詩 Terra

温められたあおい大気の薄膜のなかで

幾億年の夢に揺蕩たゆたっておりました

天の稲妻の黙示もくしもてその眠りをました

涙滴のようにささやかなこの岩の卵は

貴方を知ってから水衣みずごろもの渦巻くきらめきと

数多の動植物にいろどられた産みの母となり

天空の彼方へ命の協和のコーラスを奏でる

泡立つ海流を跳ねるいるかと空飛ぶ水鳥

風にざわめく大きな森と野の獣らの鳴き声

あまねく拡がる生命の律動りつどうにマグマの響きを添え

たゆみない愛と歓喜のなかでうたいます

いつかは尽き果てる運命なるともうたいます

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