスの高さとして知られています。しかし、全てのものが同じように高いというわけではありません。商品やサービスの種類によっては、高価と感じるものもあれば、比較的手頃なものもあります。旅行者としては、これらの情報を事前に知っておくは重要でしょう。以下は僕の旅行中の体感です。
"ものすごく高い"
・食費(レストラン):日本の2~3倍程度
・交通費(登山列車やロープウェイ):往復数万円程度するものも
・ホテル(アルプスなどの観光地):最低でも1泊¥20,000ぐらいから
"やや高め"
・食費(スーパーでの購入)
・交通費(一般の電車)
・ホテル(都市部):1泊¥15,000だと多くの選択肢がある
"普通or安い"
・特になし
食費はとにかく高い
なんといってもレストランやファーストフード店での食費が高い印象でした。ジュネーブのマクドナルドでビッグマックセットを注文したのですが、日本では¥830のところ、なんとCHF 12.8(¥2,002)という価格でした。味はというと、日本のものとは少し違ったような気がしました。少し良さげなレストランで夕食を食べると¥5,000は余裕で超えてしまいます。また、観光中に喉が渇いて売店で水を買おうとしたのですが、500 mlのペットボトルの水が¥500くらいしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1692113107344-tvCOXC1kPj.png?width=1200)
スーパーはお財布の味方
食費は最も気になる出費の一つ。なるべく安く済ませたいものです。そこで朗報。食料品はスーパーで購入すると比較的リーズナブルです。自分が滞在中に利用したスーパーの名前は "COOP" と "MANOR" でしたが、これらはスイスの主要なスーパーマーケットとして知られており、日本のスーパー同様に野菜からお弁当まで幅広く取り揃えられています。ただし、閉店時間は多くの場合、午後7時頃となっているので、早めに買い物を済ませておくことをおすすめします。
1.2 通貨
まとめ
・スイスの通貨はフラン(ユーロではないので注意)
・基本的にクレジットカードで支払いOK
・支払いは円貨決済ではなく現地通貨で
通貨はフラン(略称: CHF)
スイスはEU加盟国ではありませんが、ヨーロッパに位置しているため、ユーロを通貨としていると誤解されることがあります。しかし、スイスの通貨はフラン(略称: CHF)です。為替レートはユーロとほぼ同じで、1フランはおおよそ¥150です。
1フラン ≒ 1ユーロ ≒ ¥150
基本はクレジットカードでOK
スイスではクレジットカードが広く受け入れられていますが、ある程度の現金を持参することをおすすめします。例えば、駅や公園などの公衆トイレは有料で、支払いは現金のみとなっています。
また、これはスイスに限ったことではありませんが、決済時には外貨決済(現地通貨)と円貨決済の選択が求められることがよくあります。いろいろなサイトを見てみると、外貨決済の方が推奨されています。円貨決済だと、店側が独自の為替レートを設定しているため不利になることがあるんだとか。
両替はどこですべきか
自分が日本円をスイスフランに両替したのは、チューリッヒ中央駅の1階にある外貨両替カウンターです。その時のレートですが…
![](https://assets.st-note.com/img/1691740459485-ipw9HrMaru.png?width=1200)
なんと1CHF ≒ ¥170。ドイツで日本円をユーロに変えたときもこのくらいのレートでした。やはり駅や空港などはレートが良くないのでしょうか。これに関しては研究の余地がありそうです。
1.3 電車
まとめ
・スイスの鉄道は高額で料金体系が複雑
・乗車券の購入はアプリが楽
・座席は2等で十分
・ハーフフェアカードの有無がコストの鍵
電車利用の流れ
以下は一般的な電車の乗り方をまとめます。
1. 乗車前に乗車券購入
以下はアプリでの手順(初期設定は別途必要)
(I) 乗車区間を入力
(II) 日付と便を選択
(III) 座席は1等か2等かを選択
(IV) 早割の選択や座席指定を入力
(V) 決済後、乗車券がアプリ内にQRコードで生成される
2. 駅に改札はないのでそのまま電車に乗る
3. 検札が来た場合のみ乗車券(使用していれば鉄道パスも)を見せる
4. 目的地で下車
スイスの電車は2つに分けると考えやすい
スイスの電車は大きく2つのカテゴリーに分けられます。1つ目は、都市部でよく見られるトラム(路面電車)、地下鉄、特急電車などの一般的な電車です。2つ目は観光用の電車で、アルプス山脈での運行などを担うロープウェイや登山鉄道が含まれます。観光用の電車では独自の交通システムや利用ルールが適用されることがあるため、利用前に個別に調べることをおすすめします。
普通の電車:トラム、地下鉄、特急電車など
利用方法は概ね共通
観光用の電車:ロープウェイ、登山鉄道、氷河特急など
乗車券の購入方法、鉄道パス(割引チケット)の適用有無、運行期 間などは個別にチェック
乗車券の購入はアプリが便利
乗車券購入はスイス国鉄アプリ(SBB Mobile)で完結します。時刻表や発着プラットフォームの情報も載っており、乗換案内アプリのように使うこともできます。
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ダウンロード後にはアカウントを作成して、支払い方法を登録しておくと便利です。アプリの使用法についてはネットに参考になるサイトがいくつかあります。購入した乗車券は、アプリ内で表示されるQRコードとして提供されます。
変更不可になるが早く予約すると安い
アプリで乗車券を購入する場合、乗車する日付と便を指定して購入することになります。定価のチケット(P2Pといわれる)の場合は、その便に乗れなくても、次の日の午前5時までなら他の便に乗ってもいいみたいです。また、便によっては早割料金(Supersaver ticketといわれる)が設定されている場合があります。割引率は変動性で、最大50%だそうです。ただし、早割料金購入した場合、指定した便にしか乗ることができず、予約のキャンセル、変更は一切できません。
都市間などの長距離の移動の際はあらかじめ予定を決めておいて、早割で購入するのが良いでしょう。早割は何ヶ月も前から購入しないといけないわけではありません。どのように値段が変動しているのかは不明なので一概には言えませんが、当日に購入しても定価より3割程度は安くなっていた印象です。
座席は2等で十分
