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シン・育児 #2誕生前夜① “不妊治療対処法検討会議”

これから育児について連載するにあたり何から書き始めようかいろいろ考えたが、結論、プロセスを追っていきたいのでまずは子供が生まれる前のことから始めようと思う。
本ブログは映画「シン・ゴジラ」で現実に対し理と行動をもって対峙した“巨災対“のごとく、読者にとっての実用的情報発信を旨としているので、のっけから現実的なテーマをセレクトしたい。
今日のテーマは“不妊治療の苦労とその対策について“。
※本記事は医療に関する記述がありますが、あくまで個人の体験に基づく記述となります。ご了承ください。

本記事の内容

・不妊治療で大変なことと、その対策法を経験をもとに解説
・治療を考える上でオススメの書籍を紹介


このテーマを選んだ理由

私は息子を不妊治療で授かったから。
そして初めて不妊治療を手探りで進むのがとても大変だったからだ。

2024年現在、不妊治療は部分的に保険適用となっているので、金銭的な負担は少し前に比べて少なくなった。
しかし治療者にとっての身体的・精神的な負担は如何ともしがたいものがある。
不妊治療の種類・金額感などの詳細は他の記事にゆずることにして、本記事では実体験に基づく話と、考えたこと・役立ったあれこれをお伝えしたい。

ちなみに私たちの不妊治療は、
①身体検査の実施
②タイミング法にトライ
③体外受精にトライ(人工授精は医師の推薦でパスした)
というプロセスを踏んだ。


不妊治療で大変だったこと&その対策

大変だったことは様々あるが、振り返ると主に以下2つに集約される。

(1)妻の身体的、精神的な負担が大きい
(2)情報収集が大変

(1)妻の身体的・精神的負担が大きい

不妊治療は妻にとって想像以上に身体的・精神的負担が大きかった。
その要素を以下4つ挙げてみる。

①:ことあるごとに採血される
→身体の状態を把握するために必須だとは承知しつつも、通院の度に採血されるのは辛い。

②:常に予約が取りづらく、当日は長時間待たされる
→2〜3時間待ちが常。待合室でテレワークをしている女性も多かった。
フルタイムで働きながらの治療は、雇い手側の理解と制度がなければ構造的に厳しい。

③:卵子の採集が大変
精子と違って卵子は再生産されない。生まれて以降は老化し減る一方だ。
だからこそ若年のうちに卵子を採取し凍結させる「卵子凍結」が一般的になっている。
しかし卵子の採集は大変だ。薬を決まった量・決まったスケジュールで飲み、小さな針を卵巣に刺して物理的に採取する。
私たちはいろいろ調べた結果、直径が比較的小さな針を使用し全身麻酔が不要な方法を選んだ。この手法が身体に負担が少ないと言われていたからだった。
しかし妻曰く「非常に痛かった」らしいので、個人差はあるだろうが覚悟は必要かもしれない。

④:それでも妊娠しない時
①〜③、各種方法を頑張って試しても妊娠しないこともあった。
こればかりはコントロールできない。しかしやはり結果を聞くのは辛さを伴う。
これは男にとって本質的に理解するのは難しいことでもあると思う。
なぜなら妊娠するのは女性で、男はその点客観視しかできないからだ。
(もちろん不妊の原因は様々で100%特定できるものではないので、全てにおいそう言えるわけではない)
しかし気持ちに思いを馳せることはできる。その姿勢が最も大事だ。
そのためにはまず知らねばならないと思う。
次の章は“知るための情報収取“についてまとめた。


(2)情報が多過ぎてまとめるのが大変

ネットには本当にたくさんの情報が溢れている(このブログもその1つだろう)。
知りたい情報だけピンポイントにフィルタリングできればいいがGoogleの検索機能でもそれは叶わず、生成AIの情報はまだ感覚的に信用しにくい(入門情報としては非常に参考になるが)。

だからこそ、情報収集のステップとしては
①:医療機関のHPで基礎情報を網羅的に抑える
②:医療機関の実施している相談窓口で話を聞いてみる
③:より詳細な情報は不妊治療に関する書籍を2〜3冊読む

