ヤギ太郎物語


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著者プロフィール
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文章構成 うなぎ太郎
1985年10月12日生まれ  てんびん座

代表作:僕の夏休み

「ウナギが食べたい何がなんでもうなぎが食べたい
 どうしてもうなぎが食べたい・・・うどんでもいい」


1995年 読書感想文コンクール金賞受賞
2000年 脚本グランプリ 1位獲得
2002年 代表作となる『僕の夏休み』が発行部数100万部突破
2003年 『イカツリー物語』がハリウッド映画化

※名前以外フィクションです、

編集 ゆずまる
平成25年 2月2日生まれ みずがめ座
代表作:ちょいと変わったノンさん

2023年 noteを始める
2024年 寝る
2025年 寝る

1.平和な日常


ある朝のことだった。ヤギ太郎は目を覚ますと、いつものようにキッチンへ向かい、焼きたてのパンと目玉焼きを作った。

「誰が作るって?そう、私がだ。」
そう言ってヤギ太郎の朝が始まる。朝食を手に持って外に出ると、周囲の平和な景色が広がっていた。

ヤギ太郎は白くて細いオスのヤギ人間である。
顔がヤギで体が人間という不思議な生物だった。
あだ名は「白ネギ」で、近くに住んでいるヤギ人間たちがそう呼んでいた。白くて細いシルエットはまるで白ネギのようであった。

ヤギ太郎は昔から穏やかな性格で、誰かとケンカになりそうな時でも自分から折れることが多かった。ヤギ太郎にとっては、ケンカの勝ち負けよりも平和に過ごすことが最も重要だった。他の誰よりも、平和こそが一番の幸せだと心の底から感じていた。

ヤギ太郎は大好物の目玉焼き乗せのパンを口にした途端、とても幸せそうにつぶやいた。「生きてて良かった」と。

そんな彼の穏やかな日常が続いていた。しかし、その日常は長くは続かなかった。

2.犬吉の誓い

5月中旬のある日、ヤギ太郎の家の近くで悲劇が起こった。
彼の仲間であるヤギ人間がオオカミ男に襲撃される事件が発生したのだ。
犠牲者は幸い一命を取り留めたものの、重傷を負ってしまった。
それ以降、ヤギ太郎は恐怖にかられ、家のドアに鍵をかけて誰とも会わないようになってしまった。平和だった彼の日常は、オオカミ男の事件によって一変してしまったのだ。

ヤギ太郎には仲間である犬吉がいた。
犬吉は顔が犬で体が人間の犬人間であり、柴犬のような容姿をしていた。
足が速く、正義感が強い真面目な性格の持ち主だった。
実は5月に起こったオオカミ男の事件の少し前に、犬人間が襲撃される事件があった。その犠牲者は犬吉の友達だったのだ。

犯人であるオオカミ男を許せないと感じた犬吉は、彼を倒す計画を立て始めた。オオカミ男はヤギ人間や犬人間、猿人間を襲い、オオカミ人間だけの世界を作ろうとしていた。彼はウルフ族のボスであり、着々と世界征服を進めていたのだ。

オオカミ男の野望に対し、犬吉は友達の仇を討つことを誓ったのであった。

3.葛藤

ある日、犬吉はヤギ太郎に会いに行く。犬吉はヤギ太郎にオオカミ男を倒すための計画を持ちかける。

犬吉: 「ヤギ太郎、お前も知っての通りオオカミ男がまた悪事を働いているんだ。俺たちだけじゃなく、たくさんの人々が苦しんでいる。お前も昔は戦っていたじゃないか。ウルフ族のアジトに乗り込んで一緒にオオカミ男を倒そうじゃないか!」

ヤギ太郎「ウルフ族のアジトに乗り込むだなんて危険すぎるよ。」

ヤギ太郎: 「それに俺は、もう戦いはやめたんだ。カンガが犠牲になったことを忘れたのか?これ以上誰も傷つけたくないんだ。」

犬吉: 「でもよ、ヤギ太郎。オオカミ男を放っておくともっと多くの人が傷つくだぞ。お前の力が必要なんだ!」

ヤギ太郎は犬吉の言葉に悩む。しかし、カンガのことを思い出し、自分が再び戦うことで誰かを傷つけてしまうことを恐れている。


4.過去の戦い

ヤギ太郎と犬吉との出会いは10年前。
まだ世界中で争いが起こっていた時期だった。

ウルフ族が世界中の街を恐怖に陥れていた。オオカミ男がウルフ族を率いていた。オオカミ男は10年前から悪さばかりしていた。食べ物を奪い、服も奪い、住む場所さえも力づくで奪っていたのだ。オオカミ男は武力こそ最高の力だと思っていたのだ。