座席には1等と2等の2つのカテゴリーがあり、車両ごとに分かれています。車両の外装に「1」や「2」と大きく数字が書かれているので、乗車前に容易に区別することができます。1等の方が上級で値段も1.5倍くらいするのですが、正直な話、座席が少し広いくらいであまり違いはありません。飛行機でいうとエコノミーとプレミアムエコノミーの違いみたいなものでしょうか。特に1等に乗る理由は感じられませんでした。ただ、当然2等席の方が埋まりやすいので、繁忙期には1等の方が余裕を持って座れるという面はあるでしょう。今回、自分は全て2等で購入しました。
改札は無い、車内で乗車券をいつでも出せるように
スイスでは、他のヨーロッパの国と同様に改札はなく、乗車券をチェックされることはありません。駅に着いたらそのまま乗り場までいきましょう。しかし、車内では抜き打ちの検札が行われており、乗車券を提示できないと多額の罰金を払わなければなりません。今回は地下鉄では検札に遭遇しませんでしたが、特急などの長距離列車では全員がチェックを受けます。アプリで乗車券を購入した場合は、スマホの充電切れには気をつけておきましょう。
鉄道パスはどれがいいか
スイスは鉄道が非常に高額です。特に、登山鉄道は往復で数万円もかかります。しかし、スイスには様々な鉄道パスが提供されており、これらを利用することで費用を抑えることができます。スイスにはいくつか鉄道パスがあり、割引を受けることができます。ただし、この鉄道パスを考慮すると料金体系が複雑になり、細かいところまで詰めようとすると計算が大変です。主な鉄道パスの候補に上がるのは以下の2つでしょう。
・トラベルパス(3, 4, 8 ,15日用がある)
以下の例は2等席で4日用
値段:CHF 281(¥41,880)
基本乗り放題、登山鉄道は25%OFF程度
博物館などの割引もある
・ハーフフェアカード(1ヶ月有効)
値段:CHF 120(¥17,885)
登山鉄道も含めて基本半額
トラベルパスは自身の値段が高い上に、そもそも運賃の高い登山鉄道に対する割引率が低いのが難点です。今回の旅行計画では、ユングフラウ登山鉄道に乗車することや特急の利用も少ないことから、ハーフフェアカードの方がお得でした。以下に、今回の旅程でかかった運賃の詳細、およびトラベルパスを使用した場合と鉄道パスを使用しなかった場合の費用比較を載せておきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1691929948982-laeLIJJn1A.png?width=1200)
まずはなんといっても高いですね。4日間の観光で5万円もかかっています。これなら多少時間をかけてでもお得な方法を検討する価値もあるかもしれません。
どの鉄道パスを購入するかのポイントは、トラベルパス自身の値段と登山鉄道の割引でしょう。上の比較表を見る限り、多くの人はハーフフェアカードの方がお得になるのではないのでしょうか。かなり大まかにまとめると以下のように言えるでしょう。
・トラベルパス
普通の電車にたくさん乗る人向け
・ハーフフェアカード
主にロープウェイや登山鉄道に乗る人向け
スイスの鉄道利用においては、具体的な旅行計画と最適な鉄道パスを選択することが肝心です。予定するルートに応じて、それぞれのパスのメリットを最大限に活用しましょう。
ハーフフェアカードの購入方法、使用方法
ハーフフェアカード自体はアプリでは買うことはできません。現地の窓口かネットで購入する必要があります。自分は事前に以下のサイトで購入しました。
購入したら以下の写真のようなPDFが送られてくるので、印刷して持っていくかスマホに保存しておきましょう。現地ではハーフフェアカードを提示する機会は多くあるので、いつでも出せるようにしておきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1691759790811-PYjMvSRMSE.png?width=1200)
続いて使用方法ですが、乗車券を窓口などで購入する場合は、その場でハーフフェアカードを提示すれば割引料金で購入できます。アプリで購入する場合は、以下のように設定からハーフフェアカード用の料金表示にする必要があります。つまり、どちらの場合でも、乗車券購入前にハーフフェアカードを持っていることを申請しないといけません。
アプリでのハーフフェアカードの設定は簡単です。アプリの "Tickets& Travelcards" ページにある "Manually entered Travelcards"の項目で"Half Fare Card(1/2)"を選択します。これで自動的に割引価格で乗車券が表示されるようになります。この設定は見てのとおり自己申告制ですし、購入した鉄道パスのIDを入力する必要も無いので、この段階でハーフフェアカードを持っていなくても割引価格で乗車券を購入できます。ただし、検札の時に乗車券を提示すると半額で購入していることがわかるので、必ずハーフフェアカードの提示も求められます。
![](https://assets.st-note.com/img/1691932817787-GCds66xTcj.jpg)
1.4 言語
4つの公用語がある
スイスにはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つの公用語が存在し、それぞれ特定の地域で使用されています。大都市チューリッヒを含む多くの地域でドイツ語が話されていますが、ここでのドイツ語はドイツで一般に話される"標準ドイツ語"とは異なり、"スイスドイツ語"と呼ばれています。名前だけ見ると方言のようなものかと思ってしまいますが、実際は別言語並みに違いがあるようです。スイスドイツ語を話す現地の人からも聞いたのですが、標準ドイツ語の話者とは会話がスムーズにはいかないとのこと。
![](https://assets.st-note.com/img/1691936520038-hUmnnldGAS.jpg?width=1200)
引用:https://blog.goo.ne.jp/maruo5278/e/fb32229aecefd812a4d39373fd2054f2
フランス語圏は英語が通じにくい
英語があれば大丈夫と思っていましたが、落とし穴だったのがフランス語圏のジュネーブ。「フランス人は英語を話さない」という噂は有名な話ですが、実際にジュネーブでそれを体感することとなりました。街中の看板や表示などは英語表記が少なく、店員さんも最初は当然のようにフランス語で話しかけてきます。もちろん英語も話してくれますが、あまり話し慣れてない感じや発音のクセというのは感じました。
1.5 ホテル
実際にかかった費用
スイスのホテルは、都市部だと個室のホテルで1泊¥15,000程度から選べます。これはヨーロッパでは普通の相場ではないでしょうか。ただ、観光地や人気スポットでは、値段が上がる傾向です。自分はBooking.comで予約を行い、かかった費用は以下のとおりです。