私の実体験から上記を推奨したい。


①:医療機関のHPで基礎情報を網羅的に抑える
正直、SNSやYoutubeは良くも悪くも極端かつ断片的な情報が多すぎる。
よく知らない状態でここから入るのは、いたずらに不安や偏った知識が増すだけなのでオススメできない。
(無論、ある程度知識&経験武装した上でピンポイントに検索する場合は有効な手段となる)
その点医療機関のHPなら情報自体は浅いものが多いが、
治療法の種類やステップ、料金体系など正確な情報が多いので安心してできる。
だが注意したいのは、非常に割高な料金体系を設けている医院も少なからず存在する。
ステップ①のみで終わると、「料金体系の背景」「各医院の比較と選択」が十分にできないので注意したい。
それを防ぐために②にも目を通してほしい。


②:医療機関の実施している相談窓口で話を聞いてみる
私たちの場合は、最寄りの総合病院で「初めての不妊治療相談ルーム」的なものが週に1度行われており、
その場で直接専門医に相談できたので、
・治療のステップやリスク
・料金体系
・オススメの医院や情報収集
などを網羅的に伺った。
ステップ①で前提知識をおさえた上で、専門家に細かい部分を質問すると非常に理解が深まる。
住んでいる場所の市区町村HPにこのあたりの情報は記載されていることが多い。
この他にも行政のHPには補助金の制度や細かいサービスが(見つけにくいことこの上ないが)載っていることがあるので、1度チェックしてみることをオススメする。

(3)不妊治療を理解する上でオススメの書籍

③:より詳細な情報は不妊治療に関する書籍を2〜3冊読む
結論、オススメの書籍は以下3点(3冊目は男性向け)。

タイトル:はじめての不妊治療 体外受精と検査 (実用No.1シリーズ)
出版社:主婦の友社

写真・図解や体験談など豊富な内容で非常に分かりやすい

実用No.1シリーズの本書は不妊治療の種類、ステップ、金額、注意点など基本情報が網羅されており非常に心強い1冊だ。これ1冊でも概ね問題はないと思う。
ただ、網羅本であるため1つ1つの内容は浅い。なので私は次にあげる書籍も読んでみた。


タイトル:不妊治療を考えたら読む本〈最新版〉 科学でわかる「妊娠への近道」
出版社:講談社

ページ数はそこまで多くないのでありがたい

科学のロングセラー新書シリーズ「ブルーバックス」から出ているだけあって内容は非常に細かい。ただ一般人でも分ける平易な言葉で書いてあるのでそこは心配ご無用。

この本では不妊治療における各治療も目的や扱う薬の中身、手術法の詳細が具体的に解説されている。
医院のHPだけでは中身まではわからないし、
正直な話、通院が始まっても患者が非常に多いため医師の説明はどうしても短時間かつ流れ作業感が否めない。(患者数に対して医院が少ないのでしょうがないと思うけど、やっぱり複雑な気持ちになるのが本音)
なのである程度患者側も勉強しておいた方が、結果的に不満や後悔のない治療にできると思う。


最後に男性向けに一冊。こちらもブルーバックスから。
タイトル:男が知りたい女のからだ
出版社:講談社

このタイトルと表紙でなければもっと売れると思いつつ、
このタイトルと表紙だから目に止まるのは事実・・・・う〜ん悩ましい!

書店で“手に取ってレジに持って行くのが憚られれる度MAX“の本書。
無論、いやらしい本ではない。
むしろ、男必読の書といっても過言ではない。なぜか。
男にとって謎でしかない女性の身体の仕組みが、やさしい文章と分かりやすいイラストで解説されているからだ。
私がこれを読んだのは学生時代だったが(恥ずかしいのでアマゾンで買った。ブックオフではたまに見かける)、読んだ日以降、女性に配慮する理由が「モテるためには必要だからかな?」から、「いやいや、これは配慮せなアカンやろ」というレベルに変化した。
本記事をお読みの男性読者諸君、ぜひ1度目を通してみてください!


まとめ

本記事は内容は以上だ。
まとめると、
・不妊治療は肉体的にも精神的にも大変だが、前もって知ることで対処できることがある
・情報収集は網羅的→詳細のステップで行い、情報ソースは信頼がおける場所からとる
の2点になる。

無論、これは私の体験談に過ぎないのであくまで参考の1つとして認識してほしい。
本ブログは父である私が“男の、男による、パパママに向けた育児ブログ“として書いているので、女性の方が読むと違和感や不快に思われる部分もあるかもしれないが、その点、何卒ご容赦願いたい。

次回は「妊娠期間のあれこれ」にいて。

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