ウルフ族を倒すために有志でメンバーが集められた。正義感の強い犬吉はすぐさまメンバーになった。メンバーは100人規模のチームとなり、各地でウルフ族と戦っていた。ヤギ太郎も実はメンバーだった。この時のヤギ太郎は血の気が多く、すぐにケンカをする性格だった。同期メンバーはヤギ太郎、鳥平(とりへい)犬吉、カンガルーのカンガだった。同じ時期にアニマルズに加入した4人はいつも行動を一緒にしていた。

鳥平は顔は鳥で体が人間の鳥人間。鳥平の祖先は翼があって飛べたが、鳥平自身は飛べない鳥なのだ。鳥平はひょうきんな性格でみんなを笑わせることが得意である。カンガはとにかく平和が大好きで誰ともケンカをしない穏やかなに性格だった。

ウルフ族が街を侵略していた。ヤギ太郎は血が騒ぎ、なんの計画もたてずに街に飛び出していった。だが、ウルフ族は強く、アニマルズの四人は到底歯が立たない。だが、ヤギ太郎が引く判断を全くしなかった。犬吉は食料を取りに基地へ戻ってい、鳥平は本部にいる仲間に応援を頼んでいて、カンガとヤギ太郎だけが戦っていた。二人で沢山の人数を倒すことはそう簡単ではなく、手こずっていた。そして、ヤギ太郎にウルフ族が後ろから止めを刺そうと、ナイフを持って走っていった。カンガは
「危ない!」
と言って、ヤギ太郎を突き飛ばした。カンガは、刺されたが、なんとか意識を保っていた。カンガは
「に…げ…ろ…。」
と静かに言った。カンガの刺された腹からは、血がポタポタと落ちて行く。そこへ、鳥平の呼んだ仲間達がやって来た。医療部隊も居た。ヤギ太郎はすぐにカンガを抱っこして、医療部隊に渡したが、カンガは出血量が多く、意識が無くなっていた。医療部隊のリーダーは
「もう、手遅れみたいです。」
といった。ヤギ太郎は泣き崩れた。そんなヤギ太郎に、医療部隊のリーダーは
「早く戦って下さい。」
と残酷に言った。仲間の死を悲しむ間もなく、ヤギ太郎は力の出ない膝を叩いて、戦いに行った。

アニマルズはなんとか勝利したが、亡くなった仲間が帰ってくることは無かった。

ヤギ太郎は
「おれが、引かなかったからだ。」
と思い、その責任を感じてヤギ太郎は戦をすることをやめる決意をする。価値観が変わる。
「もう、俺は誰とも争いはしない。」
この時からヤギ太郎は、自分のことを俺ではなく、私というように変えたのだ。

5.ヤギ師匠

ヤギ師匠は顔がまるでヤギのように口と鼻先に伸びていて、短い白いひげをたくわえていた。
人間というよりむしろヤギそのものである。顔はヤギで体は人間である。
身長は高く190cmあるが見た目は60歳くらいのヨボヨボのおじいちゃんである。

ヤギ師匠「お前さんも知ってると思うが、10年前にあったウルフ族とアニマルズの戦いが最近また始まっておる。」

ヤギ師匠「ヤギ太郎が平和でも、犬吉達の世界では平和と呼べないことが起こっておるのじゃ。」

ヤギ師匠「お前さんが真の平和を望むのなら、犬吉達の力になってあげるんじゃ」

ヤギ太郎「真の平和か」

ヤギ太郎は考え込んだ。「今まで自分の世界のことしか考えていなかった。平和が1番、誰とも争うことしないと決めていた。しかし、周りを見ると平和でないやつもいる。この状況は本当に平和だと呼べるのだろうか」