チューリヒ(1泊) ¥15,247
グリンデルワルト(2泊) ¥39,357
ジュネーブ(1泊) ¥16,635
合計(4泊) ¥71,239
文化や都市構造の違いを感じるポイントも
ヨーロッパのホテルには、日本のホテルのように部屋に歯ブラシやカミソリなどのアメニティが常備されていることは少ないです。フロントに申し出ればもらえることもありますが、配布していないと言われることもありました。これらは環境保護の観点から、プラスチック製品の使用を控える動きによるものだそうです。木製の歯ブラシや紙製の製品を提供するホテルも増えており、エコフレンドリーな取り組みの一環として行われています。
また、ヨーロッパでは日本のように24時間営業しているコンビニなどは限られており、夜9時ごろにはほとんどのお店が閉まってしまいます。そのため、夜遅くにホテルに着いた場合にアメニティがないことに気づいても買いに行くことが難しい場合があります。事前に持参するアメニティの準備をしておくことで、ストレスフリーな旅となるでしょう。
1.6 治安
ヨーロッパの中でも、スイスは非常に治安が良いと感じました。今回の滞在中、街を散歩している間に突然お金を求めてくる人に一度遭遇したくらいです。街中もゴミが散乱していることはなく、とても清潔感があります。
1.7 その他
独特な文化や習慣だなと思ったことについて記します。
飲料水は炭酸水が基本
飲料水として炭酸水が主流となっているスイス。レストランに入ると、炭酸入り(sparkling)か炭酸なし(without sparkling)かを聞かれることが一般的です。この文化を知らずに訪れると、突然の質問に戸惑うかもしれません。また、ワインを注文する際にも、グラスの水がセットで提供されるのが慣例らしく、この際にも炭酸の有無を聞かれました。スーパーの水売り場を見ると、炭酸水の方が普通の水よりも多くのスペースを占めているのが分かります。
公衆トイレが有料(高い)
駅や公園などにあるトイレは有料です。ヨーロッパではよくあることですが、スイスでは料金が高く、1回でCHF 1~2 (¥150~300)程度です。これも世界一高いのでしょうか。一方、電車内やレストランなど、お金を払って利用している場所のトイレに関しては無料で使用できます。
公衆トイレの料金は、トイレ入口に設置された改札機に先払いする形となっています。お金を入れるとゲートが開き、中へ進むことができます。使用後は、出口側のゲートを通って外へ出るだけです。料金は高めですが、トイレの中は非常にきれいに保たれており、定期的なメンテナンスが行われている様子が伺えます。清潔感のあるトイレが整備されている都市は、観光客にとっても非常に心地よいものですよね。
犬との共生
スイスでは、街中や公共の場所で犬を連れている人々を頻繁に見かけます。公園やカフェに限らず、さまざまな店舗にも犬を連れて気軽に入ることができます。また、公共交通機関を使う際も、犬を連れていることは珍しいことではありません。電車で大きな犬が指定席に優雅に座っている光景も見ました。しかも、とても行儀が良いんです。スこれらの日常的な光景から、人々が犬を家族の一員として非常に大切に思っていることが伺えます。
2. チューリッヒ 2023/5/2 (火)
2.1 ミュンヘン→チューリッヒ
電車での移動
今回は直前にミュンヘンに寄ったので、そこからECE(EuroCityExpress)という国際特急列車でチューリッヒへと向かいました。ECEはドイツやその隣国を結ぶ高速の電車で、日本で言うと新幹線というよりは特急のような感じです。乗車の詳細は以下のとおり。
6:55発 ミュンヘン中央駅
10:27着 チューリッヒ中央駅(所要時間 3h32m)
運賃:39.9 €(¥6,024)
座席:自由席
購入方法:DB Navigator(ドイツ鉄道の公式アプリ)
ドイツの特急での自由席と指定席の区別は、車両で分かれているわけではなく座席ごとに異なります。各座席の上に小さなモニターがあり、自由席であれば無表示、指定席になっている場合は予約されている区間が表示されています。この表示されている区間のみが指定席扱いであり、区間外であれば自由席になります。
自分はモニターに何も表示がされていない座席に座ったのですが、ミュンヘン中央駅で乗車が早すぎたため、まだ表示が更新されていなかったようです。発車直前になって自分の座っている席が指定席だと気付きました。慌てて座席を移動しようとしたところ、隣の二人組が、そこは自分達が予約した席だったから移動しなくていいよと親切に言ってくれました。確かに彼らが乗ってきたときに数回ほど目が合ったような、、、申し訳ない。
チューリッヒに到着。チューリッヒ中央駅は歴史を感じる建築で、天井が高いのが印象的でした。長い間訪れたかったスイス。ついに足を踏み入れることができ、期待と興奮が沸き上がってきました。
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街を散策する前にスーツケースを預けます。普段ならホテルに預かってもらいますが、今回は駅のコインロッカーに預けることにしました。チューリッヒ中央駅の地下には驚くほどたくさんのコインロッカーがありました。
コインロッカーの使い方
ロッカーのサイズはS・M・Lとあるのですが、自分のスーツケースはLにしか入りませんでした。ロッカーの操作は簡単で、タッチパネルでサイズを選択するとどこかの扉が開くのでそこに荷物を入れて扉を閉めます。その後、基本料金(6時間分)を現金かカードで支払います。支払い後、ロッカーの鍵がかかり、QRコード付きのレシートが出てきます。これで預けは完了です。また、ロッカーの利用料金は以下のとおり。
基本料金(6時間を超えるごとに追加料金)
Sサイズ CHF 5 (+ CHF 2)
Mサイズ CHF 7 (+ CHF 3)
Lサイズ CHF 9 (+ CHF 4)
受け取りの際は、預ける時にもらったQRコードをタッチパネルの下のバーコードリーダーにかざすと、ロッカーの扉が開きます。そうしたら荷物を回収するだけです。追加料金がある場合は、このタイミングで支払います。
全体として、今回のコインロッカーは非常に利用しやすいと感じました。スイス全体のコインロッカーがこのシステムで統一されているかは定かではありませんが、旅行者にとっては荷物を預ける機会が多くなるもの。このようなロッカーを利用するのも選択肢となるでしょう。
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(左:ロッカー、中央:操作板、右:受取用のQRコード)
2.2 市内散策
整備された街並み
チューリッヒでは中心部を散歩しました。第一印象としては、街が非常に清潔です。外国だと道路がボコボコしている光景をよくみますが、ここはとてもきれいに舗装されています。ゴミが散らかっているということもありません。
