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Vtuberと各種コンテンツのコラボについての考察

 昨今、様々なVtuber(ライバー)の方々と、様々なゲーム、アニメ等のコンテンツとのコラボレーションがありますが、それについての個人的な考察になります。
 まず、バーチャルYouTuberというものが様々なゲームとコラボしだしたのは、2018年頃からだと思うのですが、当時はまだ、いわゆる「vtuber四天王」と呼ばれる5人が人気くらいのもので、他の方々は後追いで流れに乗ってきた個人勢がほとんどだったと思います。そして、ゲームとコラボすると言ってもコラボコスチュームや公式配信にゲスト出演するくらいのもので、ゲームのキャラクターとして実装される、なんていうのはなかったと思うのですが、2020年後半くらいから、つまり大手事務所が業界を席巻しだすくらいから、中小ゲーム開発会社の勢いのなくなった古株ゲームにキャラクターとして実装される事例が発生し始め、(大半のゲームはその後盛り返すことなくサービス終了してしまいましたが)アニメ出演やアニメ主題歌を担当するといったことが増え始めたと記憶しています。
 しかし、露出が増えれば反感も買うというもの。2021年頃にはかなりのアンチを抱えるコンテンツになっていきました。実際、「民度が悪い」と言われ出したのはこの頃だと思います。事実民度が悪いかどうかはわかりかねますが、言われているほど悪いイメージは私にはありません。むしろ「自分はあんなコンテンツにハマるようなやつではない」とvtuberのオタクを下に見ている連中の声が大きいだけだと思うのですが、最近そういった人々が急激に増え始めてきたように思えます。一昔前の(と言っても随分前ですが)オタク叩きの延長だとは思います。自分は漫画は読むがアニメは見ない、アニメは見るがいわゆる萌アニメは見ない、萌アニメも見るけどフィギュアとかは買ったりしない、といったような、自分で勝手にオタクコンテンツに度合いの線引きをして、「自分はオタクの中でもマイルドな方だから本物のオタクよりマシだ」というカースト意識に囚われたかわいそうな価値観によるものだと思います。
 このように、vtuberを叩いている層は基本的にくだらないのですが、マーケティングに関しては話が変わってきます。つまり、vtuberとのコラボが、そういった人々から格好の的としてSNS上で袋叩きにされるケースが多いということです。そのうえ、多くの場合元々コンテンツが好きな人々は、あまりvtuberとのコラボを望まないことが多く、そしてvtuberとコラボするコンテンツは、どういうわけか世界観型コンテンツであることが多いのです。
 この世界観型コンテンツというのは私が作った言葉ですが、つまり、物語が展開されているタイプの、あまり他コンテンツとはコラボしない、世界観を重要視し、守っているコンテンツです。Fateシリーズなんかが該当すると思うのですが、FGOの生放送にゲストとして登場した時もかなり炎上していたと思います。(登場したのは生放送だけなのですぐ収まりましたが)まあともかく、コラボすると言うだけで、よく言えば注目度が高まりますが、悪く言えばかなりの批判を集めることになります。そのため、こういったコラボはあまり評判が良くない傾向にあると思うのですが、一向に減る様子はなく、寧ろ増加傾向にあると思います。なので、恐らく採算が取れている、もしくは、SNS上で悪目立ちしているだけで、実際には評判がいいのか。はたまた、Vtuberを運営している会社の羽振りがいいのか。成功しているイメージがないのに多発しているというのは、そういった事情が裏にあるのでしょうが、表しかみることのできない私には、あまりいい戦略ではないように思えてなりません。
 ただ勿論、vtuber側に問題があるわけではありませんし、それについての批判がvtuber本人に向けられることは全くもって間違いです。私も企業とvtuberとのコラボに生産性が見込めるのか不思議だ、という話をしているのであって、批判的意味は一切ないことをご理解いただきたい。


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