ヤギ太郎「もう自分のせいで誰かを失うことは嫌だ。でも、何もしないまま誰かが失うことも嫌だ。」
真の平和のためにヤギ太郎はもう1度戦う決意をするのだ。

ヤギ太郎「師匠のおかげで俺が何をするべきかがわかったよ。」

ヤギ師匠「そうか、ヤギ太郎よ。伝説のドラゴンの話を知ってるか?」

ヤギ太郎「あの神話のドラゴンの話だね。古よりドラゴンは真の平和を望む者の前にだけ現れると言われている。」

ヤギ師匠「その通りじゃ。ホーリードラゴンという聖なる国に仕えし、伝説のドラゴン。爆発的な攻撃力と回復能力を備える。そのドラゴンがお前さんの力となって、オオカミ男との戦いで勝利する手助けをしてくれるかもしれん。」

ヤギ太郎「でも、俺にはホーリードラゴンを呼び出す力なんてないよ。」

ヤギ師匠「心配するな。お前さんが真の平和を望む者であれば、ホーリードラゴンは現れてくれるはずじゃ。まずは、お前さんが心の底から真の平和を求めることが大事じゃ。」

ヤギ太郎はヤギ師匠の言葉に勇気をもらい、オオカミ男と戦う決意を固めた。そして、犬吉と共にウルフ族を壊滅させるための戦いに挑むのであった。

6.鳥平との再会

鳥平たちは、邪鬼(じゃき)率いるウルフ族第2部隊と激しい戦いを繰り広げていた。鳥平たちも勇敢に戦っていたが、邪鬼の戦術や力は圧倒的であり、次第に鳥平たちの戦力は削られていった。

鳥平「だめだ、みなもう限界だ…!」

部下「鳥平さん、僕たちだけじゃ勝てない…鳥平さんだけでも逃げてください」

鳥平「そんなバカなリーダーがいるか!ワシはみなと共に死ぬ覚悟だ!」

そんな絶望的な状況の中、突如現れたのがヤギ太郎と犬吉だった。10年ぶりの再会は、まさかの戦いの最中だった。

ヤギ太郎「まさかこんなところで再会するとはな…」

犬吉「だが、これも運命だ!鳥平、一緒に戦おう!」

ヤギ太郎と犬吉の参戦によって、戦況は一気に変わった。邪鬼は苦戦を強いられ、最終的にはヤギ太郎たちに敗れる。

邪鬼「くっ…なぜだ…この俺が、こんなところで…」

ヤギ太郎「お前の心にも、正義があるはずだ。オオカミ男に従うことが本当に正しいと思っているのか?」

邪鬼はその言葉に心を動かされる。オオカミ男に助けられた恩義はあったが、オオカミ男の「弱者からすべて奪う」という信念には嫌気がさしていた。そして犬吉の「弱いものから奪うやつは許さない」という信念に共感し、戦いに敗れたが命を見逃してくれたヤギ太郎たちに恩義を感じた邪鬼は、彼らに加わることを決意する。

邪鬼「ありがとう、ヤギ太郎。俺もお前たちと一緒に戦いたい。オオカミ男のやり方にはもう付いていけない」

ヤギ太郎「邪鬼、これからは一緒に戦おう!」

それぞれの信念を胸に、彼らはオオカミ男に立ち向かうことを決意したのだ。

7.さる軍団のボス 猿ヶ島(さるがしま)

ヤギ太郎たちが、ウルフ族のアジトに向かう道中、なにやら騒がしい町に到着する。そこには大勢の猿と1体のボス猿が君臨していた。
ボス猿の名前は、猿ヶ島(さるがしま)。、300人いる、さる軍団を率いるボスである。
猿ヶ島がウルフ族第3部隊と戦っている最中だった。彼の目の前には、フレンチブルドッグの顔をしたウルフ族第3部隊のリーダー、ブルンが立っていた。猿ヶ島は怒りに燃える目でブルンを見つめていた。

猿ヶ島「お前たちウルフ族が弱い者たちを襲って、平和な世界を滅ぼそうとするなんて許せない!」

ブルン「ふん、どうせまたヤギ太郎の仲間か?邪魔をする奴は容赦しないぞ!」

猿ヶ島はブルンに向かって猛烈な勢いで突進し、一撃でブルンを倒す。周りにいたウルフ族第3部隊のメンバーも猿ヶ島の強さに恐れをなして逃げ出す。猿ヶ島の力は圧倒的だった。