個人的に「外国に来た!」と実感する瞬間の一つは、普段見慣れない信号機に出会ったとき。チューリッヒの信号機も独特のデザインで、まさにその感じを味わわせてくれました。
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リンデンホフの丘
リンデンホフの丘はチューリッヒの中心部にある高台で、市内を一望できるスポットとして親しまれています。映画やドラマの舞台としても度々取り上げられ、多くの観光客やカメラマンが訪れます。木の下のベンチに座って読書をしている人もおり、都市の喧騒から解放されるかのような静寂が感じられました。
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チューリッヒ湖
リンデンホフの丘からもう少し歩くとチューリッヒの象徴であるチューリッヒ湖に到着。湖畔には遊歩道があり、ベンチに座っている人や散歩・ランニングをしている人がいました。湖上ではボートが行き交っており、湖沿いには数多くのカフェやレストランが並んでいます。湖の美しい景色を背景にした食事が楽しめるようです。自分は写真だけ撮って、ここで折り返して帰ることにしました。
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チーズフォンデュ体験
スイスの料理と言えば、チーズフォンデュ。夜はこの有名な料理を味わうことにしました。宿泊していたホテルの近くに「Raclette Stube」という店があったので、そこを訪れることに。口コミを見ると人気店でなかなか入れなとのことだったので、開店する18時に行きました。
到着すると、スタッフから「1時間後からは予約でいっぱい」とのことでしたが、その時間までなら利用可能ということで席に案内されました。店内は5〜6テーブルのコンパクトな空間です。自分が食事をしている間も、何組かのお客さんが訪れていましたが、席の関係で入れない方もいるほどの人気ぶりでした。
注文したのはチーズフォンデュと赤ワイン。具として香ばしいパンと柔らかなじゃがいもが添えられており、チーズとの相性が抜群でした。特に、赤ワインの味わい深さとチーズの濃厚さが絶妙にマッチし、食事を一層楽しむことができました。ただ、お腹にとても溜まりやすく、味も単調なので最後は少しきつかったです。料金はチップ10%込みでCHF46.2(¥7,238)でした。
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3. グリンデルワルト① 2023/5/3 (水)
3.1 チューリッヒ→グリンデルワルト
電車での移動
翌日、朝からチューリッヒを出発し電車でグリンデルワルトに向かいました。途中で2回乗り換えを行いました。途中の乗り換え駅であるインターラーケンは"オスト"と"ヴェスト"の2つの駅があるので注意しましょう。インターラーケン オストからグリンデルワルトに向かう電車は、前側と後側の車両で途中から行き先が分かれるようですので、間違えないようにしましょう。以下は乗車の詳細です。
8:10 チューリッヒ中央駅発
09:06 ルツェルン駅 乗換
11:05 インターラーケン オスト駅 乗換(後ろ側の車両に乗る)
11:39 グリンデルワルト駅着
所要時間:3h29m 運賃:CHF 28.6(¥4,877)
ルツェルンでの最初の乗り換えを経た後、外の景色が劇的に変わりました。都市の風景から雄大な自然の景色へと変化し、いよいよスイスが本気を出し始めます。
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グリンデルワルト到着
グリンデルワルトは、壮大な自然に抱かれた小さな村として知られています。到着してまず目に入ったのは、青く澄んだ空と、その下に連なる雄大な4000m級の山々。印象的なのはその存在感。都会の高層ビルから遠くの山を眺めるのとは訳が違います。切り立った断崖絶壁はまるで手を伸ばせば触れられるかのように目の前に立ちはだかり、大自然の驚異を身近に感じさせてくれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1692799071579-24pDsFjeDO.jpg?width=1200)
3.2 フィルストでのハイキング
ロープウェイで移動
ホテルに荷物を預けた後、ロープウェイでフィルストに行くことにしました。ロープウェイ乗り場は先ほど電車が到着した駅とは異なり、もう少し先にあります。乗り場に着くと、窓口で乗車券を買っている人たちが多くいましたが、アプリでも買えたのでそちらで購入しました。しかし、改札に何度その乗車券をかざしてもゲートが開きませんでした…。駅員さんに見せると簡単に通してくれたので、一応OKだったみたいです。(帰りも同じでした。)
ロープウェイは次々にゴンドラがやってくるので、ドアが開いたら乗り込みます。1つのゴンドラに3〜4人くらいで乗っていきます。その後、途中で2〜3つほどの駅に着きますが、終点のフィルストまで乗ります。終点といってもゴンドラが完全に止まるわけではないので、降り忘れに注意しましょう。所要時間は25分程度です。
ロープウェイは速度はそれほど速くありませんが、急角度で一気に上昇していきます。窓からは初め、鮮やかな緑に囲まれているグリンデルワルトの町を見下ろすことができます。この風景だけでも十分美しいです。しかし、高度を上げるにつれて、その風景は茶色の山の斜面と雪の部分が増えてきます。そして、フィルストに近づくにつれて、眼前は一面の雪景色となり、そのコントラストの変化は非常に印象的でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1692886450950-WHesUkGtfm.png?width=1200)
(左:出発直後、中央:森林限界付近、右:終点付近)
フィルスト到着
フィルスト(2166 m)到着です。5月初旬ですが、一面雪に囲まれています。天気は雲ひとつない快晴。気のせいか、いつもより空が青濃く見えます。スイスではこの頃がちょうど冬から春への変わり目で、これからどんどん雪解けが進むそうです。体感も長袖を着ていれば、それほど寒さを感じることはありません。
現地の天気予報を出発の1週間前くらいからチェックしていたのですが、曇りの日が続いていて、山の上は吹雪いているようでした。本当に晴れてよかったです。ちなみにスイスのアルプス地域では高度ごとに天気予報が表示されます。また、山頂付近にはライブカメラも設置されており、ネットから見ることができます。
