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2020.10.31/2020.11.08 レモン&キウイマーマレード

次回のダルメイン世界マーマレードアワード日本大会は、もう動き出している。

出品期間は2021年2月15日〜3月31日なので別に急ぐ必要はなさそうなものだが、柑橘にだって旬がある。年が明けてから準備をはじめるようでは、種類によっては手遅れになるかもしれない。

今度のマーマレードアワードでは、少なくとも前回空振りに終わった2つ、キウイ&レモンと、夏みかんは出品するつもりだ。

で、キウイといえば先日のコレ。

緑色に仕上げるため銅フライパンを使ってなんとかしようという企み。マーマレードアワードの評価項目には「色」もあり、緑色の材料をきれいな緑色に仕上げることができれば、高い評価を得られるはずだ。

さらに、どうせ緑色にするなら、レモンも緑にしては?ということで、グリーンキウイとグリーンレモンのマーマレードである。

いや、というのも、通販サイトを漁ってたら「広島産グリーンキウイとグリーンレモンのセット」なんてものを見つけて閃いたという次第ですよ。そしてグリーンレモンのシーズンはせいぜい11月くらいまでなので(12月には黄色くなるので)、この機を逃すとまた来年である。


前回のマーマレードアワードに出品したキウイ&レモン、むやみに美味い仕上がりだったので、基本的にレシピは特に変更せず。ただし要所で銅フライパンを使う。

まずは試作。

といっても購入したセットはレモン6個とキウイ8個しかないので、試作は1回しかできなさそう。

難しいのはK/L比(キウイとレモンの個数比)で、原則としてKもLも整数しか取らないため、それぞれの大きさによって仕上がりがまちまちになってしまう。刻んだあとの重さを量ればいいと思われるかもしれないけど、余った分どうしよう?ってなるし、毎回品質の違う果物を相手に重量比のベストなんてものを決めるのは現実的に不可能である。

なので、過去を参考に、個数で、勘で、エイヤっと決める。

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今回はレモン2個と、キウイ3個。写真はキウイが4個写ってるけど使ったのは3個。

まずはレモンから。

半割にして果汁を搾り、ワタと外皮を分け、外皮を1mm厚に刻む。ある程度長さも揃える。

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刻んだ外皮を軽く茹でこぼす、のだけど、ここで銅フライパンで沸かしたお湯を使ってみる。銅イオンの効果で緑色に仕上げたいという意図。ほんとは銅鍋で作るのがいいけど、そんなものはないのでうちにある銅製の卵焼きフライパンでなんとかならないかを試してる。

卵焼き銅フライパンに水を入れて強火で沸かす。

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水を沸かしただけで意味あるのかと思わなくはないけど、いちおう調べたところ(ネットだけど)、銅管内なんかの熱湯でまあまあ銅イオンが溶出するようなデータはあったので。

それにしても、当たり前ながら卵焼きフライパンは小さいので、お湯を沸かしては鍋に注ぎを何回か繰り返す必要があり、面倒。これはやっぱり考え直した方がいいかなあ。銅線か…。

実際どうかというと…どうだろう…なんか、言うほど効果は感じられない…かな…。

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まあ、とりあえずこれで茹でこぼした外皮と、果汁を鍋に入れる。そこにまた懲りずに例のお湯を加えて火にかける。種とワタをお茶パックに入れて放り込む。

レモンの外皮が柔らかくなって、鍋の中身がひたひたくらいまで煮詰まるまで、キウイを刻む。

こちらは特に変わったことはなく、4等分のくし切りを3〜4mmの厚みで刻む。ここに50%の砂糖を加えて混ぜておく。

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レモンのほうは適度に煮詰まったところで鍋の中身をすべて計量し、その50%の砂糖を加えて鍋に戻す。

沸騰したらキウイの果肉を加える。キウイから出たシロップは残しておく。

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アルコールテストで固まり具合を確認しつつ、わりとしっかりめに煮詰まったらキウイシロップを加える。またアルコールテストで様子見て火を止める。

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うーん、緑?緑っぽい?緑っぽくなくもない?いやわからんな。ほんとは銅フライパン使わないバージョンと比較しようとも思ったのだけど、めんどくさくてな…。

なお、味は良い。むやみに美味い。

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瓶に詰めても、まあ緑っぽくないことはない。少なくともレモンが黄色くないので、グリーンレモンを使ったことはわかる。グリーンレモン&グリーンキウイってラベルに書いとけばかなり緑っぽく見えるのでは?

まあ、試作というわりに、色の仕上がりを除いてはほぼ上手くいった。昨年の試行錯誤(6回も煮た)の甲斐があったというものだ。

色の仕上がりを除いては、とは言ったが、マーマレードアワードに出品するつもりなのである。冒頭に述べたように色も評価基準のひとつであり、蔑ろにはできない。

卵焼きフライパンの効果がいまいちとなると、やはり何か他の銅製のものを鍋に放り込むしかない。黒豆を煮るのに鉄釘を入れたりするノリである。しかしそう都合よく家に銅製品なんてないので(10円玉はあるが、汚いので嫌なのと、10円玉は錫と亜鉛を5%程度含む青銅貨です)、なんか買ってくることに。

ハンズに行きゃなんかあるだろーと思ったら、いろいろあった。銅線はもちろん、銅ボルトとかナットとかワッシャとかあったけど、洗ったり保管したりしやすい形状が良いと考え円柱型の銅塊を購入。卵焼きフライパンの代わりにこれを使って、いざ本番。


セットで買ったレモンとキウイだが、残りがレモン4個、キウイ5個。多めに作りたいのでキウイは5個使うとして、あれ、試作のK/L比が再現できない…。まあいいか、どちらかというとレモンが多いほうがいい気がするので、レモンは3個。

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試作から変更・調整した点として他に、せっかくグリーンレモンなので、見た目の上でレモンの存在感を出すため、外皮を試作より厚めの約2mmに刻んだ。

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例の銅塊は、外皮の茹でこぼしと、煮詰める際に鍋に放り込んでおく。なんとなくお茶パックに入れたのは、鍋を傷つけないように。

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あとは試作とおなじ工程で、できあがり。

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うん、色の件は、大差ないね!

差がないなら、手間の少ない銅塊を使う方がいいけど、そもそもそれ自体意味があるのか、一度比較してみないとなあ。まあ、そのうち…

味は良いので、今回はこれで良しとして、マーマレードアワード出品まで保管しておきます。保管中に変色したりしないといいなあ。



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