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こぴゅら
2020年2月28日 14:01
生活の神秘な闇を切り裂いて奔放な腕に振りかざした松明の炎がしじまの空を走った瞬く火花はあなたの息滑らかな瞳の奥で弧を描いて密かな夜の潮騒を待ちながら蝕の指輪が輝く刹那夜風を誘う窓にきらめく銀は溢れてわたしの中で赤い木の実が熱く弾け散りそして波間に消えてゆく碧い泪滴に潤った髪のにおいにも冷めた星座の旅の兆しが訪れて白い夢は再び暗闇に還った孤独な晩餐を時計のナイフが刻み細い