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サングラスと日焼け止めは必須
フィルストに着いたときの第一印象は"眩しい"です。ロープウェイに乗っていた時から感じていたのですが、本当にサングラスがないと目が開けられないレベルでした。白ってこんなに光を反射するんですね。今回はサングラスをたまたま持っていたので助かりました。
しかし、予想外だったのが紫外線。この日と次の日の2日間を雪原の中で過ごしたわけですが、翌日から日焼けした部分がヒリヒリしだしました。曽於の後、帰りの飛行機に乗る頃には顔と首の皮が向けて、これまでにないくらい悲惨なことになっていました。紫外線=暑い日という思い込みが一気に払拭されました。まとめると、スイス旅行の際はサングラスと日焼け止めを必ず持っていきましょう。
雪山ハイキング
フィルストに来る前の予定では、駅周辺のみを散策して戻る予定でした。しかし現地到着後、急に予定が変わりハイキングをすることになりました。
行きのロープウェイでは、列に並んでいた時からしゃべりかけてくれていたおじいちゃんと二人で乗っていました。おじいちゃんは現地在住・66歳とのこと。ロープウェイの中では「旅行でどこをまわっているのか?」みたいな話をしていました。
フィルスト到着後、おじいちゃんが「自分はこれから歩いて上まで行くから、youは好きにしていいよ」と言ってくれました。自分はこのとき、10分くらいかけて展望台か何かに行くのかな、と思ったのでおじいちゃんについて行くことにしました。しかし、結局このあと往復2時間以上歩くことに…
![](https://assets.st-note.com/img/1692887659564-hwnTbx4nzS.jpg?width=1200)
ハイキングを開始しますが、雪道なのでものすごく歩きにくいです。所々、勾配が急なところもあり、かなり用心しないと転びます。トータル10回以上は尻もちをついたでしょうか。靴のかかとの角を地面に突き刺すように歩くと滑りにくいです。
しばらく歩くと、グリンデルワルトの町が見えてきました。積雪と山肌の境界線が美しい。一緒に歩いているおじいちゃんですが、すでに仕事はリタイヤしており、よく山でハイキングをしているとのこと。「あれは何々という山で・・・」、みたいな解説をたくさんしてくれました。こんな空気の澄んだところで絶景を見ながら運動するなんて。素晴らしい老後の過ごし方だなと思いました。これは長生きしそうです。
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1時間以上は歩いたでしょうか。バッハアルプゼーに到着。ゼー(See)とはドイツ語で湖という意味で、その名のとおり湖です。ここは"鏡の湖"とも言われており、アルプスの山々や氷河が水面に映る姿は非常に美しいそうです。今回は残念ながらまだ雪が積もっており、その姿を見ることができませんでした。
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雪に埋もれており"近づくな"の看板が立っている
おじいちゃんはここで折り返すようです。少し休憩をすることにしました。道中にはありませんでしたが、ここにはトイレが設置してあります。売店もありますが、夏シーズンのみしか営業していないようです。飲み物などはフィルストで買っておきましょう。
また、1時間ほどかけて最初の地点まで戻ってきました。歩きにくい道というのもあり、かなり疲れました。おじいちゃんは余裕そうです。フィルスト-バッハアルプゼー間は距離5.9 km、高低差188 mだそうです。
最後に、絶壁に架けられた橋を渡るクリフウォーク。足元も網目状で、空中を歩いているような感覚を味わえるのが魅力です。高さは結構あって風も強いですが、そんなに怖くはありませんでした。
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最後にフィルストのレストランでおじいちゃんとお茶。そして最終のロープウェイで帰りました。最終と言っても16時くらいと早いですし、季節によって変わるので事前に調べておきましょう。レストランもロープウェイの運行時間に合わせて閉まります。
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グリンデルワルトに戻った後、ホテルの前でおじいちゃんとお別れをしました。ここから電車で数駅のところに住んでいるということ。おじいちゃんも世界中を旅しており、歴史や文化、そして山々にまつわる伝説を色々と教えてくれました。日本に来たことはないそうですが、札幌オリンピックをテレビで見ていたのが印象的だったとのこと。半日という短い時間でしたが、おじいちゃんの暖かさや知識は、この旅の素敵な一コマとなりました。
3.3 ホテル
ホテルはグリンデルワルト駅から10分くらいの場所です。シンプルながらも暖かいデザインの部屋には、天然木の家具が配され、窓越しには壮大なアルプスの風景が広がります。ホテル内にはプール、サウナ、そしてバイキング式の朝食が提供されています。ベッドのサイズは少し狭いものの、充実した設備と絶景のロケーションにより、それを感じさせない快適さがありました。
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チェックイン後、近くのレストランで食事を済ませて、ホテルのプールに入りました。自分で水着を用意する必要があります。プールはそれほど広くありませんが、目の前にアイガーを拝むことができます。このときは、夕焼けの光でアイガーがオレンジ色に染まっていました。ヨーロッパは5月初旬でも日が長く、写真は20:30ごろの様子です。
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4. グリンデルワルト② 2023/5/4 (木)
4.1 ユングフラウヨッホへの移動
チケット購入
この日はユングフラウヨッホ展望台を目指します。チケットの購入はアプリからでも買えるようですが、グリンデルワルト駅の近くの窓口で買ってみました。窓口には結構人が並んでおり、15〜20分は待ちました。
チケットをほしいと伝えると、行きと帰りの電車をその場で決めるように言われました。グリンデルワルトからユングフラウヨッホへのルートは2種類あります。
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今回は行きを①の登山鉄道のみ、帰りは②のロープウェイがある方を選択しました。その後、時刻表を見せられ、どの便に乗るのかも決めないといけないと言われました。行きは今すぐ出発でいいのですが、帰りは少し悩みました。標高も高く長時間の滞在はきついかなと思ったので、ユングフラウヨッホでは3時間ほど滞在することにしました。結果的に、3時間で展望台の見学、お土産の購入、食事などが十分に楽しめました。もう1時間あれば余裕があるなといった感じでした。今回利用した電車のスケジュールは以下のとおり。
