なぜ企業で不正行為が起きるのか

最近、ビッグモーターの不正やパワハラ等の話題が尽きないですが、今回は私自身もビッグモーターに限らず、疑問に思う事をお話します。

ノルマの問題

社員に過剰なノルマを課す事が問題視されていますが、特に営業にノルマを課したとしても、そもそも商品を購入するお客さんがいなければ、ノルマの量に関係なく達成不可能ではないでしょうか。
それなのに、社員にノルマを課して、いつまでも売れない商品を作り続けたり、営業にノルマを課して走り回らせても、売れないものは売れないのではないかと。

不可能を達成する方法

商品も売れない、売れるような商品も開発しない状況で、売上を伸ばす方法、当然普通の方法では不可能でしょう。
そこに出てくるのは当然、不正行為。
達成不可能なノルマなら偽装したり、詐欺にも等しい行為で顧客に売りつけるなど、違法行為を行うしかありません。
無いものねだりをしているわけですから、当然ありえない手段で解決するしかないのです。

あと、営業の売上ランキング制度も、絶対にやめるべきでしょう。
ランキングは、最下位の人が必ず出てくるシステムなので、無からず誰かがペナルティを受け、いずれは全員に行き渡ります。
最下位ではなく第3位であってもペナルティを与えられた例もあるので、恐ろしい話です。

逃げる事が出来ない状況

パワハラが辛い、明らかに会社がおかしい事をやっている。
そう思っても、なかなか転職に踏み出せないのが昔からある今の日本の仕組みです。

会社に勤務する事は、生活の重要な糧でもあり、同時に転職する事が悪とされている風潮があるからです。
すぐに転職すると、それが転職の際に不利となる。ブランクを作ると、それも不利となり、転職回数を重ねると…
とにかく、転職に不利になる要素が多すぎるのが、日本の転職事情だと思います。
それゆえに、どんなに辛くても会社に従属していなくてはならない、会社が明らかに違法まがいな事を行ったり指示したりしても、それに耐えていかなくてはならない。
理不尽に理不尽を重ねるうちに、最悪会社の行う違法行為に対しても、何の疑問も抱かなくなる事でしょう。

これらの問題を解決するには?

まずは、ノルマを課す事を禁止した方がいいでしょう。
そもそも購入する顧客がいなければ、どんなに頑張っても達成不可能なわけですし、不可能を実現するために、不正行為も横行します。
それにしても、スルガ銀行の件でも過剰なノルマによる不正が問題になったのに、未だ学習出来ていないのかと疑問に思うばかりです。
ビッグモーターの件は、それ以前から積もり積もって、今になって判明したのかもしれませんが、いくら営業マンを叩いても、正式な形での売上は得られない事は、誰にだってわかるはずです。

そして、企業に問題があり、自分が犯罪まがいな事をさせられそうになったら通報できる機関、または転職への道も開いておくべきかと思います。
後は、そこで働く人たちの転職する勇気でしょう。それこそ営業から自ら手を動かして物を作る業種に転換する、文字通りの転職になるぐらいの勇気も必要です。
転職せずに、そこに定着する事が常識化されていますが、それにより自殺したり、不正に加担していては元も子もありません。
今後、転職により多少は苦労していても、大切なのは自分自身の生活である事を忘れてはいけません。


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