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18.Los Angels(ロス・アンゼルス)でのできごと(その2:「ありがとう」にも色々な言い方が)

L.Aではそれまで休みなしで働いていたので、一日お休みをということで、US支社に人達とUniversal studio(ユニバーサル・スタジオ)へ。
 
入口にデロリアンが置いてあったのですが、多分撮影に使った本物だったんでしょう。
 
我々を連れて行ってくれたUS支社長のMikeさんは当時人気だったMiami vice(マイアミ・バイス)ショーがお目当てだったようで、最後の爆破&プールへ飛び込みのシーンにとてもご満悦でした。
 
割と強面のNew Yorkerというイメージだったのでちょっと意外な感じがしましたが、これも仕事だけの付き合いだったら見られない一面を知ることができたワケで、それ以降は直接話すのが少しはおっかなくなくなりましたね。

Universal studio


スタジオ内はガイドさんの説明付きのトラムで移動するのですが、ジョ―ズと十戒は思っていたより小さいのでちょっとがっかり。
まあ、昔のセットなのでしょうがないとは思いますけど。
 
そのトラムツアーでガイドのお姉さんが最後に、
”Thanks a lot.“
(どうもありがとう)
と言ったのが、その時初めて聞いたセリフだったので、そのアルトの声とともにとても印象深く覚えています。
 
“Thank you very much.”じゃないんだ、ということと、既に知っている単語や簡単なイディオムの組み合わせで色々な言い方や表現ができるんだなぁと肌で感じた体験でした。
 
その移動中、フリーウェイの路肩に故障車が結構いたのには、そしてその中にかなりの数のビートルの改造車(というかバギーの様に結構むき出し状態の)があったのにはちょっと驚きました。
車検のある日本では考えられないことですよね。
 
またトヨタ車をはじめとする日本車がとても多く、Acura(アメリカだけにあるHondaのブランド)も話には聞いていましたが初めて見ました。
いわゆるピックアップ・トラックもかなりの数が走っており、流石にアメリカならではの車種だなぁとは思いましたね。
 
走っていると一番内側のレーンに“Car pool”というサインがあったので、意味を訊ねると、
“Only pooled car is allowed during traffic jam.“
「朝晩の渋滞する時間帯は複数名乗っている車専用のレーン」ということなのでした。
 
移動にはL.A.のセールスマンの車の他にレンタカーを借りてくれて、ボクはMikeさんが運転するレンタカー(コラムのオートマという当時日本には多分なかった珍しい車種)の助手席に乗ってたのですが、後部座席の人たちは居眠りばかりしていて車内はずっと静かなまま。


こちらは運転しているMikeさんの横で助手席に座ってしまったことを後悔しつつ、何か話すネタを探してはいたものの”Car pool“の他にはなかなか見つからず。
 
でもある時標識に“Tampa”という地名を見たので(一瞬だったので今思うと見間違いだったのかも)、え?Tampa ( bay )ってフロリダじゃね?この人たしかMiami viceではしゃいでたし、と思い、
“Is Tampa near here ?”
(タンパはここから近いんですか?)
と聞いてみると、あっさり、
 
“No. Tampa is in Florida.“
(いや、タンパはフロリダだよ。)
という当たり前のお答えを頂き、また「なにか気の利いたことを話さなきゃ」とアセるばかりで、Mikeさんと気兼ねなくおしゃべりができるようになるのはまだ少し先のことになるのでした。



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