行き:経路① 8:45発 10:11着
帰り:経路② 13:17発 14:39着
便を指定しているものの、座席が決まっているわけではないので、本当に指定した便にしか乗れないのか、乗り遅れると追加料金がかかってしまうのかはわかりません。特定の便に人が集中してしまうを防ぐためにある程度振り分けを行なっているのかなと思いましたがどうなのでしょうか。
乗車する便を決めた後、ハーフフェアカードを見せて支払いをすると、以下のような赤い冊子と乗車券をもらいました。
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登山鉄道に乗車
いよいよ電車に乗り込みます。登山鉄道はチューリッヒからグリンデルワルトに来た時と反対側の線路に来ます。プラットフォームに改札がありますので先ほど受け取った乗車券をかざしましょう。ロープウェイで行く場合は、まずグリンデルワルトターミナル駅に行かなければなりません。その場合は登山鉄道ではなく通常の電車に乗ってください。
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グリンデルワルト駅を出発後、次のグリンデルワルト・グント駅でスイッチバックし、クライネシャディックまで登っていきます。登山鉄道はスピードは速くありません。じわじわ登っていきます。この日も天気に恵まれました。
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グリンデルワルトをでてから30分ほどでクライネシャイデック(2061 m)に到着。ここで電車を乗り換えます。乗り換え時間は10分しかありませんが、レストランやハイキングコースもあり、乗換だけで済ますのはもったい無いくらいです。
電車を降りた後は、ホームを渡り反対側へと向かいます。目立つ赤い車体がユングフラウ鉄道の特徴です。駅員さんが誘導してくれるので、周りの人たちが動き出したらついていきましょう。ただ、団体客専用の車両も存在するため、どの車両に乗るべきか確認を忘れずに。ユングフラウへの旅はここからが本番といえるでしょう。
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クライネシャイデックを後にすると、電車はさらなる高度を目指して進行します。次の停車駅、アイガーグレッチャー(2320 m)は、アイガーの山腹に位置しています。ここで10分ほど停車しますが、特段降りる必要はありません。
アイガーグレッチャーを出発後はユングフラウヨッホまでトンネルの中を進みます。このトンネルは、山の中を貫通して作られており、外の景色は見ることができません。周りの静寂と気圧の変化を感じておきましょう。
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そろそろ心配になってくるのが高山病です。この3日前にドイツのツークシュピッツェ(2962 m)に登ったのですが、着いてすぐ座り込んでしまいました。その後、少し歩いては立ち止まるの繰り返しでした。体質的に高山病になりやすいのかもしれません。今回のユングフラウヨッホは標高3454 m なのでもう一段階くらい高いです。
今回は「グリコラミン」というスイスのみで売っている高山病の薬を試してみました。薬局で簡単に買うことができます。自分はグリンデルワルトの薬局で購入しました。ぱっと見探せなかったので店員さんに聞くと、レジの向こう側に置いてありました。買う前に高血圧の人は服用禁止だと言われました。中身はフルーツ味のキャンディーでハイチュウみたいな感じです。これを行きの電車の中で一粒なめていました。
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アイガーグレッチャーを出発してから20分ほどでアイスメア駅(3160 m)に5分ほど停車します。ここもまだトンネルの中なのですが、ガラス窓越しに氷河を眺めることができ、多くの人がその景色を見るために一旦下車します。また、ここにはトイレもあります。
自分も電車を降りたのですが、標高が高いので恐る恐る歩きます。やはりきついです。息苦しさは全く感じないのですが、頭がぼーっとするという感じです。しかし、先日のツークシュピッツェのときよりはだいぶ楽でした。
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(左:駅の様子、右:ガラス窓から見える景色)
再び電車に乗り込み、待ち望んでいたユングフラウヨッホ駅(3454 m)に到着です。
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4.2 ユングフラウヨッホにて
まずは1番の目玉、スフィンクス展望台に向かいます。しかし、歩き出した途端に強烈なめまいに襲われ10秒に1歩くらいしか進めませんでした。10分ほど経つと治りました。その後は、少しモヤモヤ感はあるものの問題なく過ごすことができました。体が高度に順応したのか、例の薬の効果なのかはわかりませんが。
展望台に向かうには、最後に高速エレベータで100mほど登ります。多分30秒くらいです。そしてエレベータを降りると階段が…。ゆっくり登ります。
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ユングフラウヨッホの最高点、スフィンクス展望台(3571 m)に到着です。
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展望台からの景色。いい天気。
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反対側の景色。
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美しい青空の下、雪を頂いた山々が連なる壮大な景色。その先の長く伸びた地平線。しっかりと目に焼き付けました。こんな景色見れる場所はそうないでしょう。
もう一つの展望台、プラトー展望台にも行きました。ここはスイスの国旗と一緒に写真が撮れる撮影スポットになっています。
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この日のユングフラウヨッホの気温は3℃ほどでした。分厚いダウンを着ていれば全く寒くありません。ダウンを脱いでセーターになると寒かったです。天気予報によると1週間前までは-10℃で猛吹雪とかだったので、今回は本当に天気に恵まれたと思います。
