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こぴゅら
2023年10月8日 05:14
長編ファンタジー小説『ヴァルキーザ』のエピソードとなる短編小説『アルビアス冒険記』の登場人物です。(小説の発表まではまだ時間がかかります。しばらくお待ち下さい)《登場人物》アルビアス 本小説の主人公。フォロス族の青年ソリス フォロスの孤児の少女。木を愛するラダロック アルビアスの親友。フォロスの青年エリサイラー 次期族長に選ばれたフォロスの少年大長老 フォロス族の現
2024年2月20日 07:04
12. 話を聞くよ…ソリスを追ってマイオープの森を出た勇者アルビアスは、運良く、洞窟の近くで使命を終えて帰路についていた彼女を見つけることができた。「ソリス! ソリスか?」アルビアスは、野山を縫う小道に沿って対向してとぼとぼ歩いている、冒険者の服装をした少女に声をかけた。「アルビアス!?」ソリスはアルビアスとの出会いに驚いた。「アルビアス、あなた何を? …まさか、私を探しに
2024年2月6日 07:49
8.オーガーストーンの洞窟そのときソリスは、オーガーストーンの洞窟と思しき洞穴の前まで行き着いていた。小さな丘のように隆起して断層が見えるその場所のそそり立つ壁面に開いていた穴は、たしかに洞窟の入口のように見える。彼女は辺りの様子から、ここがオーガーストーンの洞窟に違いないと確信していた。「きっとこの中にオーガーストーンがあるはずよ…」彼女はひとり呟く。周りに誰もいないのを確
2023年12月29日 19:07
6.騒ぎ翌々日、アルビアスが森の共有地を散歩していると、その広場の片隅で、フォロスの少女たちが何か騒いでいるのを見かけた。アルビアスは少女たちに声をかけた。「やあ、どうしたんだい?」マイオープに産する美しい黄金色なす黄金麻の糸のように美しい金色の髪を結わえたフォロスの少女たちが答えた。「ソリスがいなくなったの! 森中を探しても見つ からないわ。あの子、どこに行っちゃったんだろ
2023年12月3日 17:06
4. 名付けの儀式次の日の午後、アルビアスは叔父のオクマスの家でくつろいでいた。オクマスの家はコテージ風で、とても家庭的で良い雰囲気の家だ。オクマスはここに、二十歳を過ぎた娘のロザリットと二人で住んでいた。アルビアスは若いためか、長旅の直後にもかかわらず、とくに疲れたふうを見せることもなく、叔父とロザリットとの間で話に花を咲かせていた。三人はひとつのテーブルを囲んでお茶を飲み、お喋
2023年10月28日 22:31
1.マイオープへの帰還秋立つウルス・バーン地域の山野に、冒険服を身に纏い、鹿のようにしなやかな肢体を繰り、故郷への帰り道を急ぐ若者がいた。彼の名はアルビアス。森棲人・フォロス族の青年だ。アルビアスは、フォロス族長である大長老の命令を受け、西方世界の事情を探る旅へ出ていた。そしてこの度主要な任務を終え、大長老へ報告のために一族の本拠地へ帰還する途中だった。アルビアスたちフォロス族