偶然にも町に到着したヤギ太郎たちと猿ヶ島と出会うことになる。

ヤギ太郎「すごい…あんなに強いウルフ族を一人で倒したなんて…」

犬吉「まさか、猿ヶ島だったのか!」

猿ヶ島は犬吉と顔を合わせると、表面的には仲が悪い様子を見せるが、根っこの部分で信念が同じであることを感じ取っている。

猿ヶ島「まったく、犬吉の仲間たちも雑魚相手に退屈だわ。まあ、今回は助けてやったが、次は頼むぞ」

犬吉「助けてもらったわけではないだろ。勘違いするな。猿ヶ島、お前とはいつか、また戦う日が来るかもしれないな」

猿ヶ島はにっこり笑って去っていく。ヤギ太郎たちは彼の強さと正義感に感動し、これからの戦いに勇気を持って立ち向かうことができるようになった。そして、彼らは猿ヶ島と共にウルフ族に立ち向かっていくことになる。

8.犬吉と猿ヶ島の戦い

5年前、犬吉とさる軍団を率いる猿ヶ島は、町の管轄を巡って激しい戦いを繰り広げていた。両者は互いに強力な力を持っており、町中にその戦いの響きが広がっていた。しかし、彼らが戦い続けることで町の人々が苦しむことになることを悟り、戦いは一時停止することになった。

戦いのさなか、犬吉は猿ヶ島の圧倒的な力に圧倒されていた。猿ヶ島の強さは、犬吉がかろうじて対抗できる程度であり、彼はその力に敬意を払っていた。しかし、猿ヶ島もまた、犬吉の強い信念と正義感に感じ入っていた。表面的には犬猿の仲であったが、根本的な価値観や考え方は同じであり、互いに人を助けることや弱者に手を差し伸べることに重きを置いていた。

戦いが停滞した後、犬吉と猿ヶ島は互いに認め合い、時には協力して町の平和を守ることもあった。それでも、犬吉と猿ヶ島の間にはいつも一定の距離があり、互いにライバル意識を持ち続けていた。犬吉は、いつか猿ヶ島に勝利して、彼の力を借りてウルフ族を完全に倒すことを夢見ていた。

9. 最終決戦


ついにヤギ太郎たちはオオカミ男のアジトにたどり着いた。
ヤギ太郎は叶わぬ夢を見ていた。オオカミ男も、頑張れば、仲良くできると。平和な世界を一緒に望める中になると。
だが、オオカミ男は圧倒的な力を見せつけた。
ヤギ太郎は剣を持ち、オオカミ男に剣を向けた。オオカミ男がヤギ太郎を高速で切りかかってくる。でもヤギ太郎たちの絆は固く、一緒に戦い抜く。

ヤギ太郎: 「オオカミ男、これまでたくさんの人々を苦しめてきたけど、もう終わりだ!僕たちの力を侮るな!」

オオカミ男: 「ばかな!こんな連中に負けるわけがない!」

激しい戦いが続くが、最後にはヤギ太郎たちの連携攻撃でオオカミ男を倒すことに成功した。オオカミ男の支配が終わり、世界に平和が戻る。

◆8. 平和な日常へ(続き)

オオカミ男を倒した後、ヤギ太郎たちはそれぞれの故郷に戻り、平和な日常を取り戻した。ヤギ太郎は朝の目玉焼きパンを食べることが再び幸せだと感じるようになる。彼は犬吉や鳥平、そして仲間たちと過ごした冒険の日々を大切に思い出す。

犬吉: 「ヤギ太郎、また一緒にどこかへ冒険に出かけないか?」

ヤギ太郎: 「うん、それもいいね。でも今はもう少し、この平和な日常を楽しみたいな。」

鳥平: 「そうだね。戦いが終わって、やっと平和に暮らせるんだもの。この時間を大切にしよう。」

ヤギ太郎は平和な日常を取り戻したことで、かつての戦いの日々が彼にとって大切な経験であったことを実感する。そして、再び冒険に出る日が来ることを楽しみにしながら、平和な今日を過ごすのであった。

これで、ヤギ太郎物語は終わりを告げる。






、、、はずだった。

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