この後はレストランで食事をして帰りの電車までの時間を使ってお土産を見て回りました。お土産コーナーはチョコレート専門店があったり、高級時計が売ってあったりとかなり充実していた印象です。
ここにはなぜか日本のポストがあります。記念にハガキを出してみることにしました。国際郵便なので住所の書き方はその場で調べて投函。約1週間後、ハガキは無事に届きました。
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4.3 グリンデルワルトに戻る
予定していた電車に乗ります。来た時と同じ場所です。帰りはアイガーエクスプレス(ロープウェイ)に乗るのでアイガーグレッチャーで降ります。電車の中では嘔吐している人もいました。高山病の影響でしょうか。
アイガーグレッチャーで降りた後、ロープウェイ乗り場に行きます。このアイガーエクスプレスは2020年完成と最新型です。10人乗りの大きなゴンドラで、電車よりも短時間で移動することができます。まあ何より景色がいいです。
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ロープウェイが着くのは朝出発したグリンデルワルト駅ではなくグリンデルワルトターミナル駅です。ここから普通の電車でグリンデルワルトまで戻ります。この区間は別途乗車券が必要です。
その後、ホテルに到着。夜ご飯をスーパーで買ってホテルでのんびり過ごしました。帰りの電車での移動中から少し頭痛がしていましたが、高山病の影響でしょうね。
5. ジュネーブ 2023/5/5 (金)
5.1 グリンデルワルト→ジュネーブ
この日は最終目的地のジュネーブに向かいます。早朝にチェックアウトしました。グリンデルワルトの山々を背に電車に乗り込みます。
移動の詳細は以下のとおり。SBBのアプリで行き先をジュネーブにして検索し、時間的に都合のいいものを選びました。この区間は時間によって経由地と料金が少し異なります。今回は1区間がバスになっています。
7:48 - 8:23 グリンデルワルト - インターラーケン・オスト
8:42 - 9:17 インターラーケン・オスト → シュピーツ(バス)
9:23 - 9:54 シュピーツ → ベルン
10:34 - 12:18 ベルン → ジュネーブ
所要時間:4h30m 運賃:CHF 41.6(¥6,506)
インターラーケン・オスト駅からのバスは、駅を出てすぐの場所から出発します。たくさんのバスが停まっていましたが、運転手さんが"シュピーツ!"と叫んでいたのですぐにわかりました。バスも電車同様改札はありません。車内は満員で、自分より後から来た人は乗れない人もいました。
シュピーツに到着。バスを降りると深い緑と湖の美しい青が調和する絵のような風景が見られました。次は電車に乗って、ベルンへ移動します。駅はバス停の目の前です。
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電車に乗って30分ほどでベルンに到着。ここはスイスの首都です。街の規模的にはチューリッヒの方が大きいですが、ベルンは中世からの街並みを保持した美しい古都です。いつかは観光してみたい。
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最後の乗り換えです。すでに長時間電車に乗っていますが、外の景色に見入っていると時間が経つのを忘れてしまいます。ローザンヌ〜ジュネーブ付近では、レマン湖の美しい景色が目を奪います。反対側の座席に乗っていたので写真は撮れませんでしたが…
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5.2 ホテルにチェックイン
出発から4時間半、昼過ぎにジュネーブ到着です。この日のジュネーブは20℃越え。前日まで山の上にいたので、とても暑いです。半袖やノースリーブの人が多くみられます。
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ジュネーブ市内のホテルに宿泊すると、公共交通機関を無料で利用できるパス "Geneva Transport Card"がもらえます。このパスは宿泊日の前日までにメールで案内が届きます。そのメールに従ってオンラインで手続きを行うと、最終的に以下の写真のようなPDFが送られてきます。抜き打ちの検札の際にはここのQRを見せれば大丈夫です。ジュネーブ到着前に手続きをしていれば、ホテルチェックイン前から使用できます。
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ジュネーブに到着後、まずはホテルに荷物を預けに行きました。まだ13時前だったのですが、部屋の準備ができているということでチェックインすることができました。
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5.3 国際郵便チャレンジ
今回はスイスから日本へ荷物を送ってみることにしました。スイスにも国営の郵便局(スイスポスト)があります。外国での郵便となると少し不安になりますが、スイスの郵便局は高い信頼性と高い水準を提供しています。
営業時間は平日は午後6時までとなっています。
まずは郵便局に行って、日本に荷物を送りたいというと、段ボールを購入するように言われました。サイズは何種類かあります。今回は3サイズと言われる38 x 35 x 16.9 cm (長さ x 幅 x 高さ)のものをCHF 4.2で購入しました。
さらに、国際郵便の手続きを行うためのチラシをもらいました。ここに記載されているQRコードからオンラインで手続きをします。入力する項目は覚えている限り以下のものです。
・送り先の住所
・送り側の住所
・内容物
・重量
送り側の住所はホテルの住所を書くしかないと思います。もし不備などで届かなかったらホテルに帰ってくることになります。こうなるとおそらく破棄されるでしょう。重量はホテルでは測れないので適当に入力しました。郵便局に持って行った時に実際に測定されるわけなのでどれくらい正確に書かないといけないのかはわかりません。
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これはネットで見たのですが、段ボールに日本語で大きく「別送品」と書いておくと、日本の税関を通過するのが早くなるみたいです。
オンライン手続きを終えると、最後にQRコードが表示されるので、これを郵便局の窓口に提示すればOKです。郵便局に到着したら、まず整理券を取り、窓口上のモニターに自分の番号が表示されたら、指示された窓口に向かいます。先ほどのQRコードを窓口の担当者に提示すると手続きを進めてくれます。
