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イラスト、何色で塗っても肌色に見える説

色塗りの苦手意識を克服したい

私はちょっと前まで趣味でイラストを描くことがあったのですが、"イラストを描く"といってもいろいろ工程があり、人によって各工程の得意不得意、好き嫌いが分かれるわけです。

中学時代は漫画家になりたいなどとありきたりな夢を抱いていたりしたので、下描きや清書など”線で描き込む"作業は結構好きなんですが、色塗り作業が昔から苦手で、とりわけ”色選び”に対する苦手意識が強くあります。

イラストを描くときってある程度自分の中に正解の色っていうのがあると思うんですが、それを引くことができないことはもちろん、そもそも正解の色を探す作業自体が面倒くさい
それでも昔は一応着色までしてイラストの体を成すところまで作業できていたはずですが、今ではもう「まともなイラストなんて何年も描いてないな」なんてレベル。

そんなわけで検証の体で何か描いて少しでも色塗りの苦手意識をなくそうの会になります。


そもそもこの説なんなの?

~イラスト、何色で塗っても肌色に見える説~

今日日「肌色」とかいうとどっかから怒られるかもしれないので一応説明すると、日本における漫画・アニメなどで人間種族の表皮の色として用いられる一般的な薄橙色のことです。

説明するより見てもらった方が早いのでちょっとした例を載せます。

この2枚、ある動画サムネをもとに色をスポイトして再現したものになるんですが、2枚とも肌の部分がいわゆる肌色で塗られていないにもかかわらずちゃんと肌として違和感のない色になっていると思います。

私の再現が雑過ぎてピンと来ないかもしれませんが、1枚目に関しては右の子の髪の毛がピンク色じゃないのにピンク色に見えるわけです。

要は人間の目の錯覚で「全く違う色で塗ってるのに〇色に見えている」わけで、逆に言えば錯覚さえ引き起こせれば何色で塗っても肌色に見えるはずです

理論が飛躍しすぎな気もしますが一応それらしいポイントも抑えているので、そちらのポイントを守って色を塗れば行けるんじゃないかと思います。

肌色に見せるためのポイント

1.背景と同系色の色

イラストの色をスポイトしてもらうとわかりますが、1枚目は青、2枚目は緑の彩度が低い(もしくはほぼ灰色)の色で肌の大部分が塗られています。
なので1つ目のポイントとして背景を同系色で塗ることとします。

2.光の反射部分を肌色で塗る

1枚目のイラストは逆光の演出になっているんですが、肌のふちの部分だけ細ーく肌色が塗られています。
この細く塗られた部分があることで肌の大部分を占める色が肌の影の色として自然に見えるようになっているんじゃないかと思います。

3.血色感を足す

2枚目の画像は逆に薄暗い場所にいる(と思われる)ため肌の影が緑の低彩度で、肌の明るい部分ですら黄色系の低彩度の色で塗られています。
ただし耳や頬、指先などにうっすら赤み(この部分もスポイトするとガッツリ赤じゃなくて薄茶色っぽい)が足されてることで一気に肌として違和感がなくなってます。
(※元ネタは顔と手に血がついてるのでその効果もあるのかも)

そんなわけで上記3つをポイントに実際に塗っていきましょう。

検証ルール

ここにおあつらえ向きの、というより別件の勉強で普通に自分であつらえたランダムカラーコード生成プログラムがあるのでランダムに10色生成してもらいます。10色は多すぎる。何考えてんだ

16進数で出せるモードがあるのになぜかわざわざ面倒くさい方で出力した

そして実際の色がこちら

ちょっと雲行きが怪しい

選色をパッと見た印象が「本当に大丈夫かコレ」だったのですが出てしまったものはしょうがないのでこのまま進めます。ほぼ黒の紫とかどうすればいいんだよ

一応ルールとしては選ばれた色をメインの肌色、またはメインの肌の影色にすることとして、その他は自由ということにします。

実戦

検証用の線画はこちら。

タンクトップショタ

こちらの肌、もしくは肌の影色を各色で塗っていきます。

1色目:濃いピンク

めちゃくちゃ西日が射してるシチュエーションにできんもんかと思いましたがあんまり上手くいかなかった。遠目に見ても「赤いなぁ」って感じ。
悪あがき的に腕部分に肌色を結構強めにエアブラシ入れたのが余計ピンク部分の馴染んでない感を引き立ててる気がする。
潔くピンクで塗り切っちゃって肌色はフチだけにした方が良かったかも。

というわけで1色目、失敗。

2色目:薄緑

ホラーゲームによくある?1色の電光しかない部屋的なシチュエーションにすれば行けるんじゃないかと思って何もいけなかった。どう見ても緑一色。
特定部位に赤みを入れているんですが「緑の光で照らされてる」ってシチュエーションと「肌の赤みが認識できる」っていうのがかみ合ってないので入れない方が良かった。

この辺で「中~高彩度の色って厳しくない?」ってことに気づき始めてます。失敗。

3色目:薄紫

メイン影色に使用。違和感がない色味だと思うけど”目の錯覚で肌色に見えてる”わけじゃなくて”ライティングによっては違和感ない”色味なだけなので検証的には微妙。
ただメイン肌色と背景色でもうちょい調整の仕様があると思う。今のところ一番可能性を感じる色でした。

大きく錯覚作用があるわけじゃないので失敗。

4色目:薄紫その2

メイン影に使用&メイン肌色に黄色味の灰色という参考元に寄せた配色にしました。だいぶ保守的な選色ですがやっとまともに肌色に見えるイラストになったんじゃないでしょうか。ただ影色部分も肌色っぽく見えるか?といわれると微妙なところ。

なので成否判定はお任せします。


ちょっと長くなってきたので一旦この辺で終了。
残り6色は出来上がり次第後半戦として続きを書こうと思います。
モチベーション次第では書かずに逃亡します

後半戦へつづく…


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