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モノからコトへ 進化する爆買い

先日、伊豆をめぐるインバウンド観光の傾向について知る機会がありました。
この手の話は様々なメディアで流布されていますが、やはりその道の専門家から聞くのが一番わかりやすいですね。

今回、特に印象的だったのが中国人観光客の動向変化について。
ビフォー・コロナとアフター・コロナで旅行への好みがどのように変わってしまったのでしょうか?
ざっくり書くとこんな感じです。

○旅の目的
「観光+買い物」から「思い出+体験」に

○情報収集
「旅行会社」から「SNS」に

○宿泊先
「ホテルを転々」から「ホテルを変えたくない」に

○観光先
「東京・京都など大都市」から「地方の穴場」に

○人数
「大人数の団体」から「小グループ・個人」に

○爆買い
「デパート、ドラッグストア」から「通販」に

この中で画期的な動きだと思ったのが、「爆買い」でした。
以前であれば、中国人観光客がデパートやドラッグストアで爆買いしている映像を良く観ましたが、今は少し雰囲気が変わり始めているようです。

それでは、なにが変わったのか?

ひとつのホテルに滞在して、
Amazonをはじめとする通販サイトから商品を注文しまくって、送り先をホテルの自室に指定しておくのです。

商品が届くまでの間、本人はホテルを拠点に観光三昧の日々を過ごします。キャッシュレス決済に対応しているので、煩わしい現金決済から解放される上、なにより、貴重な観光時間を買い物に割かなくて良いところが受けているあたりが合理的です。

なるほど、モノからコトに興味が移るとはこういうことなのですね。

そうなると、大量の通販商品を受け入れるホテル側も、荷物の仮置きや梱包材の処分など、それなりの受け皿体制を整えておかなければなりませんが、注文した商品が到着するまでの数日間は連泊需要が期待できます。

複数の有名観光地とアクセスさえ良ければ、穴場ホテルとして選ばれる可能性が充分にありそうなので、やり方によっては、ひょっとするとこの動きは地方に立地するホテルへ有利に作用するのかもしれません。
これは新たなビジネスチャンスと言えますね。

この話は次に続きます。


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