窓口で聞かれたのは、内容物の価格と宅配サービスの種類です。価格については、適当に200フランと答えました。宅配サービスの種類にはいくつかのプランがあり、配達までの時間が異なるようです。今回は特に急ぐ必要がなかったので、最も安いプランを選択しました。料金は荷物の重さとプランで変わりますが、今回はCHF 62でした。支払いはカードが使えなかったので、現金で支払いました。最後に写真のような控えを3枚くらいもらいます。今後特に使うことはありませんが、念のため保管しておきましょう。
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あとは帰国の際に税関に申告する「携行品・別送品申告」の
「別送品」の欄にチェックを入れるくらいでしょうか。
海外から荷物を送るのは初めてでしたが、すんなり手続きをすることができました。荷物も10日ほどで無事家に届きました。
5.4 市内散策
郵便局で荷物を送った後、街を観光することにしました。ジュネーブはこれまでのようなスイスっぽさはありません。多くの国際機関が集中しているというのもあり、グローバルな雰囲気が漂っています。周りを見渡せば、様々な国から来た人々が歩いているのが見受けられます。
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ジュネーブといえば湖と噴水。湖畔に立つと、水上に突き出た巨大な噴水「Jet d'Eau」が圧巻の景色を作り出しており、ジュネーブの象徴的存在として多くの視線を集めています。噴水の真下に行ってみたところ、水しぶきに思いのほか濡れてしまいました。
湖畔沿いでは、ランニングを楽しむ人々の姿や、美しい景色を背に食事をする人々の様子も見受けられ、その活気がジュネーブの多様な魅力を物語っています。
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ジュネーブの旅の締めくくりに、路面電車で国連ヨーロッパ本部を訪れてみました。写真はその敷地の外から撮影したもので、国連のシンボルが掲げられた門と、各国の旗が一列に並ぶ姿が印象的です。本部の建物内に実際に足を踏み入れるためには、事前にツアーに申し込む必要があるとのこと。
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夕暮れ時、スーパーで夜ご飯を買ってホテルへと戻りました。旅の最終夜は、いつも急に寂しさが滲んできますよね。今回もそんな感傷を抱えながら、翌日の帰途に備えて荷造りをし、早めに寝て休息をとりました。
6. 帰国 2023/5/6 (土)
6.1 ジュネーブ→アブダビ
朝から電車で空港へ。ジュネーブの中央駅駅から10分程度で到着する便利さです。ジュネーブの空港は国際空港にしては小規模で、コンパクトにまとまっています。
チェックイン後、カフェで朝食をとりながらフライトを待ちます。手荷物検査後のショップでTシャツを買いました。スイスナイフも売ってあったのですが機内に持ち込めるのでしょうか。
帰りはアブダビ(UAE)経由で成田に向かいます。航空会社はエティハド航空です。ジュネーブからのフライトでは選択肢が他の都市に比べて限られがちですが、所要時間とコストのバランスを考慮した結果選びました。エティハド航空は価格面で大変リーズナブルで、かつ東京まで1回の乗り継ぎで済みます。
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10:50発、アブダビまで6時間10分です。今回の航空券はTrip.comで予約し、事前の座席指定はできなかったのですが、運よく足元の広い席でした。しかも隣は空席です。
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あるCAさんと会話をしたときに最後に突然、「日本の方ですか?」と言われて「あっ、っ、はい。」と答えました。言われまで全く気づきませんでしたが、彼女も日本人だったようです。お互いこんなところで日本人に会うとは思っていなかったのでしょうね。
6.2 アブダビ→成田
現地の19:00ごろに到着。自身初の中東上陸です。飛行機を降りて空港内を歩いているときから中東っぽさを感じさせる音楽が流れています。白いターバンを羽織ったおじいちゃんが車椅子を押されて移動していました。かなりのVIPなのでしょうか。やはりその場の雰囲気はどこか独特。
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乗り継ぎ時間は3時間。少し空港内を散歩して、食事を済ませた後、搭乗口前へと向かいました。日本行きのフライトの待合室には、日本人の姿が多く見られます。いつものことながら、この光景を見た瞬間に一気に旅の終わりを感じます。
帰りのフライトは深夜便だったということでほとんど寝ていました。ただ、飛行機が揺れていてたまに目が覚めていた気がします。標高の高いところの上空を飛んでいるからなのでしょうか。完全に目が覚めたときには韓国上空。その後無事に成田空港に着陸しました。
7. まとめ
チューリッヒの活気ある街並み、グリンデルワルトの息を呑むようなアルプスの絶景、そしてジュネーブの国際的な魅力に満ちた景色。この4日間の旅で、スイスの多様性とその美しさが強烈に心に刻まれました。特に、アルプスの壮大な自然の美しさは言葉では表現しきれないほどです。スイスにはまだまだ魅力があり、一度の訪問では全てを体験するには足りないほど。間違いなくもう一度訪れたいと心から思わせる、魅力あふれる国でした。
最後に、今回の旅行にかかった費用を紹介します(スイスの前にドイツに行ってます)。カードの使用履歴をもとに集計したので、現金支払い分は"その他"に含めました。
航空券代 ¥160,640
行き:日本→シンガポール→ミュンヘン
帰り:ジュネーブ→アブダビ→日本
宿泊費 ¥100,989
ミュンヘン(2泊)
チューリッヒ(1泊)
グリンデルワルト(2泊)
ジュネーブ(1泊)
ドイツ(2泊)¥65,685
食費 ¥7,344
交通費 ¥24,919
お土産 ¥16,157
その他 ¥17,265
スイス(4泊)¥227,488
食費 ¥27,582
交通費 ¥52,361
お土産 ¥84,359
その他 ¥63,186
アブダビ ¥5,685
食費 ¥2,543
お土産 ¥3,142
その他 ¥15,572
一眼レンタル(14日)¥15,572
携帯通信費 ¥5,280
総額 ¥576,059
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